Zローラーセッティングの極み
前回の軽量化によってLCが安定しなくなってしまったアバンテちゃん、今回は腰を据えてZローラーのセッティングを調整してみました。
納得のいくセッティングができるまで約1カ月・・・データが大量になってしまった(262回セッティング変更)ので、最終的な仕様をベースに要点を説明します。
電池はニッスイで普通に充電して1.4Vぐらい、モーターはあけポンのマッハダッシュです。ギア比は3.7でタイヤは大径ローフリの28.6mmなのでタイヤ直径÷ギア比は7.7ですね。(タイヤ直径÷ギア比:加速重視か最高速重視化の目安、以前の記事を見てね!)
MSシャーシを軽量化、電池は1mm落としにしています。フロントとリアは特性のスポンジフレキ、センターシャーシの車高が1mm落ちています。
フロントのスポンジフレキはガバガバに調整しているので、左右どちらかのタイヤが接地しているストレートやコーナーではスラストが4°減少、左右両方のタイヤが接地していないLCではスラストが4°増加する、可変スラストとなっています。(これも以前の記事を見てね!)
まず車体右側のローラーセッティングはこうなっています。ここで注目したいのはリア下段だけ17mmになっていることです。コレはLC入口のコーナーで①しっかりとアウトリフトさせるため、②リアとフロントのアウトリフトの差によってフロント下段をしっかりと接触させるため、のセッティングになっています。
次に右フロントの詳細をみてみましょう。上段のプラリングと下段のゴムリングは横方向の間隔で3mmの差がつくように設置しています。この差はバットマンカーボンの19mmローラーの穴位置の差を利用して付けています。
この上下段の間隔によってLC入口のコーナーで右フロントのスラストが効き始めるタイミングが決まります。大きいとスラストが効き始めるタイミングが遅くなり、小さいとタイミングが早くなります。スラストが効いている時間はできるだけ長くしたいので、タイミングも早いほうが良いのですが、早すぎるとタイヤが離陸する前からスラストが効く→姿勢が乱れて良いことがありません。下段のスラスト角度は20°に設定していますが、コレはLCを通過する速度によって決まってきます。
次に右リアの詳細、上段プラリングと下段ゴムリングの間隔はほとんどない、つまり同軸となっています。そしてスラストは2°と小さめの設定です。リアのスラストが大きいと、LC中間でリアのローラーだけが接触している時間に、リアが沈む→フロントが浮くという挙動でCOしてしまうからです。
右側の上段プラリングの位置は大径タイヤの上面と同じぐらい(地上から30mmぐらい)に設定しています。上段プラリングの位置を高くするとウェーブで下段ゴムリングの接触が強くなりタイムロス、低くしすぎるとLC入口のコーナーでインリフトからCOしてしまいます。
右側と同様に、左側の上段プラリングの位置も大径タイヤの上面と同じぐらいに設定しています。しかし、コーナーで下段ゴムリングの接触が強いと失速するので、上段プラリングはできるだけ低くしたい。そこで、中段にプラリングを追加することで、LCでのインリフトを防ぎつつ、コーナーでは下段ゴムリングの接触を弱くするセッティングにしています。
左側の下段ゴムリングはコーナーでの失速を防ぐために、できるだけ車体中央となるようにセッティングしています。現状のマシンは左右を独立してスラスト角度の設定ができないので、フロント・リアともにスラスト角度は左右で同じセッティングにしています。
上記のセッティングでJCJCを走らせた結果・・・
2.86秒という自己最速のラップタイムを記録できました。最速以外のラップタイムも2.9秒台でまとまっていて、いい感じです。最終的なセッティング、電池込みの重さは122.2gでした。
今回、文章だけでは説明が難しいところが多々あったので、ぜひ動画も見ていただければ幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?