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言葉が止まらないとき

誰かに話したいというのではなく

ただ言葉が出てきてしまうとき

聞いてほしいというのでもなく

ただ世界に残しておきたいとき

何が起こっているのだろう、と思う


小さい頃からおしゃべりが好きだった

たくさん喋っていたから

言葉は万能だと

喋りすぎているうちに

言葉に操られている自分に気づいた

あんまり話さないようにしよう、と

それもなかなか難しくて

中途半端に話したり黙ったりを繰り返す


人と話すのは 喋るのは

思っていたより難しい

そして自分の中へ言葉を向けることは

もっと難しい


よく分からない間も

好きなものに心を向けて

いろいろ見たり聞いたりしていると

今まで動かなかった部分が動き始めて

言葉が出てくるようになった

なんだろう、なんだろう、これ

これは私の言葉なのだろうか

本当に私の声なのだろうか


そうやって世界とやりとりをして

言葉を吸い込んだり放ったり

いつも気持ちいいわけではないけど

こういう風に動く心があるのだなあと

誰かの言葉があまりに響いて

しばらくその波紋で生きていたりもする

その微々たる動きに救われることも多い


小さい頃から言葉を作ってばかり

作文の手本みたいにすらすらと

それらしい言葉の並びを繰り返す

それが当たり前になってしまっていたから

本当にここに存在する言葉が分からなくなっていた


創作と作為はちがう

自然に出てきてしまうものは創作ですらない

そういう風に生み出されるのだと

ただそういう風に在るのだと


つづかない、今日の長いつぶやき