狸山病院〈18〉
退院の日を迎えた。
入院費の清算を、 狸山病院の病室で始めた。
「領収書とおつり持ってくるね。」と奥さんが、病室を出て行く前にへその緒を入れる箱を置いて行った
空っぽの箱だった。
狸山先生は、言う
「だいたい、退院する前にへその緒はとれるのだが、心配いらないからね。ポロっととれるから。」
「へその緒は長いのが欲しければ、長く切れる。へその緒を切る専用のハサミがあるんだよ。」
「取れるのが遅くてもでべそにはならないから、心配ない。」
「頭の悪くない賢い子だと思うんだけどなぁ。」と突拍子もない話をし始めた。
ごめんなさい。詩に夢も憧れもありません。できる事をしよう。書き出すしかない。書き出す努力してる。結構苦しい。でも、一生書き出す覚悟はできた。最期までお付き合いいただけますか?