三浦大知インタビュー取材後記 ~東京オリンピック・パラリンピック~
三浦大知のインタビューで語られた東京オリンピック・パラリンピックのエピソードを紹介!
気づけば東京オリンピック・パラリンピックの開催まであと2年を切りましたね。 各スポーツ、東京オリンピック・パラインピックに向けて強化&調整を進めていて、先日開催されたアジア競技大会で日本は多くの金メダルを獲得しました。
日に日に東京オリンピック・パラリンピックが近づいているな〜と感じるなか、今までの取材ですごく印象に残っていることがあったので、今回はそのことについてコラムにします。
それは、日本が誇るダンスボーカリスト・三浦大知にインタビューした時のことです。 2018年3月にリリースされた三浦大知のベストアルバム『BEST』について、ミーティアで掲載された下記のインタビュー。
http://meetia.net/feature/miuradaichi-best-interview/
以前、このサイトのコラムで『三浦大知のインタビューで平昌オリンピックの質問をしたキッカケ』という記事を書いたのですが、実はオリンピックトークはこれだけではなかったのです。
インタビューの最後で「今後はどういうふうに三浦大知というアーティストを積み重ねて行きたいですか?」と聞いているのですが、そのあとに「平昌オリンピックのお話をしましたが、東京オリンピックには関わりたいと思いますか」という質問もしました。
もうその内容が、三浦大知君らしいのなんのって。 彼の誠実さが伝わる回答でしたし、本当に素晴らしい人だなと思ったのですが、この内容は記事に載せませんでした。
なぜかというと、ベストアルバムのインタビューテーマとは別の話になってしまうからです。 もしかしたら、レーベルの方に「あの話入れなかったんかい」って思われたかもしれませんが、そういう理由からあえて記事の中には入れませんでした。
なので、この機会に取材後記のコラムとして少しだけ紹介したいと思います。
日本人として東京オリンピック・パラリンピックが成功して欲しい
「東京オリンピックに関わりたいですか?」 その質問に対して三浦大知君はこう答えました。
「もちろん関われるのであれば、こんなに光栄なことはないと思います。
でも、僕は自分が東京オリンピック・パラリンピックに関わりたいという前に、日本人として東京オリンピック・パラリンピックが成功して欲しいと願っています。
この言葉を聞いた時に、自分は衝撃を受けました。 いくつかの取材で、彼が誠実なアーティストであることは重々承知していましたが、「日本人として東京オリンピック・パラリンピックが素晴らしいものになって欲しい」と話す彼をみて、本当に人間ができた方だと感心したのを覚えています。
それに引き換え、自分は軽い気持ちでこの質問をしていたなと反省しました。 なんなら、自分ってちょっと汚れてたなとも思いました。 自分は、ダンスエンタメを書くライターでもあるので、ダンサーにインタビューする機会が多いのですが、東京オリンピックの話題がメディアで溢れていた時期は、インタビューの度に「東京オリンピックに関わりたいですか」とダンサーに聞いていました(もちろん、流れやテーマにもよりますが)
三浦大知関係でいえば、DMダンサーズ(三浦大知と一緒に踊るダンサーの名称)のs**t kingzにも同じ質問をして(なんならもっとイジワルな聞き方をしたのですが)、聞くだけ聞いて記事には載せなかったということもありました(汗)
テーマに沿ってないとはいえ、申し訳ないことをしてしまったなという苦いエピソードを思い出してしまうのですが、話を戻しますと、ダンサーにこういう質問をしてきたのには理由があります。
それは、ダンスブームと東京オリンピック・パラリンピック開催決定が重なったことを受けて ダンサーが名誉ある国家プロジェクトに関われるチャンスをなんとしても見届けたい! このチャンスをどう受け止めてるんだろう? 熱い想いがあるならメディアで紹介してあげたい! という想いで聞いていました。
でも、本当に大事なのはオリンピック・パラリンピックに関われるという実績ではなく、自国開催のオリンピック・パラリンピックが世界に誇れるような祭典になるように日本人一丸となって作っていかなきゃいけないということ。 その想いこそが一番大切なんだということを、三浦大知君のインタビューで再認識させられました。
なんか心が洗われたような感覚でしたね。 東京オリンピック、パラリンピックは出場する選手だけのものではありません。 もちろん主役は選手の皆さんですが、世界に日本がどういう国なのかを紹介する場でもあることを考えれば、日本人みんなで盛り上げていくべき国家プロジェクトなのではないでしょうか。
どんな些細なことでも、東京オリンピック・パラリンピックをいいものにしたいという気持ちで取り組みたいですね。 そんな大切なことを、1人のアーティストから教えてもらったインタビュー取材だったのでした。