可能性しかない子どもたちだけど、場面によっては伸びしろに差が生まれる?
子どもたちの成長は十人十色であることを理解する
私は基本的に超前向きな思考ですので、世の中のほとんどのことについては可能性しかないと考えています。
その中でも、もっとも可能性に満ち溢れているのが、子どもたちです。
しかし、子どもたちはみんな横並びで学び、同じ成長速度で進むわけではありません。家庭環境もそれぞれ違いますし、食べたことがある食べ物も違えば、行ったことがある地域や見たことがある景色、興味関心もバラバラですよね。
私たち大人は、それぞれの子どもたちの成長度合いや興味関心の領域が異なっていることを理解しておくことが大切だと思います。
ホンモノ体験がすべて感動するとは限らない
先日実施したエドクエの青ヶ島クエストでも私たちは改めて実感しました。
様々な貴重な体験や見る景色を子どもたちに向けて提供しましたが、子ども達の反応はそれぞれでまったく違いました。目をキラキラさせてお話を聞いている子どももいれば、淡々と聞いている子もいましたし、逆に別の機会では淡々と聞いていた子がワクワクさせている様子も見られました。
つまり何が言えるのかというと、これはホンモノだ!と思える気合が入った学習機会のプログラム内容を準備したとしても、大人の期待通りに子どもたち全員が150%くらい感動したり感化されることは約束されないということです。
ホンモノ体験の内容や種類によって、子どもたちによって、学びの度合いや感動具合、吸収具合などが変わるということですね。
もちろん、感動してくれた子どもやワクワク感を強く感じていた子どもの方が成長し変化していく確率は高いと思います。
この成長や変化こそが、子どもたちの伸びしろと言えます。
子どもたちによって伸びしろが大きくある領域とすでに伸びていてこれから伸ばすのが難しい領域があると思います。
興味関心が全くない領域など、伸びしろがない部分を無理矢理伸ばそうとすることは違うのではないかなと思いますし、学びを強制することはしたくありませんので、感動したりワクワクしていなければそこまで、でいいのではないかと考えています。
好きなものや興味があることに素直でいいと思います。
ここで嘘をついて興味関心があるように反応するようになっちゃうと、それもまたホンモノではなくなってしまうんじゃないかなと思いますしね。
成長率や変化率をいかに高めていけるのか
私たちが提供するホンモノ体験プログラム「エドクエ」はこれからも多種多様なクエストを世に出していきます。
当然、どれだけの子どもたちにホンモノ体験してもらうことができたのか、どれぐらいの数のクエストをリリースすることができたのかは大事ですが、参加してくれた子どもたちがどれだけ成長したのか、変化したのかという質の部分を高めていかなければなりません。
なかなか定量的に測ることが難しい部分ですが、クエストの数を重ねていく中で何か変化の兆しや、ポイントなどのようなものを見出していきたいと思います。
単発よりは継続的に関われるような仕組みづくりや、アルムナイ的なものがあるとよいのかもしれません。
筆者:照井 翔登(ShotoTerui)
秋田県横手市出身。中学高校生時代に地元秋田の大人から様々な学びの機会提供を受け、教育による地域の未来づくりを志す。2015年照井デザイン事務所を創業。同年地域クラウドファンディングFAAVO参画、2018年株式会社CAMPFIREにM&Aと同時に転籍、地域領域を統括し2020年2021年グループMVP獲得。2021年株式会社NOWMOを共同創業。NPO法人Yokotter理事、中小企業基盤整備機構中小企業アドバイザー、中小企業庁事業中小企業119専門家なども務める。
株式会社NOWMO
https://www.nowmo.jp/