先人からの遺物。
この古民家には元から設置されていたものがいくらかある。
今回はそれらをピックアップしていこう。
まずスリッパだ。
ここにはかつてご夫婦が暮らしていたと近所の人たちから聞いたので、きっとそのご夫婦のものなのだろう。
ご夫婦は亡くなってしまい、大家さんの手に渡り、それを借りている、という状況のようだ。
ピンクのスリッパと青いスリッパがある。
なんだかそれだけ見ると仲の良さそうな空気が伝わってくるように思う。
さすがにそれらは少し使いにくいので捨てずに端に避けている。
ちなみにスリッパはもう一つあって、おそらく大家さんが家を整えるのに使っていたのではないかと思う。
色はなぜかショッキングピンクだ。
台所の下のパカっと開けれるところには、コの字型を下側にしたような形の2段にできるアイテムが置いてある。
便利なのでそのまま使わせてもらっている。
1階の和室には小さめの引き出しのついた棚が1つある。
2階にも横長の引き出しのついた棚が1つ残されていた。
そのまま使われてもらっている。
庭にも嬉しい遺物がある。
虫が付く木は世話が大変なので少し骨を折るところだが、素敵なものもある。
紫陽花だ。
当初はそれが紫陽花だと気付いてはいなかったが、季節が進んで蕾がついてくるとよく分かった。
玄関を開けるとパッと目に入って来て和やかな気持ちにさせてくれる。
紫陽花は土のphで色が変わるというのは有名な話かもしれない。
どうやらここの土は酸性のようで青い花が咲いている。
そういえばアニメ「あやつり左近」で紫陽花の色で地中に何かが埋まっていると分かるという謎解きがあったのを思い出した。
この紫陽花はぜひ来年も咲いてほしいものである。