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対立をから新たな視点を「生み出そう」とする姿勢
私たちは日常の中で、意見の対立に遭遇することがあります。「Aという意見」と「Bという意見」が出たとき、よくあるのは二項対立の構図です。しかし、本当に大事なのは、その対立を乗り越え、次の視点を生み出せるかどうかではないでしょうか。
A vs B の議論ではなく、Cを生み出す
対立が続くと、お互いに相手を論破しようとする意識が生まれます。多数派が少数派を押し切ろうとすることもあれば、少数派が生存戦略として抵抗することもある。このままだと、結局相手を打ち負かそうとしてしまうわけです。なので、そうならないためにも大事なのは「どうすればいいのか?」という問いを持ち、新たな解決策(C)を考え出すことです。
例えば、リモートワーク派とリアル出社派の議論を考えてみましょう。「リモートが良い」「出社が良い」と意見をぶつけ合うのではなく、「最適な働き方とは何か?」という新しい問いを立て、柔軟な働き方を設計することが大切です。
共通の前提を探る
対立する意見にも、何かしらの共通の土台があるはずです。それを見つけることが、新しい視点(C)を生み出す第一歩になります。「リモート派」と「出社派」も、共通して「生産性を上げたい」「働きやすい環境を作りたい」という目的を持っているかもしれません。そこを出発点にすると、対立ではなく建設的な議論が生まれるのです。
解決策を急がない
大事なのは、無理に結論を出そうとしないことです。対話には時間がかかりますし、必ずしも答えを出すことが目的ではありません。重要なのは、「次にどうする?」という問いを立てること。「AでもBでもない、Dの可能性もあるかもしれない」という柔軟な思考が求められます。
また、対話のバランスを崩さないこともポイントです。例えば、B派の人が議論から降りてしまえば、対話の場そのものが成立しなりバランスを崩す。また、早急に新たな視点にお互い移行するのだと決めてしまうと、移行途中にバランスを崩す。回りくどいのかもしれませんが、「どこに立てばバランスが取れるのか?」という感覚を共有することが、対話をよりよくするのだと感じます。
まとめ:対立を超えて新たな視点を
対話とは、「どちらが正しいか」ではなく、「どうすればより良くなるか」を考えるプロセスです。AとBの意見が対立するだけでは何も生まれません。あらたなCを決めて提案することでもないのです。「AでもBでもない、新しい視点(C)を探す」こと、いや、「探そうとすること」こそが、対話の本質なのではないでしょうか。その姿勢をつくることが次に進む一歩になるのだと感じています。
この考え方は、以前お話しした「食品廃棄の問題」や「学校給食の議論」にも通じるものがあります。どちらかの意見に決めつけるのではなく、新しい解決策を見つけること。これが、今後の議論をより豊かにする鍵になるでしょう。
最後に
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