「転倒の日」に想う
老人は歩いていて思わず心浮き立ちスキップすることは無い。
スキップしたらコケるかギックリ腰になる危険性が高い。
今日10月10日はテン・トウの日と言うらしい。
年寄りは転ばぬようにという日らしいが、まんざら笑い事でもなく思えるのが寂しい。
道で若者が颯爽と歩いているのを見ると輝いているようで羨ましい。
自分が若い時は若いということに気づかなかった。
年寄りから見て輝いているとは思いもよらなかった。
失って初めて若さも美しく輝いて見える。
と言っても、老人は醜く暗いとも思わない。
ワインで言えば年代物、ファッションならヴィンテージ。
歳を重ねた分だけの美しさや輝きがある。
肉体的にスキップできないのは寂しいが、歳をとるごとに心は若いときより柔らかく熟成して幸福感も豊かになる。若い時の心は今より硬く幸福感も少なかった。
願えれば、心は今の老人のまま輝く若い肉体に戻りたい!