ノベルボchボイスドラマの制作裏話04 音楽ディレクター・倉田航仁郎
こんにちは! 『ノベルボch』公式noteです。
第1弾のボイスドラマに参加しているアーティスト・クリエイターを紹介します。
4人目は、音楽ディレクターとして参加している倉田航仁郎さん。
ライターとして新進気鋭のバンドへの取材・執筆や、音楽メディアへの寄稿などをする傍ら、ご自身でも音楽メディアを運営されています。ノベルボchを通して、新たにミュージックビデオ制作やラジオパーソナリティなども始められました。
ノベルボchに参加するきっかけや、オンライン制作の舞台裏、Voicyのノベルボch MCとしての思いについて詳しくうかがいました。
倉田航仁郎さんのお仕事は?ノベルボchに参加するきっかけは?
――普段はどんな仕事をされているのでしょうか?
倉田
ノベルボに参加してからいろんなことに手を広げさせてもらえるようになったので、自分でもよくわからなくなっているのですが(笑)
今現在のボクの収入のメインになっているのは、WEBライターですね。
ライターとはまったく関係ない業種の会社員から転身して、2020年5月で1年を迎えたくらいの新参者です。
これまでいろいろなジャンルで執筆してきましたが、今はコーポレートサイト、つまり会社のホームページの文言を書かせていただいたり、音楽メディアで執筆させていただいたりしています。
――ご自身でも、音楽メディアを運営されていますよね。
倉田
はい。好きなことを詰め込んだメディアを作りたくて、『music love it’s(ミュージックラビッツ)』という音楽メディアを立ち上げました。「仕事」っていう括りではなくて、もう趣味の延長みたいになってます(笑)
――『music love it’s(ミュージックラビッツ)』では、インディーズやアマチュア、所属・無所属問わず幅広いアーティストに焦点を当てておられますね。アーティストへのインタビューや紹介記事、ライブレポートやライブハウス紹介など、音楽シーンを盛り上げるための情報が満載です。どういった思いで始められたんでしょうか?
倉田
インディーズバンドとかアマチュアなど、地域で活動するミュージシャンにもすごい人っていっぱいいるんですよ。今回ノベルボのボイスドラマに楽曲提供していただいたkasumiもですけど、こんなすごい人たちが知られないのってやっぱり悔しいじゃないですか。
だからこういう人たちをピックアップして、もっといろんな人に知ってもらいたいって思って始めたんですよ。
これは仕事の合間を見ながら、仲良くしてくれている音楽ライターさんやWEBクリエイターさん、マーケティングアドバイザーさん、イラストレーターさんたちにお手伝いいただいて、運営させてもらってます。
趣味とはいえ、届けたい情報に信念を持って本気で取り組んでて、今いろんな企画を水面下で準備中なんです。
だからちょっと更新が止まってて……7月中には再始動させる予定ですので、今結構バタバタしてます(笑)
――再始動が楽しみです! お忙しいのはノベルボchで精力的に活動されていることもあると思うのですが、今回、どういう経緯でノベルボchに参加したのでしょうか。
倉田
監督の浜田みかさんとは、以前からTwitterの相互フォロー関係だったんですけど、今年の初めくらいに浜田さんがライター交流会を企画されていて。
なんとなく人脈広げないとなーって思ってたときだったから、それに参加してみたくてリプ飛ばしたのが、多分最初の絡みだったと思います。
ただ、残念なことにその交流会はコロナの影響で流れてしまったんですよね。でも、それからもちょこちょこTwitterで交流してました。
この中で、ボクはボク独自でコロナの影響を受けたバンドやライブハウスを配信などを活用して救済する仕組みを模索しているって話を相談したり、浜田さんがしていたノベルボの原型みたいな呟きに「こんなのどうですかね?」って反応したりしながら、意見交換してて。
これと時期を同じくして、『music love it’s(ミュージックラビッツ)』でインタビュー動画をアップして、これを見た浜田さんからご意見いただいたり。
こういう交流もあって、一緒にやろうって言っていただけたのだと思います。正直、きっかけっていうきっかけをハッキリ覚えてないくらい自然に仲間にしてもらえた感じです(笑)
――プロジェクトが発足する前から、浜田さんと同じようなことを考えておられたんですね。現在は、プロジェクトにおいてどういう部分を担当していますか?
倉田
メインは音楽ディレクターとして、バンドさんとの折衝とか調整、まぁ具体的には報酬のお話とか、協力の依頼とかをしてます。
あとは提供してもらった音楽をボイスドラマに載せたりテーマ曲決めるなど、 音楽に関すること全般を担当させてもらってますね。
これに関連して、プロモーション動画の制作もやってて、今のところノベルボで公開している動画は全部ボクが担当させていただいてるんです。
初めてちゃんと動画制作を仕事として請け負ったのでかなり緊張しながらですが、楽しく作業させてもらってます。
倉田
他には、VoicyのMCとして毎朝配信させてもらったりしてて、これもまた、生まれて初めての音声配信です(笑)
スポークスマンではないですが、ノベルボメンバー代表として、声優さん以外で声を外に届けるような立ち位置をさせてもらってる、という感覚なんですけれど…なんとなくボクがそう思ってるだけで、ノベルボメンバー的にそういう感覚でいいんですかね?(笑)
――ノベルボメンバー的には、それ以上の存在だと思いますよ!(笑)プロジェクトの芯となる、「コロナ禍で影響を受けたバンドやライブハウスを応援したい」という部分を熱く語れるのは、音楽ライターとして活躍されている倉田さんならではです。
ボイスドラマをフルリモート制作! 制作の環境は?
――音楽ディレクターとしての役割のほか、動画編集Voicyパーソナリティーもされているとのことですが、どういった環境で制作されているのでしょうか?
倉田
ボクが座った視点からの撮影ですが、作業環境はこんな感じです。
2年くらい前に買ったMacBookProと、先月くらいに買ったサブディスプレイHP 24fw。
動画編集やVoicyの音声編集で使ってる編集ソフトは、Adobe Premiere Proです。サブディスプレイに映ってる画面がそれですね。
以前はDaVinci Resolveっていう動画編集ソフトを使ってたんですが、ノベルボで動画制作を始めてから、なんとミュージックビデオ制作をご依頼いただいて。そこでどうしてもやりたいことがあったから、モーション・グラフィックに強いAdobe After Effectsというソフトが欲しくなって。
そのとき一緒に契約したPremiere Proが、今の動画編集のメインになってます。
初期のノベルボの動画は全部DaVinci Resolveでしたが、途中から全部Premiere Proで制作してる感じです。
――ノベルボchに参加してから、お仕事の幅がぐんと広がったんですね。作業時間や本業との兼ね合いなど、大きな変化はありましたか?
倉田
正直、ノベルボで活動し始めてから作業時間はべらぼうに延びました(笑)
もともとライターとして毎日それなりの文字数を執筆してたから作業時間は多かったんですが、今はもっとですね。
ノベルボだけ見ても、1週間に2本のプロモーション動画と、毎日配信のVoicyの収録と編集をしてるわけですから。
なので、本業とメディア運営とノベルボを掛け持ちしてる今の働き方を時間割で書き出したら超ブラックです(笑)
手が回らなくなって、Voicy手伝ってもらったりするくらい、溢れかえりましたしね… でも、これがすごくいいきっかけになりました。
――いいきっかけ、と言いますと?
倉田
はい。ノベルボを始める前は、基本的に専業ライターとしてひたすら文字を量産したり、取材したりってことを生業にしていこうって思ってたんですよね。
もともと「ライターになりたい!」って思って始めたライターじゃなくて、楽しいことをやっていきたいって思っていたから、その中のひとつの手段がライターだったってだけで。
いや、だからって別に適当にライターしてるわけじゃなくて、もちろん本気でやってますよ?(笑)
でもこのままずっとライターを続けれるのか?っていう不安とか迷いがあって、いろいろ模索してた時期でした。
だから『music love it’s(ミュージックラビッツ)』で動画編集に挑戦してみたり、メディアのライティングを他のライターさんにお願いしたりっていう、新たな挑戦を始めてて。
他にも、ミュージシャンの人を売り込むマーケティングにも手を出そうって思って企画書作ってたんです。
そんなときにノベルボに入ったからそれどころじゃなくなったから、なし崩し的にひたすらノベルボに心血を注ぐ状況が続いく中で、今後の自分の方向性に対する大きなヒントがもらえたというか。
――目の前のことに集中していたら、それが結果的に現状を打開するヒントになったということですね。どんなヒントを得られたのか、具体的に聞かせていただけますか?
倉田
動画制作の楽しさを知ったこと。自分が作った動画を見てミュージックビデオの依頼をいただけたこと。
これらがすごいヒントになって、迷いが晴れたんです。今後ボクは、「メディア運営をしながらミュージックビデオを作る人になろう」って決断できました。
それだけじゃなくて、Voicyでの配信を通して音声配信の楽しさを知ったことで、YouTubeでも個人を発信していこうって思えました。実は今『倉田チャンネル』、準備中です(笑)
ライターをただ無心でしていたときには見えなかった景色が、バーっと広がった感じです。 あ、もちろんライターも続けますよ?文字を書くのは楽しいですからね。
――動画制作も音声配信も、ほぼ初挑戦だったんですよね。不安だったと思うのですが、そこから自分の方向性を見つけるまでに葛藤などはなかったのでしょうか?
倉田
そうですね。全部、仕事としてやるのは初めてでしたから不安でしたよ(笑)
すっごい怖かった。
どんな反応になるのか、ほめてもらっても「え?本当にそう思ってる?気を使ってるんじゃなくて?」とか、はじめは思ってましたよ正直(笑)
でも、ノベルボメンバーってみんなハッキリ意見いう人たちだから、この人たちに嘘はないなって思って、最初はちょっと葛藤してたけど、だんだん自己肯定感が上がってきました。
「あれ?やったら意外となんでもできるのかもしれないぞ?」って(笑)
こういう経験をこの2ヶ月繰り返してきたことで、方向性を定めるための精神的な基盤が築けたんだと思います。
本当、メンバーの皆さんのおかげですよ。
楽しいと感じること・気をつけていることなど
――すでにプロモーション動画などの制作は進んでいますが、楽しいと感じるのはどんなときですか?
倉田
楽しいと感じるのは、やっぱりリアクションがあったときですね。
シナリオライターのなぎさんがプロモーション動画用に書いたシナリオに、直也さんの声が乗った動画を作ってるわけですが、それを見て「本編楽しみです!」とか「オーナーかっこいい!」とかいう反応をTwitterとかで見ると、「あー作ってよかったー!」って思います。
うれしいし、やり甲斐を感じますね。
でも、ただなんとなくいい感じの動画を作るってだけじゃなくて、ちゃんとボクなりのルールもあるんです。
――倉田さんなりのルール?
倉田
プロモーション動画を通して、物語のよさとか魅力をお伝えすることです。
ボクの場合、なぎさんのシナリオがまだfixしてなくて、当然リスナーさんもストーリーの全容をほぼ知らない段階で、動画を作るわけです。だから、この動画を通して物語のよさとか魅力をお伝えすることが重要で、それが一番の責任だと思ってるんですよ。
ひとりでも多くの人に「本編を聴きたい!」って思ってもらうためには、こういう思いを大切にしたいと思ってます。
所詮ボクは裏方だし、こんなインタビューでもなかったら表に出るような思いじゃないから全く見えない部分ですよね。
けど、ボクの中ではそういう思いを忘れないようにすることがルールになってるんです。
なぎさんと直也さんが命をかけて生み出した作品を、より素晴らしい状態でパッケージしてリスナーさんにお届けすること。
これがボクの役割だって思って制作してるし、そんなみんなの思いが詰まった作品を、ひとりでも多くの人に聴いて欲しいし届いて欲しいって、心から思ってます。
そしてこれをきっかけに、kasumiの知名度が少しでも上がってくれたり、世の中のクリエイターたちが手を取り合って僕たちと同じような取り組みを始めてミュージシャンを含む多くのクリエイターが救われたりしてくれることを、願ってやみません。
本編に先駆けて、Voicyにて制作裏話を配信中! ノベルボMCとしての思い
――ボイスドラマ本編は8月上旬からVoicyにて配信されるとのことですが、現在すでにプレ配信をされていますよね。ノベルボchのメインMCとして、倉田さんがお話しされていますが、どういった内容を発信されているのでしょうか。
倉田
さっきもちょっと話しましたけど、ボクはノベルボメンバーの外交的な役割を担ってると思ってます。
もちろん本編に向けて期待を高めていくことも重要なんですが、それだけじゃなくて、チームの雰囲気や、制作の楽しさ、チームで働く楽しさを伝えながら、自分たちでクリエイター支援をしたいって思ってくれる人を増やしたいんです。
こうすればできるよ、こんなことを気をつけてるよ、そんなにかしこまらなくても大丈夫だよ、楽しくやろうよ、みたいなことを感じて欲しい。
これがボクのVoicyで発信するときの裏テーマなんですが…少しでも伝わってたらいいなぁ(笑)
――もちろん、伝わっていると思いますよ!(笑)では最後に、Voicyでの配信に挑戦したい人に向けてメッセージをお願いします!
倉田
そうですね、音声配信って本当に耳だけにしかアプローチできないじゃないですか。
視覚効果が一切ない。
だからこそ、少しでも心地よく聴いてもらえて、また聴きたいって思ってもらわないといけないんですよね。
声のトーンとか、あれでもボクはあげてるつもりなんですが(笑)やっぱり話す人が楽しそうに話さないと、聴いてる方もちょっとね、トーンダウンしちゃう。
しかも配信してるの、朝ですから余計ですよねよね。誰も朝からボソボソと暗い話題を延々しゃべるおっさんの独り言なんか聴きたくないでしょうし(笑)
そうならないように、気をつけながら毎回喋ってます。
でもやっぱり楽しいです。
何が?って聞かれたらわからないけど、自分の声がVoicyで流れてるって事実もそうだし、客観的に自分の話し方を聞けるってのもそうだし。
だから、もしやるならまずは自分が楽しむことです。
恥ずかしいとか考えちゃダメ(笑)
恥ずかしがってやってるのを見聞きすることほど、見苦しいものはないですからね。
やるなら思い切ってやりましょ!
挑戦すればきっとなんか得るものあります。
だからまずは、やってみること。
これに尽きると思います!
ノベルボchでは多彩なアーティスト・クリエイターが活躍中!
この記事では、音楽ディレクターの倉田航仁郎さんにお話をうかがいました。
初期メンバー6人に加え、新たに声優さんの参加が決まり、ボイスドラマ制作はますます本格化しています。
ありがたいことに、ノベルボchに参加したい! と手を挙げてくださる方も既にいらっしゃいます。クラウドファンディングで制作資金が集まり、正当な報酬をお支払いしつつご活躍いただける環境が整いましたら、より多くのアーティストやクリエイターの皆様とも一緒に制作していけます。
そのためにも、情報の拡散やご支援へのご協力を、何卒よろしくお願いいたします。
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