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小説紹介『白夜行』
はじめまして、小説が大好きなMikiです!
今回、東野圭吾さんが書かれた『白夜行』について紹介していきたいと思います。本書は、複雑に絡み合った運命をたどる二人の人物、桐原亮司と西本雪穂の人生を描いたミステリー小説です。
本書は、一見普通の少年少女の生活から始まりますが、彼らの人生は一つの殺人事件を境に大きく変わります。亮司の母親が殺され、その事件が二人の運命を暗く繋ぎ止めることになります。物語は、犯罪の影に隠れながらも、互いに深い絆で結ばれていく二人を中心に展開します。謎が謎を呼び、読者を惹きつける展開が続きますが、東野圭吾の巧みな筆致が、登場人物たちの心理を細やかに描き出し、物語に深い味わいを与えています。
私が最も印象に残った部分は、小説の中に一度も直接登場しない桐原亮司と西本雪穂二人の深い絆です。彼らの関係性が、直接的な描写ではなく、周囲の人物や出来事を通じて語られる様は、まさに「書かず魅せる」東野圭吾の真骨頂と言えるでしょう。この手法により、読者は彼らの関係を想像しながら、より一層物語に引き込まれていきます。
私は『白夜行』は単なるミステリー小説を超えた、人間の深淵を掘り下げる作品だと感じました。
この小説の余韻は強烈で、読み終わった後も長く心に残ります。登場人物が多く、それぞれが複雑に絡み合っていることが、この余韻の強さの要因であり、一体東野圭吾はこれを構築するのにどれほどの体力を使ったのだろうと感じさせられます。
『白夜行』は映像化されていますが、小説ならではの世界観、深みは再現不可能だと感じさせる作品だと思いました。人生とは何か、人とはどうあるべきかを問う、深遠なテーマを持った作品です。
読んでよかったと心から思える一冊で、読後は必ず何かを感じ取れるはずです。興味を持った方は是非、手に取ってみてください。