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地球外少年少女 感想 #ネタバレ

地球外少年少女見ました。
ネタバレです。
本編のセリフに対して思った事をぐだぐた書いています。

地球「外」少年少女。
少年少女が自分のいた場所から外を認識してその先に出て行くような話。

「今は始まりの時代なの」という言葉に「幼年期の終わり」みたいな響きを感じた。

「制限」や「枠組み」「フレーム」「ゆりかご」という言葉が劇中に出てくる。

劇中では登矢の罵声を言っている姿やカッコいい姿を全部無編集で見せることを制限を外す表現として出していた。

情報制限。
「子供に情報を選んで与えればいい子に育つのかな?」

良いや悪いの基準を持つためには前提としていろんな情報に触れる必要がある。

基準をしっかり持たない子供ではない世界一頭のいいAIには、全てを見せる必要がある。という感じだった。

11次元やルナティックの話が面白かった。
「今までのサイエンスは現実を人間の消化しやすいように加工する離乳食のような仮想現実だったんだ」

認識しやすく加工するとはなんだろうか。
モデルベース推論とかそういう話なのかなぁ。

人間は何かを認識する際、それを理解する為に分類を行う。
例えば「薔薇🌹」
「花」「赤」「つぼみ」「薔薇」「枯れている」みたいに属性をつける。
目の前の花を言語化する。
そういう言語化や記号化、数字化の事なんじゃないかなぁと思った。

化学式や数式上の推論。

現実でも問題を事例ベースで考えたりするアプローチが増えてたり、化学2.0は割と身近にありそうだなぁと思った。

でも加工があるから認識しやすくなったり、簡単に計算できたり共有しやすかったりする。

日本の過剰設計が少年たちの命を救っていたのも計算あってのものだからね。
耳が痛い話ではあるのだろうけれども。

枠も必要だっていう話もしていた。
「枠から出たい人も沢山いるけど、ゆりかごが必要な人もたくさんいる」

情報過多が叫ばれる時代。
宇宙から飛び出るのは難しいけれど、そういう情報から守るゆりかごの中にいたい人はたくさんいる。
何かを探す事、触れる事によるストレス、行動できなくなったり鬱になったり。
処理ができない事が悪いわけではないんだろうなと思った。

「ゆりかご人によって違うんだ。俺のゆりかごは宇宙だった」

登矢は飛び出した世界で論文を書き、会社を立ち上げ、次世代インプラントを開発した。
結果、宇宙進出により世界の人口は減少する予測が立つほどに。

セブンポエムを伝える役割を果たしたのだ。

そしてまた彼らは集い、セブンと再会する。

「早くあそこまで行かなきゃ」

セブンポエムを伝えてやっとスタートラインに立った彼らには、セブンのいる世界は遠い。
でも未来は彼らはきっと、予言がなくてもセブンに会うために歩いて行くんだろう。

セブンポエムという予言は「予言」というから胡散臭く聞こえるけど、毎日のようにコロナの感染者予測をみている今では、そういう「予測」と似たもののように感じる。

そういう予測を突きつけられて、今何をしていくべきなのか、そんな事を考えさせられる物語だった。

帰る場所。
行きたい場所。
どこにいてどこへ行くのか。

宇宙での生活や施設の表現も素晴らしかったが、そういったテーマにこそ、SFやロマンを感じる作品だった。

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くま
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