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ニュージーランドの就職事情

ニュージーランドに移住したいけど、就職口はあるのか?どんな待遇なのか?生活していけるのか?など不安がいっぱい。就職事情について書きます。

目的をしっかりもって就職先を探す

ワーキングホリデーでとりあえず生活資金が得られれば、1年未満には日本に帰るからなんでも働く。というのと、永住権を取りたいので就職先を探すというのでは、探し方が全く違います。

なんでもいいから。というのであれば、働き口はいっぱいあります。キッチンハンド、ホール、事務員、大工、庭のメンテナンス屋、カフェ、スナック、お土産屋、工事、警備員、イベント会場、フルーツピッキング、牧場などなど、自分にあったものが見つかると思います。

でも永住権(もしくはワークビザ)を取得して、ニュージーランドに長く滞在したいという気持ちで就職先を探す場合は、「なんでもOK」と言うわけにはいきません。

永住権やワークビザの発給のポイントとなるのは、申請者のこれまでの就職経験と就職先の業種が合っているかどうかです。まったく経験の無い業種に、就職したとしてもビザは発給されない確率が高くなります。

これは、ニュージーランドの立場から考えれば至極最もな判断です。失業率が5%近辺の状態で、外国人(ニュージーランドから見た)にビザを発給してまで働いてもらうのですから、「素人」では困ります。プロフェッショナルな人に、すぐに会社に貢献して、社会に貢献してもらいたいのです。

ですので、「就職先はありますか?」という質問が多く寄せられませすが、答えは「貴方の目的によって違う」なのです。

就職タイミング

日本のように「新卒」という謎の言葉は多分ありません。(多分と書いたのは僕はニュージーランド人じゃないからもしかしたら知らないだけかも?とふと思ったので)

能力社会ですので、会社側は働くポジションがあれば採用広告を出します。誰かが辞めたらそのポジションが空くので採用広告を出します。そして採用基準は完全に能力基準。

応募者が何歳だろうと、どんな人種だろうと関係ありません。採用担当が見るのは過去の経験とその人のスキルです。

ちなみに、応募条件に、年齢や性別、人種、既婚・未婚の区分を指定することは違法です。(日本もこうなってほしいですね)

ニュージーランドは9割が「コネ入社」と言われています。そう全く知らないところに就職はなかなか難しいですが、たとえ細いつながりでも、社員のだれかを知っている、社長と知り合いということがあれば、逆に強いのです。履歴書(CV)には、リファレンスとして、繋がりのある人の名前を記載しておいて、いつでも連絡してみてください。みたいに書いておきます。

逆に新卒(くどいようですが謎の呪文)は不利なのか?ということですが、新卒という概念ではなく、卒業直後でもスキルがあれば採用してもらえます。

そう、だからニュージーランドの大学は遊びに行くところではなく、キャリアを磨くところなんです。学生時代にインターンに積極的に参加したりしています。キャリアチェンジで転職するために、再度大学に入る人も大勢います。日本のようにどこを見ても、18歳〜23歳くらいの若者のキャンパスとはイメージが全く違い、いわゆるオジサン、オバサン世代が多くいるのもそのためです。

給料水準

2019年1月現在最低時給はNZ16.50ドル。2020年までに最低時給はNZ20ドルにする予定みたいです。

この最低時給は成人の場合、必ずクリアしなければなりませんので、どこに努めても最低これだけはもらえると思っていいと思います。ちなみに給料から引かれるのは、所得税+ACC保険で、約20%です。それ以外には引かれません。

まずはその給料からスタートというところが多いですが、能力給ですので能力が認められればすぐに給料も上がります。採用時点から能力を認めてもらえれば、それなりの給料を得ることができるはずです。

就職の可能性

前述しましたが、その目的によって就職先の探し方がことなりますが、ワーキングホリデーメーカーで1年以内に辞めるからどこでも良い。というのであれば、すぐに見つけることができるはずです。下記のサイトで求人広告がでています。

Trade Me : https://www.trademe.co.nz/
Seek : https://www.seek.co.nz/
NZdaisuki : https://nzdaisuki.com/

一方、ビザを取得するための就職先となると、ハードルが一気に跳ね上がります。まずはご自分の経験を洗い出し、それに関連する職種から探さなければなりません。

無事希望する会社が見つかっても、果たしてその会社が採用してくれるかというところが一番難しいポイントです。

雇用する会社側から見ると、たとえ採用したとしても、それからビザを申請してもしビザ申請が却下されたら採用に要した時間やお金が無駄に終わります。それなら、働けるビザをもっている人を採用したほうが良いということになります。

移民局としても、そのほうが失業率を押し下げる結果となるので推奨してきます。

ビザが欲しいから就職先を探しているのに、就職先側はビザが無いから採用できないという、まさに「卵が先か、鶏が先か」ですね。

この打開策は、いくつかありますので、また違う機会に。


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