感謝を伝えるのが気恥ずかしい理由
家族やパートナー…
いつも身近にいてくれて、普段から感謝している存在にも関わらず、いざ感謝を伝えようとすると、気恥ずかしく感じることはありませんか?
今日は、「近しい関係であるほど、感謝の言葉を伝えるのが照れくさいのはなぜなのか」について考えてみます。
なぜ「感謝」を伝えるのが照れくさいのか
1. 慣れや日常化によるもの
身近な人との関係は日常的なもので、特別な気遣いや儀礼、形式的な作法などを伴わないことが殆どです。
そのため、感謝をわざわざ言葉にすることは、いつもの流れから外れる「特別な行為」だと感じられることが、気恥ずかしい要因のひとつではないでしょうか。
2. 感情を表すことに対する抵抗感
感謝の言葉を伝えることは、自分の感情を素直に表に出す行為です。
自分の内面をさらけ出すことへの抵抗感や、相手からの反応が予測できないことに対する不安を感じるため、直接的に気持ちを表現することを躊躇してしまう場合もあるでしょう。
3. 「当たり前」「当然」の感覚
家族やパートナー、身近な友人など、長い間一緒にいる関係では、「感謝するのが当然」「言わなくても分かるだろう」と感じやすいことがあります。そのため、改めてわざわざ感謝を伝える必要性が薄れ、いざ伝えるとなると不自然に感じて、気恥ずかしく思うことがあるかもしれません。
4. 「重み」への誤解
感謝の言葉というのは、ときに「大げさ」だったり「重いもの」として捉えられることがあります。
自分が「ありがとう」と言うことで、相手に特別な負担を与えるのではないか、あるいは自分が過剰に恩義を感じているように見られてしまうのではないか等、相手にどう映るのかということを気にしてしまうことが、感謝の言葉を遠ざけてしまう場合もあるでしょう。
5. 文化的な影響
一部の文化や社会では、親しい関係では感謝をあえて言葉にしないことが美徳とされる場合があります。また、「以心伝心」という言葉にあるように昔は、「言葉に出して言わなくても相手の気持ちを汲み取る」というのが日本の文化でした。そのため、あえて感謝を言葉にすることを形式的に感じたり、相手を驚かせるのではないかと気にすることがあったのかもしれません。
「感謝」を伝えよう
自分の気持ちを伝えることは、コミュニケーションをとる上でとても大切なことです。自分の気持ちを言わないことは必ずしも美徳ではなく、「言わなくても分かるだろう」「察してくれるだろう」と思っていても、言わなければ伝わらないし、黙っていれば誤解を受けることだってあります。
感謝を伝えることで、相手との絆が深まるだけでなく、自分自身もポジティブな気持ちになれることが多いです。
日頃から、簡単な「ありがとう」や短い感謝のメッセージを言葉にしてみましょう。初めは抵抗を感じても、続けると慣れていくものです。
また、「いつも家のことをしてくれてありがとう」「手伝ってもらって助かったよ」など、具体的な理由を添えると、自然に感謝を伝えることができるでしょう。
直接的なやりとりが苦手な場合は、手紙やメッセージカードなど、間接的な方法で感謝を伝えるのも良いですね。口では直接言いにくいことでも、手紙だったら不思議と素直に伝えられることが多いです。
言うほうも言われるほうも気持ちのあたたまる、感謝の言葉。
あなたも、大切な人へ感謝の言葉を伝えましょう。