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133のわ 国防を考えた夜

先日パルルであったイベントに自衛隊員の方が参加された。数人の参加者による対話形式のイベントだったのだけど、その方が「皆さんが自衛隊をどう思っているかぜひ聞きたい」と発言された。それだけでこの人のことが好きになった。
普通自衛隊であれ警察官であれ、自らの職業を積極的には名乗らないと思う。その人に別に隠したいとかという気持ちがなくても。多分は決まり切った反応が返ってきたり、興味本位で色々は質問をされるだろうから、そんな目に遭いたくなくて当然だとお思うのだ。しかしその人は積極的に話そうとした。そして続けて「国防をどう考えてますか」と問うた。
すると参加者の一人が、自分は自衛隊は憲法違反だと考えており、国際的な紛争は不足ではなく、話し合いで解決すべきだ、という趣旨の答えを述べた。それに対して自衛隊員の方は、「そういうお話を聞きたかったのだ」と返された。二人とも見事だなと思った。
僕はといえば明快な答えを言うことができなかった。僕の立場は先の参加者と同じく自衛隊は違憲だと思うし、先の対戦で日本軍が沖縄で自国民を死に追いやったり南京でのできごとをや、天皇が戦争責任を負わなかったことなど現在の国防や軍備の是非を考える前に検証すべきことがたくさんあると考える。しかし自衛官が来られた日に、その問題を話し合うにはあまりに時間不足だと思い口にしなかった。なおさら発言した二人の決然とした態度に心打たれる思いがした。
とてもいい機会だったなと思う。束の間の偶然の出会いだったけれども。

新見永治

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