![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66358121/rectangle_large_type_2_6bc0a24850d162ff7a416cdf11788961.jpg?width=1200)
上五島教会巡り(01)旧野首教会
2021.11.20-23。五島列島の野崎島・中通島・若松島・奈留島のカトリック教会を旅してきた記録。
五島列島の野崎島。今は事実上の無人島となっているこの島には、3つの集落があった。そのひとつである野首集落は、潜伏キリシタンが移り住んだと言われる集落で、住んでいた17世帯の信者たちが力を合わせて作った本格的なレンガ作りの教会がある。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66358289/picture_pc_d06659b839e3742e96e631e6a56fa72d.jpg?width=1200)
野崎島には船で渡るしか手段がない。定期的に連絡船が航行しているが、私の旅程と噛み合わなかった為、「海上タクシー」を利用することにした。
近隣の漁師さんが漁船で島渡しをしてくれるのだ。今回は津和崎というところから「津和崎丸」に乗って野崎島に向かう。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66358699/picture_pc_fe502566dc9f715365617a55031d259f.jpg?width=1200)
口数少なめの船長さんの運転(?)で野崎島へ。しばらく進むとこのポイントで船を停めた。かつてあった集落の一つ、舟森集落があった場所だ。
ここで船長が一言。「ご案内はここまでです。ここから泳いでってください」これがスタートだった。ここからイタズラしたり冗談言ったり、最初の口数少なかったのは演出か?!って位面白いおじさんだったw
ここでひとしきり盛り上がった後、船着き場へ運んでもらい、野崎島上陸。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66359082/picture_pc_a894ef512df933c1c207fb373ba785de.jpg?width=1200)
インフォメーションセンターでサクッと説明をうけて、帰りの船の時間を確認して、さぁ探索開始だと思ったら船長さんが「教会まで案内しますよ~」と仰られ。お言葉に甘えて一緒に教会まで行って貰うことになった。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66359288/picture_pc_5ddd1bea0b7c32ad97c65e00a4196cd5.jpg?width=1200)
人が離れた集落は崩壊が進んでいた。崩れた家屋を横目に散策路を登っていく。事前情報では20分程度で着くとのことだったが、かなりのアップダウンであるのと、探索しつつだったこともあり20分なんかじゃ済まなかったw
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66359398/picture_pc_b8c7c8620e903b6f115402ba94bc88ad.jpg?width=1200)
ヒイヒイいいながら歩き続けること40分位か。高台にレンガ作りの建物が見えた。あれか。と同時に、登るのかorz、となりつつ歩を進めるw
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66359551/picture_pc_91358edadcd83936a1536c8569469de3.jpg?width=1200)
訪問日は大変天気が良く、雲ひとつ無い青空で。まぁ映えること映えること。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66359600/picture_pc_13ce025f069c312609311b0cf086d379.jpg?width=1200)
正面から見上げる。「天主堂」の文字が見える。鉄川与助が設計した、レンガ作りの平屋で、屋根は瓦葺き。1971年には教会がある野首集落から人が離れ、廃村となり、一時期は荒れ果てた姿になっていたが、1985年に全面改修されて今に至る。1989年には長崎県指定有形文化財に、2011年には「小値賀諸島の文化的景観」として国の重要文化的景観に選定されている。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66360148/picture_pc_e7df39cded0253701d56b4cb89bfbc8f.jpg?width=1200)
近年の災害の影響で、天井部分が崩落したため、現在は内部に入ることは出来ないが、入口の扉を開けてくださっていたので、中を覗き見ることは出来た。
窓にはステンドグラスが施されている。内部は撮影禁止なので写真は無いが、差し込む光にカラフルに輝く様子はとても美しかった。
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66360404/picture_pc_2f31a576ca0ca2150de3cccbb3324f2f.jpg?width=1200)
人の居なくなった島で、これからも末永く島を見守っていって欲しいと思ったが、厳しい自然環境に晒されている建物は、ギリギリの状態で踏ん張っているようにも見えて、悩ましい。
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66360770/picture_pc_16df3956be75b0fa8add1e55ed7237c0.jpg?width=1200)
人の居なくなった島には、鹿が沢山住み着いていた。猪も居るらしい。島に住み着いているものだけでなく、別の島から泳いで渡って来るものも居るらしい。鹿の生息数は700頭と言われ、鹿が届く範囲の草や葉っぱは片っ端から食べられていた。今残っている草は、鹿にとって毒となるものだけだそうだ。
![画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66361221/picture_pc_9fd7a99d688af0741a695cbd41ff6ff8.jpg?width=1200)
教会から見下ろすと、グランドにニコニコマークな植栽?が見えた。集落跡に作られた「野崎島自然学習村」だ。唯一の休憩場所で、休憩だけでなく宿泊も可能(要事前予約)。一通りの調理器具は揃っていて貸し出してくれるので、食料を持ち込んで自炊することも可能、というか無人島だから商店等は無いので、泊まるつもりはなくても食料は必ず準備して携帯しておくこと。迎えの船が来れなくなる可能性もあるからね(真顔)。
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【旧野首教会堂(きゅうのくびきょうかいどう)】
教会の保護者:聖フランシスコ・ザビエル
創建:1908年
拝観料・入場料:無料
内覧時間:9:00~14:00
旧野首教会の見学は、事前予約が必要です。無人島なので、島に行く手段も手配が必要です。一連のお手続きについては「おぢかアイランドツーリズム」さんに連絡するとスムーズです。とても丁寧に訪問計画のサポートを頂きました。入島予定の1週間前までに連絡してくださいね。
津和崎から野崎島につれて行ってくださった津和崎丸さんについては、こちらをチェックいただければと思います♪
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![町田 奈桜 MACHIDA Nao](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/19287223/profile_8cf7239cb06a782c181a1d5496d284fd.jpg?width=600&crop=1:1,smart)