アンタイトル

目を覚ますと漠然とした不安に襲われる日が増えたように思う。
ほんの数年前は一日の始まりが好きだった。訳もなく早起きして、まだ誰も起きだしていない街を一人歩き優越感を噛み締めていた日々だってある。それがどうしたものか。

不安の正体は分かっている。だけど靄がかかって見えにくい。いや、もしかしたら自分自身がその存在を認めたくないのかもしれない。
認めてしまうと自分の決断したことが根本から崩れてしまうような気がする。立っているところに疑問を持ち始めることが一番惨めだ。だから意地でも心の奥底の黒い塊を見て見ぬふりをする。
けれどその反動は確実にじわじわと心を侵食している。最近、心身頭ともに健全じゃない。
そんな蒼くてinsecureな自分に嫌気がさす。

一筋の光を求めてもがく。溺れそうになってなんとか自分を引き揚げてまた泳ぐ。

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