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高級ホテルに興味をなくした訳

若い頃はいわゆる社用族。出張で1年の半分くらいを海外で過ごしていました。初めて泊まったのはタイ・バンコクにあるホテル・ル・メリディアン。出入りの旅行社が勝手に選んだホテルでしたが、人様(勤務先)のお金でプール付きのこんな豪華なホテルに泊まれることが当時は夢のようでした。

ル・メリディアン・バンコク

以来、国内外のホテルに大きな関心が芽生え、同じ泊まるなら出来るだけ良いホテルにと。そんな体験記をもとに、旅行雑誌に「良いホテルの選び方」みたいな記事を連載していたこともありました。新宿にあるホテル・パークハイアット東京に、高級志向の男女が群がっていた平成の時代です。

パークハイアット東京

けれどある時、ハタと気付いたのは、所詮人様のお金で遊ばせて頂いているのだということ。自分が偉い訳でもなんでもありません。幾ら良いホテルに泊まったって、自慢するようなことじゃないでしょ? 自らへのそんな疑問が芽生えて来たのです。

さらに、どんな高級なホテルでもお金さえ払えば誰でも泊まることが出来る訳で、段々と自分のやっていることに懐疑的になって来ました。さらに追い打ちをかけたのは、ブログが隆盛の世の中になり、色んな人が似たようなレポートをし始めたこと。そう、社用族なんて世の中には一杯いるのです。極めつけは、詐欺や会社から着服して得たお金をそうした豪勢な生活につぎ込み、逮捕された若い女性が複数いたこと。この時点で高級ホテルに関する興味はほぼ失いました。

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