#04 待ち時間。娘の気持ち。
病院についてから、意識はあり普通に話が出来ている。点滴を打たれているからなのだろう。
抗てんかん薬だとは、後から知った。
CTを撮ったあとに、「このあと入院になりますが、お子さんもう一人お連れになりますか?一人だけ会えないまま、となると後でかわいそうなので」と言われ、夫は一旦息子を迎えに行った。
娘と二人、長い廊下で待機する。
娘のトイレが気になった。「大丈夫?」と尋ねると行きたい、と。
ナースコールを押し、看護師さんに「娘がトイレに行きたいそうなんです」とお願いし、連れて行ってもらう。
娘は今、どんな気持ちだろうか。スーパーで突然おかしな動きをして倒れた母親を見て、怖かっただろうな。
実際、怖いと言っていたし。
まだ5歳。もう5歳。変な思い出が出来てしまった。
ショックを引きずらないといいけれど。
看護師さんに付き添われトイレから戻って来た。
ひとりで、トイレに行けるようになったのはつい昨年のことだ。家でも、夜は「見守りして」と、ドアの外に立っているのに。
これから、きっと入院するのだろう。一体どれくらい?子どもたちはどうする?学校は、幼稚園は。夫は。
今考えても仕方ないか。頭がまわりきらない。ぼんやりとしながら娘を見つめた。