自らくん

自らくんとは何か。
察しの通り自分から考え、行動に起こせる人のことである。
だが世の中には自らくんになりきれていない人もいるんじゃないか。いや多数がそうなのではないか。
そしてその多数はこれかなと。

『こなす』
与えられた物事などを処置して責任を果たす意。

決して悪い意味ではないことが見れば分かる。
だが私が話したいのは言われたことを責任を持ってできないなどといった次元の話ではなく、最低限こなせた上で例えば、
・誰かに言われる前に自分で考えて何かしら行動を起こせるか。
↪︎0から1に。
・聞いたこと言われたことに自分で+αできるか。
↪︎1を10にも100にもできるか。
こういった大人になってからも大事な自分で考える習慣というのは小さい頃から習慣化させる必要があると思う。

サッカーに限らず言えることだが、ここからはサッカーに通じて話していこうと思う。

・伸びるやつ伸びないやつ
もちろん身長のことではない。
小学生の時スーパーだった選手が年が経つにつれ名を聞かなくなった。
その逆パターンからプロにまでなった選手。
何がここまで変えさせるのか。
それは選手自身が自らくんになりきれているかの差だと私は思う。

例えばだが、チーム練習でやったことがその時できなかったが
なぜできなかったのか考え、できるようになるまで取り組む。
コーチに言われたことがどういうことなのかを考え理解し行動に移す。
挙げ出したらキリがないのでこの辺にしておくが、どういう思いで練習に励んでいるかなどドリブル一つ、話を聞く姿勢、立ち振る舞いなどを見れば指導歴は浅いがそう言った環境で育った私でも少し見れば分かってしまう。
だが私たち指導者ができることは選手たちに気づきを与えることぐらいなのかもしれない。
私たちがこの選手はここが良くなればもっといい選手になるなどと言ったことを伝えるのは指導者としての仕事なのだが、それを聞くも聞かぬも、より良くしていくのも選手自身にしかできないことなのだ。
だからといって言いたいことだけ言って他は知らんぷりではなく、選手それぞれに合った伝え方などを選手の両親を含め私たち指導者は考えていかないといけない。

・理想の指導者
いい指導者とは簡単に答えを与えない選手達を自らくんにするコーチだと私は思う。
勝つ為だけに監督の指示だけをこなす、やり切るのは素敵なことかもしれないがその後もサッカーを続けている選手は私の経験上多くはない。
サッカーを続けるも辞めるも自由だが指導者としては少し寂しさを感じる。
チームによってスタイルや規律などはあるかもしれないが、思考というサッカーの醍醐味を我々が取り上げてはいけない。
勝利を求めることが一番になるにではなく、選手達を自らくんにし、それぞれの成長の先に勝利が勝手に付いてくると考えれるのが理想かなと。

監督の言ったことを忠実にこなすことは正直言って楽。選手自身に自ら考えさせる環境を私たち指導者が作り、頭にストレスを与えていく。こういった日常を習慣化させ自分で考える癖をつけさせれば、もしサッカーを辞めたとしても自ら道を切り開いていけるはずだ。

私がそういう風にサッカー人生を送らせてもらったように次世代の選手達に伝えていきたいと思う。



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