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お世話になっている人などに送るお便りである、寒中見舞い。
今日は、寒中見舞いがどのような風習なのかについてまとめてみます。

①寒中見舞いの意味

寒中見舞いは、日本の慣習のひとつで、もともと暑中見舞いと同じように、主に冬の寒さが厳しい時期に相手を気遣って送る挨拶状としての意味合いを持つ風習でした。
現在の寒中見舞いは、お互いの近況を報告し合う季節の挨拶状としての意味合いだけではなく、相手や自分が喪中の場合や、年賀状を送りそびれてしまった場合に出されることが多くなっています。その他、お歳暮やお年賀を渡せなかったかたに対して、品物と一緒に挨拶状を添える場合もあります。

②寒中見舞いの時期

寒中見舞いを送る適切な時期は「寒の内」と呼ばれる期間で、
小寒(1月6日ごろ)から立春(2月4日ごろ)までです。
寒中見舞いのはがきは、関東は1月8日、関西やその他の地域では16日以降に相手に届けばいいとされています。
このため、新年の挨拶として寒中見舞いを送る場合、
松の内(地域によって、1月7日または15日)を避けた後に送るのが一般的です。

②寒中見舞いの書き方

1.挨拶と季節の言葉
「寒中お見舞い申し上げます。」
「寒中お伺い申し上げます。」など、
定型の挨拶から始まります。

2.相手の健康を気遣う言葉
「厳しい寒さが続いておりますが、お変わりありませんか。」
「本格的な寒さを迎える折、いかがお過ごしでしょうか。」など、
安否を気遣う内容の言葉を書きます。
年賀状の返礼が遅れてしまった場合には、
「新年のご挨拶が遅くなり大変失礼いたしました。」といったお詫びの言葉を伝えると気持ちが伝わるでしょう。

3.近況報告(必要に応じて) 
「家族一同元気に過ごしております。」
「昨年家族が一人増え、賑やかになりました。」など、
昨年一年のうちにあった自分や家族の近況などを簡単に伝えます。
自分自身が喪中である場合は、
「昨年○○が他界致しましたので年始のご挨拶を控えさせていただきました。」といった内容を記し、喪中であることを伝えます。
年賀状をいただいたが返信が遅れてしまった場合、
「年賀状をありがとうございました。ご挨拶が遅れ申し訳ございません。」といった一言を添えると良いでしょう。

4.結びの挨拶
「まだまだ寒さが続きますが、どうかお身体を大切にお過ごしください。」
「立春を迎える頃には、暖かさが感じられますように。」
「本年もよろしくお願い致します。」など、
相手を気遣う言葉や、これからも良い関係を続けたい旨の挨拶を入れて、寒中見舞いを締めくくります。


【注意点】

自分、あるいは寒中見舞いを送る相手が喪中の相手への寒中見舞い
年賀状の代わりとして送る場合は、新年の挨拶を避け、「寒中お見舞い」の形で季節のご挨拶を中心にします。
また、喪中の場合、新年を祝うようなおめでたい絵柄はマナー違反です。落ち着いた色合いで、派手さを抑えたシンプルなデザインがふさわしいとされています。

年賀はがきはNG
寒中見舞いは通常、はがきや私製はがきを使うのがマナーとされています。市販の寒中見舞い専用のはがきを利用すると便利です。

心を込めて丁寧に
寒中見舞いは、相手への思いやりを表す良い機会です。季節感を大切にした丁寧な内容を心がけると、相手にも喜ばれるでしょう。


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