morgenさんのイベントに行きました。
(読み飛ばしていい部分)
人生のコンテンツ化って、温度・実在・代謝みたいな"情報量が多くてグロテスクな面"を塗りつぶすことで価値の方向をシンプルにすることだと思っていて、それって酷く暴力的な一方、ときには処世術にもなり得る行為、なんじゃないかなと思っている。存在自体を賛美することはきっと"正しい"ことで、だけどそれだけじゃとてもやっていけない。いくつ手があっても数え切れないくらい命はこの星の上に存在していて、そしてそれらの存在がすべて祝福されるために生まれてきたわけじゃない。(というか、祝福されるために生まれてきた命なんてない。祝福される命と祝福されない命があるだけ)誰にも肯定されない存在を(肯定の足りない存在を)救う手っ取り早い方法に、価値の特化があって、本当はそんなことする必要なんてないけれど、それがないと生きていけない人がいるのも事実で、苦しい、苦しいけど自分を誇っていたいし、自分の実在を背負うのも重たいから、パッケージ化して存在を商品にしたくなる。インターネットが普及して、自分と似たような人間がいっぱい見れるようになった。きっと自己のコンテンツ化はそういう時代への応急処置的対抗策として有効で、でもきっと長期だと自分の首を絞める行為で、だから自己をコンテンツとして差し出し続けられる人間って、すごい。
(本題)
2024.11.16
morgenさんのイベント「Summer Prism Archive」に行ってきた。
空間が白と水色だった。白と水色好きだから嬉しい。あと、「まだいきてるいめーじ」とか「さよなら、花泥棒さん」とか優しい音楽がずっと流れていて、よかった。こういう調整のミクの声が好きなのかな、とか思ったりして、人の好きなものに触れる行為って素敵ですね、と思った。ありがとう。人の好きを浴びたい。それって、繋がりだから。
ワンマンのリアルイベントって、泣きそうになる。一人の人間を中心にこれだけたくさんの人間が各地から集っているというその事実に、人間の"輝き"みたいなものを視て、喰らう。嬉しい。人って、そこまで光を発せられるんだ。想像の五倍くらいお客さんの人口密度がすごくて、人混みにあっぷあっぷしながらも、彼らの伸びた背筋を見て嬉しくなっていた。
全部かわいい。灰皿、欲しかったけど目の前で売り切れてしまってちょっと悲しい。けど、好きなものがそれだけ人気ってことだから嬉しくもあって、おれは引き続きでっっかいガラスの灰皿使いますねニコニコとなった。悔しいよー。シナモロールのクレーンゲームを背景としたチェキと、太鼓の達人をしているチェキが本当に楽しそうで魅力的だったからブロマイドAセット買った。エスカレーターに乗っているチェキ、真顔がキリっとしていてよかった。人前でヘラヘラしてしまう性分だから、真顔がかっこいい人憧れる。ライターもかわいい。いっぱい買いたかったけど大量に買い占めたら迷惑かなと思ってスタッフさんに「ライターの購入上限とかってありますか……?」と聞いた。「ないです!」って言われたのに遠慮してしまい「各色2ずつで……」と言った。聞いた意味ない。
日記と写真が展示されていた。人がとても多かったので写真だけ撮らせてもらい、のちにサイゼで読ませていただいたのだけど本当によかった。「あなたに期待したい、あなたに期待されたい、あなたを信じたい、あなたに信じられたい」「1年くらい前に友だちが(中略)急に会話の流れを大幅に逸れて『ずっと魚になりたかった』と言いだした。(中略)それはべつに不思議ちゃんとか空想好きとかいうんではなくて身体のバランスが他人と異なるというか、骨格に人間っぽくないところがあるのだ」「気まぐれでやさしさを発揮するのが好きだ」「でもこの日記に書かれていることは、いまのわたしが、2024年9月3日午前5時9分のわたしが、ほんとうに考えていることだ」が特に好きだった。文章にリズムがあって、色彩があって、形があって、そういう文章が好きだから心地よかった。「いま」を「今」ではなく「いま」と表記するのもすごく良くて、「いまって今よりいまって気するよねー!」とテンションが上がった。言葉って、情報じゃないから。
たくさんのお客さんからいろんなものを受け取ってるだろうからあんまり差し入れを持っていくのも迷惑かなと思ったけど、いやでもプレゼントって素敵だから、と自己満だけどいろいろ持って行った。自己さん(@whojiko)という方の煙草ポーチ(ガチかわいい)、ピースライト、CCさくらのウエハースについてくるカード(キラキラ)、家を出る前に慌てて描いて印刷したイラスト。あと一緒に行っていた友だちに行きの電車でお手紙書こうって言われて、そこで書いた手紙も同封した。いいんだろうか。こんなことして。本当に、ファンの自己満だから、いい感じに受け流してねーという気持ちだ。あなたのこと、動画を投稿していても、してなくても、いてくれるだけで嬉しいです、幸せを願っています、ということを伝えたかった。
パーテーションの向こう側に、本物のmorgenさんがいた。立体的で、無二で、生命活動をしている、肉体を伴ったmorgenさんがそこにいて、とにかく頭が混乱した。動画も日記も同じ時間を共有していなからいつもどこかすれ違っていて、だから、すごかったね……。顔を見た瞬間膨大な情報が体当たりをしてきて、くらっとなった。生きている。すごい。生きている人間のコンテンツ化を目撃することはあっても、コンテンツだと思っていたものが生きている人間となって目の前に現れる経験って少なかったから、衝撃だった。「え、かわいいー!」と言われた。かわいい存在にかわいいと言われてしまって「いや、おまかわ!おまかわ!」と思ったけど嬉しくてペコペコしていた。どうしても男だから女性にはかわいいでは勝てなくて、でもかわいいもの好きだから漠然とした「いいなー」という気持ちはずっとあって、だから第一声に瞬発的な「かわいい!」を受け取り、純粋な存在の肯定を感じてしまった。要するに、めっちゃ嬉しかった。生きていけるよ。
ツーショットチェキを選択した。「はい、撮りますよー」ってスタッフさんに言われて、え、どうしよ、どうしよ、となり「へ、変なポーズ!」と叫び一緒に変なポーズをした。ここ数年写真撮影のとき変顔をするのにハマっていて、カメラを向けられると変顔をしてしまう癖がついてしまっているので全力で変顔した(チェキなのにw)。撮ったあとmorgenさんに「変すぎるだろ!」と言われてあまりにも良かった。距離が近すぎてmorgenさんが学友だった世界線の存在しない記憶が脳内に流れた。
差し入れをお渡ししたら自己さんの煙草ポーチに対して「ぅえ!?なにこれかわいい!?」というすごく良い反応をいただいてニヤニヤしてしまった。いいよね。かわいい。ここで買えるよ↓
「お時間です!退出してください!」とスタッフさんに繰り返し言われて、でもmorgenさんが全然チェキ渡してくれないから去りようにも立ち去れなくて、ちょっと結構ちょっとウケた。退出時「耳!かわいい!」って言われて、イヤーカフ最近付け始めたから嬉しかった。実在を感じた。ありがとう。すげぇぇ……。すげぇぇね。
自分の生活を切り貼りして人に公開するのっていろんな苦悩が付き纏うことだろうから、それを越えてこうして動画を出してくれたりイベントを開いてくれるのがすごく嬉しい。morgenさんの人生と一瞬繋がれてよかった。ライター、使います。ピース。