鹿島宇宙技術センター 34mアンテナ
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)という機関がある。情報通信に関する技術の研究開発や、情報通信分野の事業支援等を総合的に行うことを目的とし活動している。
NICTが運用する全国8ヶ所にある研究施設のひとつ、鹿島宇宙技術センターが、茨城県鹿嶋市にある。
ここにはいくつかのアンテナが設置され、さまざまな分野での観測・研究を行っている。その観測機器のひとつに、口径34mの巨大なパラボラアンテナがあった。
1988年に建設され、30年以上に渡り「西太平洋電波干渉計プロジェクト」の中心的な施設として、宇宙からの電波を利用した時間・空間に関する分野で多くの成果をあげてきたが、これらの研究が終了したこと、アンテナの老朽化も進行したため、アンテナを撤去することになったのだ。
その話自体は結構前に聞いてはいたんだけど、なかなか鹿島方面に行くことが叶わずにいた。撤去作業は2020年度中に実施とのことで、もう2020年もそこそこ経過している今、既に解体されて見ることできなくなってるかなーとか思っていたのだが、実はまだ全て解体されているわけではないことをSNSで知った。
そんな折、成田まで出かける用事ができたので、行程確認で地図を開いていてふと思った。
あれ、成田から鹿島まで30~40分で行けるじゃない・・・
というわけで、成田での用事の後にパラボラアンテナに会いに寄ってきたw
事前申し込みしていると施設見学も出来るようだが、突発的に向かったので外から眺めるだけであるw
パラボラアンテナといえばお椀型の主反射鏡。そのお椀が骨組みだけになっていた。骨組みだけになっていても口径34mのその大きさは圧巻である。
昨年旅行先で遭遇したパラボラアンテナは口径20mだった。
参考)国立天文台VERA石垣島観測局・電波望遠鏡
旅行先で見たあのパラボラアンテナ、でっかいなーって思ったんだけど、この子はそれよりもでっかいんだよなー。うぅ、運用してる時に愛でに来たかった・・・運用されていた時は、これがぐりんぐりん回って色んな角度で観測してたんだろうな~としばしぼけーっと眺める。
ちょっと違う角度から観られないものか、と周辺を探索・・・したが、すぐ真横まで住宅地。毎日このパラボラアンテナを愛でられるお家ってステキだな羨ましいな、とか思いつつ、流石にそこに侵入して撮ったりはできないので裏手(?)の道沿いからキョロキョロ。
副反射鏡がギリギリ拝めた。
ホームページによると、2020年4月末に運用終了記念式典が予定されていたそうだが、昨今の情勢を鑑み式典は中止となったようだ。
鹿島34mパラボラアンテナさん、30年以上、お疲れ様でした~。