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劇場版ウマ娘 新時代の扉 初見直後の書き散らし

初見直後衝動的に書き散らしたメモがそういえばあったので、ここにまんま貼っつけておきます。

今読んだらそんなことなくないか?みたいなことも書いてあるかもしれませんが、当時の自分の本音だと思うので修正せずに載せます。

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・まず1カット目がエドワード・マイブリッジの「動く馬」(映画の祖みたいなもの)のオマージュから始まるのやばすぎ。ウマ娘の初映画化としてこの上ないイントロ。今度はどんな石像が出てくるのかなと思ってたから本当にしてやられた感。そうだよな映画化まで来たんだなウマ娘…!って思わされるし、走る馬というモチーフの象徴性がウマ娘によって描かれるのマジで馬という動物そのものへの敬意を勝手に感じる。それを背景に矢継ぎ早に次々といろんなウマ娘の幼少期の姿や活躍する様子がどかどか流れて来て、追いつかない追いつかない!!まって!!何も処理できないやばい!!になった。

・劇伴が全然なかった気がする。なかった?俺が気づかなかっただけ?特にレースシーンは最後のジャパンカップまで劇的な劇伴を押し出さないという意志を感じた。徹頭徹尾実況と歓声と足音と彼らの心情描写だけで、ガチのレースを観客として観てる臨場感があった。最後のジャパンカップだけはジャングルポケットとアグネスタキオンが、レースとレースの外からレースの枠を超えてコミュニケーションを取って、それと同時にソロ曲が劇伴として流れることでジャングルポケットは自分の幻を、アグネスタキオンは自身が決めた「走らない」という制約をぶっ壊して、レースという枠もぶっ壊れてシアターの画面を超えてエネルギーが劇場中に迸る爆発力と共にジャングルポケットの末脚も爆発した。そしてアグネスタキオンもレースを見届けることなく駆け出す。2人の走りがリンクする。最後の方は全然引きのカットがなかったので全体の状況とか全然わからなかったけど、ここは爆発的エネルギーを全身全霊で浴びせられてるのでもう既に俺らがレースに対して主観的な視点になってて、客観的な構図はいらないんだと思う。

・走りの絵の崩しはRTTTから更に激しくなってた。もうすんごいぐおおおおおおって口の開き方するし、顔は伸びるし、線はぐにゃぐにゃになるし、その絵や動きの持つエネルギーが直にレースの迫力やキャラの心情を表現していた。これだけキャラの心情が過剰気味に表現されてる絵、マジで見ない。ジャリジャリの線も最高。山本健さんは神。前並さんは神。

・ギャグの崩し絵も凄まじい遊びっぷりだった。ぼざろを彷彿とさせた。フジにデレる時とか、前半のタキオンとの地下バ道や実験室?でのやりとりとか、ポッケがぼっちちゃんみたいな変形ぶりを見せてた。あるいはど根性ガエルとかの昔のギャグアニメみたいなポーズもダンツがしてた。

・オープニング神神神神最高!みんな出て来てサイコ〜!!!!!!オープニング的な賑やかでファンサたっぷりのみんな出てくるシーンを存分に盛り込みながら、ポッケの入学から出会い、練習、最初のレースまでの流れをここで収めるの巧みすぎる!

・ヒシミラクルが出て来たのがまず嬉しすぎるし、一生ピザとかポテチとか食ってて最高だった。かわいすぎ。しかもしゃべった。マジで嬉しい。本当にかわいい。ヒシミラクルとダンツフレームがあの感じで同室なの、"ガチ"の嬉しさある。みら〜っとしてそう。

・ダンツフレームがかわいすぎる。レースシーンはガチで、ダービーとか豪泣きしたけど、最初ポッケに話しかける日常パートのふわふわした雰囲気マジでブッ刺さった。好きや。夏合宿の「は〜〜い」の返事がポッケとカフェと比べて倍くらい長いのかわいすぎる。

・「受けてたとう。」のタキオンの顔やば過ぎ。あとタキオンの横顔常に瞳がちょっとぷくっと膨らんでて狂気が増してた。でもこの絵好き。

・オペラオーの出番は最後に集中してたけど、ジャンポケ含め全員を奮い立たせる役目を彼女が担ったのがマジで熱かった。全員で覇王に立ち向かう構図。まさにラスボス。「ボクの前に敗れ」まで言い切ってたのがよかった。

・アプリのトレーナーやそのウマ娘、RTTT組、シチージョーダンユキノ(ジョーダンがジャングルポケット産駒)、ファインシャカールミラ子(ファインシャカールはジャンポケの一つ後の世代、ミラ子は更にもう一つ後でダンツと同室。宝塚で一緒に走ってる)、デジタル、ネオユニ、他にも色々、みんな出てくる!!ファンサービスがすごい!!理子ちゃんと葵ちゃんがタナベトレーナーについて言及してるのが、キャラクターの説明にもなりつつ文脈が乗っててよかった。

・テイエムのハナ差圧勝。ちゃんとハナ差でよかったし、荒々しい線と独特なタイミング感で描かれるキメポーズがあまりにキマりすぎてる。

・全体的にゴールの瞬間をしっかり見せないのが印象的だと感じた。他の映像化だとゴールの瞬間に画面の中心にゴール置いて時間止めてはいここがゴールです!ってキメることがほとんどだったけど、今回の劇場版はほとんどそこを印象に残そうとしてなかった気がする。ダービーもジャパンカップも駆け抜けてた。ゴールの余韻みたいなのをあまり残してなかった。

・レース名と条件がドン!って出るの好きだし、新時代の扉ってタイトルの出方もフォントとダサさとかっこよさの絶妙な中間って感じで個人的に最高だった。ベッタベタなものは嬉しい。最後のロゴでみんなが走ってたのマジで内容も重なって来てよかったなあ。

・レイアウト、演出がマジで決まってる。最初のゲートインのカットから最高だった。ゲートの真ん中から撮ってて、下にウマ娘たちの足が入ってくる。
・タキオンとポッケが睨み合うのを2〜3度くどめに繰り返してから「並走だー!」「実験だー!」で外す。ちゃんとギャグのパートがあって嬉しい。
・タキオンが走らないことを表明してから、ニュースの画面の光を過剰に演出して以降しばらく画面がずっと赤い。
・ポッケの首飾りがずっとキーアイテムとして効いてる。フジの走りを見て、自分で投げて自分で掴んで最強になる決意をした冒頭。そこから一度キズがついて、今度はフジが首飾りを投げてそれをポッケが掴んで走り出す。
・草陰からダービーへの想いを託すフジと、光側(当事者)としてそれを受け取るポッケ。
・花火って象徴的に上がってる状態を見せられることが多いと思うけど、今回は逆に花火を見せないことでジャンポケの心が晴れ切ってない状況を表現していた。フジがお礼を言うカットも顔アップとかにせずずっと構図が同じだったのが、ダービーの夢を叶えて嬉しいシーンのはずなのにどこか俯瞰的なポッケの心情を表現していた。
・ラムネのぷしゅ…って音が何か気の抜けた感じがして虚しい。ここのシーンが何度かフックとして繰り返される。フジにお礼を言われた時の複雑な心境をら思い返すトリガーとして使われている?
・合宿のバスでトンネルに入った瞬間に次の場面。こういうカットの終わり側で少し動きが入って切り替わるって割り方がたくさん使われてた気がする。
・まぼろしのジャンポケがこちらに向いた顔がそのままバスに映る自分に。

・ダンツ「私も勝ちたい!」ジャンポケ「そうだよなァ、ダンツ!!」←最高すぎ。暴泣き。ここでタキオンばっかに囚われずに、相手を蹴落とすとかでもなく、「そうだよなァ、ダンツ!!」って言うのがジャンポケなんだよな。強いやつと戦いたい。走って競うのは楽しい。主人公すぎる。タキオンが見せた残光が全員を虹色に輝かせる。

・タキオンが見せた残光によって虹色に輝いて潜在能力を引き出されたジャンポケ達が、結果的にその光をまたタキオンに見せ返すことで、タキオンに「意味がない!自らの脚で証明しなければ!」とまで思わせるに至った。実験とか代わりとかの言葉を使って終始俯瞰的だったタキオンを"当事者"に再び引き摺り下ろした。見せつけられた光を再び見せ返す物語。

・「先行くぜ」かっこよすぎ。惚れる。泣く。自身の幻と同時に、かつてあれだけ追いつけない追い越せないと囚われていたタキオンの背中をも通り越して、むしろ焚き付ける立場に。ジャンポケの末脚が爆発すると同時にタキオンも走り出して、それぞれの顔や走りがリンクするのマジでいい。タキオンは最後までジャンポケのレースを見届けて感化されるんじゃなくて、走りたい!となったその瞬間に走り出す。

・ジャンポケはフジとトレーナーに夢を託され、タキオンに魅せられた。ジャンポケが追い越せなくなったのはタキオンのまぼろしだったのが、途中から「タキオンには勝てねえ」という自意識に変わっていた。自らに押さえつけられる構図。札幌記念と菊花賞の敗戦の扱いが巧みだった。

・史実での「新時代の扉をこじ開けたのは、内国産馬ジャングルポケット!」というのは、21世紀初のダービー馬という意味と、外国産馬(クロフネ。今回はペリースチーム)が初めて出走したダービーという意味だと思うけど、今回フジキセキの「私の時代じゃないからね」というセリフから、フジキセキから託されたジャンポケの時代、という意味も含まれているんだと思う。

・特にそういう描かれ方をしているわけではないけど、ポッケがさまざまなコンプレックスを抱いたのが幻の三冠馬アグネスタキオンなのに対して、そのポッケを見守り諌める立場にあるフジキセキもまた幻の三冠馬という状況がかなり効いていたと思う。フジキセキの例が提示されている以上、タキオンが走れないということに納得せざるを得ない。

・ダービーの実況。内から…!内から…!って詰まりを再現してるのがリアリティあるし、和田がハナを叩いたァーッ!も再現されてて嬉しい。

・ダービーの雄叫び、まさに史実の通りの叫びっぷりで最高なんだけど、天候も含めて影を感じた。後にそういう心情だったのかと明かされるのがいい。まだ叫んでますよ笑も再現してていい。

・夏合宿の遊ぶシーンが逃げずに私服の水着を描いててすげーよかった。あの年頃の子達なんだからスクール水着だけ持ってってるわけがないんだよな。みずみずしい青春の時間。

・アヤベさんがギャグ枠になってておもろい。スペちゃんと同じ、シリアス戦線を退いたキャラの宿命なのか。誰かに話しかけるでもなく黙々と合宿所の布団のレビューをつらつら続けてカレンチャンに早く寝ましょ?ってたしなめられるのかわいすぎる。わたあめを買うべきよって念を押してたのおもろい。ふわふわに対して節操なさすぎだろ。しばらくカレンチャンと2人でいたけど祭りに行く時はトプロとカレンチャンの間に挟まっててよかった。カレアヤトプ!?

・タキオンの無期限休止の発表を受けるジャンポケの顔の歪みっぷりがすごくて一瞬タキオンかと勘違いした。

・フジキセキが勝負服で出てくるところ、想像はしつつもやっぱりいいなあと思った。にしても格好が凄すぎる。夏合宿の水着シーンのあまりのみずみずしさ、いい意味での変な色気のなさで感動してたのにフジキセキの勝負服がヤバすぎてヤバすぎや!になってた

・ポッケが最後は自身の幻影と戦っていた点も含めて、誰かを倒したい、というより、自身とどれだけ向き合えるかを徹底して描いてたのがよかった。タキオンも、カフェも、ダンツも、フジキセキも。

・一度は走れなくなったタキオンやフジキセキがまた走ることを目指すという終わり方になっていたのがウマ娘の在り方を象徴していて嬉しい。

・ウマ娘のかっこいい側面が全身全霊に現れててサイコ〜!!ボーイッシュヤンキーのジャンポケがボーイッシュ王子様フジキセキに憧れてボーイッシュ覇王に挑む構図がもうかっこいいに振り過ぎてる タキオンもカフェも含めてキャラと画面が合い過ぎ。ダンツはかわいすぎ。

・エネルギーが画面に収まり切らず溢れ出ていた。迸ってた。"威力"のある絵。山本健さんの画面。強い。"浴びる"映画ってあるけど、まさにそれ。出来るだけデカい劇場で浴びたい。勢いのままに駆け抜ける。

・ライブシーン最高!キャラ一人一人に焦点を当てたファンサービスみたいなカットは入ってなかったけど、各々の見せ場がガッツリあってライティング的に誰が歌ってるのかわかりやすくて楽しかった。ライブを楽しんでくれてありがとな!次の曲いくぜ!ってエンディングのうまぴょい伝説に入るの最高すぎるよ〜〜〜

・走りてェ、俺も…………。

・サラブレッドの走る本能と人間の理性が合わさった結果がウマ娘なんだろうなという描写

・感想書いてて気づいたけど俺度々ウマ娘たちのことを「彼ら」って書いてる。オペラオーに関しても彼って書いてて彼女に書き直した。そういう二人称の使い方を無意識にさせるような印象を残す描写がされていたと思う。

・総じて、今回の作風にジャングルポケット、アグネスタキオン、マンハッタンカフェ、フジキセキ、テイエムオペラオーというキャラ達がハマり過ぎや!!!!(このキャスティングだからこの作風にしたという順番かもしれないけど)

・タキオンの貧乏ゆすりがマジで走りたいのを抑えてる感じがしてた。

・ポッケがフジキセキとタキオンをもう一度ターフに引き摺り込む物語。

・劇伴がないと思ってたけど、あった。俺が劇伴と認識できない音楽なだけだった。攻めすぎ。

・これまでのウマ娘は目の前の彼女たちの物語に感動していたけど、新時代の扉はなんか、他人事じゃなかった。タキオンという自分の遥か先を行く奴を見て自分がやる意味ないんじゃねえかってなるポッケも、一度退いたつもりなのにポッケ達の走りを見て「自分でやらなきゃ意味がない!」ってなるタキオンも

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パンフレットに関して

・いろんなウマ娘の説明文がある中で、ヒシミラクルの「できる範囲でふつ〜には頑張りつつ、なんとなくハッピーになれたらな〜と思っているウマ娘。」で笑ってしまった。ふわふわしすぎだろ。

・カレンチャン「カワイイの権化。ウマスタグラムで300万フォロワーを誇る自撮りの天使。生まれた瞬間に自分のカワイさに気づき、その魅力で両親や先輩を屈服させてきた。自分がいかにカワイイかを示すため、トゥインクル・シリーズの頂点を目指す。」←一言一句ヤバすぎるだろ

・山本健さんの絵コンテ、熱量がやばすぎる。この時点で迸ってる。もう見応えがある。凄すぎる。

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特典小説

トプアヤ。

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