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再见北京! 你好上海! ~さよなら北京 こんにちは上海~

北京に到着してから1ヶ月がたった

聖地巡礼、路上ダンス、バナナ配布、

僕はこれまで様々な企画を行ってきた。

企画はどれも刺激的で僕の北京生活を十分に彩ってくれるものであった。

一見充実しているように見える僕の北京生活であったが、肝心の学生としての生活に関して不満を抱いていた。

主な原因は授業である。

僕の留学プログラムはダブルディグリー(DD)という1年間北京大学の講義を受け、学位を狙うというのものである。

つまり1年間の留学で履歴書に「北京大学卒業」の経歴を足すことのできるプログラムだ。

学位の取得が就職において大いに有利になることから学生の間で人気の高いプログラムで、20人近い学生が僕と同じ時期に北京大学に留学している。

僕もまだ留学について具体的なイメージの沸いていなかった1年前に先輩の紹介で安易な考えでDDを選択してしまった。

半年ほど前に僕は台湾に3週間ほどの研修に行った。

この研修が留学へのイメージができていなかった僕に理想の留学像を植え付けてしまった。

当時僕が授業を受けていた教室の隣に留学生と思われる外国人たちがいた。

人種も国籍もまばらな数人の外国人たち。

彼らが受けているのは中国語の授業だろうか。

講師の書いた黒板の中国語を見て何やら楽しそうに笑っている。

これだ!

今まで何となくぼやけていた僕の理想がそこにはあった。



北京での留学もこんな感じだったらなぁ。

そんな僕の淡い願望は留学後、木っ端微塵に打ち砕かれた。

まず先述の通り僕の留学は語学留学ではないので、語学のみを学ぶ授業はない。

授業は巨大な教室に数百人の学生を詰め込み、教授が一方的に話し込む講義形式。


講義の内容も良く分からないので、後で中国語のできる日本人に聞くしかない。


DDプログラムの日本人学生は講義の選択肢が少ないため、だいたい講義が被る。

そのため内容の分からない講義の単位を落とさずに学位を取得するためには、外国人とよりも日本人同士の協力が重要になる。

同じ授業を受け、同じ日本人寮に住み、同じ「学位を取る」という目標に進んでいく。

ここまで共通項が多ければ、DDの学生の結束が高まるのは当然だし、実際に彼らはとても仲良くやっているように見える。

僕はそんな彼らの様子を見て楽しそうだなぁと思う反面、自分の考えていた留学とのギャップに落胆する。

確かに異国の地で文化と言葉を共有する日本人と話したり酒を飲んだりするのは楽しい。

実際僕もこの1ヶ月間日本人と関わることのほうが圧倒的に多かった。


でもやっぱり僕はせっかく中国に留学に来たのだからもっと中国人と関わってみたいし、短期旅行だけでは見えない中国の色々な側面を見たい。

大学にいるとついつい周りの日本人と絡んでしまう。

学位なんてどうでもいい。

僕が欲しいのは学位よりも笑いだ。

中国に来たからこそできる笑いとカオスを僕は追い求めていきたい。

だから僕は北京を出ることにした。

次なる目的地は上海。

さあ次はどんな冒険が待ってるのか。

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