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東工大に現役595点で合格するまでにしたことと得点戦略について
はじめに
私は今年東工大(理学院)に入学しました。ここでは東工大に受かるまでの(主に数学の)やり方などについて書いていきます。よかったら参考にしてください。
簡単な自己紹介をしておきます。
出身高校:山手学院(中受)
予備校:駿台藤沢校(高1)→横浜校(高1高2)
受験校:東工大理学院(合格)
早稲田大学基幹理工学部学系Ⅱ(合格)
電通大後期(前期合格のため未受験)
なお、以下が今年の点数開示の内訳になります。
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受けた感想としては、数学は8割くらいかなあと思っていたら9割(!)だったので、数学に関しては採点は甘いのかなあと思います。化学は自己採点とほぼ同じで、英語も本番は採点甘い印象です。
物理に関しては私は大問1がほぼ壊滅状態だったのですが、96点も貰えていたので軽めの下駄があったのではと思います。本番の話はここまでにして、①どのように勉強してきたか、②具体的な得点戦略について の主に2つに焦点を当てて話していきたいと思います。英語、物理は私はあまり得意ではないので、ここではあまり話さないようにしておきます。
東工大の具体的な得点戦略について
①数学は「得点が安定しない科目」ではない!
よく、「数学はセンスで、数学は安定しないから東工大対策には理科英語に力を入れるべき」という主張があります。
たしかに人には教科の得意不得意がありますが、数学だって決して絶対センスに頼らなければできないわけではありません。(2019年大問4みたいなものもありますが、そんなのはごく1部です。ほとんどの問題は基本的な解法の組み合わせでできるようになっています。)
じゃあその解法やらはどうやって会得するのかというと、青チャートやらフォーカスゴールドです。
ただそれらの網羅系参考書をやっただけでは厳しいでしょう。なぜなら東工大は、一目見ただけではどの武器(解法)を使えばいいか分からない問題も出してくるからです。具体例をあげるなら、2022年大問1とかですかね。
しかも網羅系参考書だけではカバーしきれない解法も出てきます。どうすればいいのでしょうか…
そこで登場するのが、他大学の過去問です。
過去問演習によって、網羅系で学習した分野をカバーしたり、新たに解法を会得したりする方法になります。
言っちゃえば、旧帝大の過去問とかですかね。
おすすめのサイトを紹介しておきます。
東進過去問データベース
いろんな大学の過去問が20年分くらい載ってます。
https://www.toshin-kakomon.com/
京極一樹の数学塾
分野別で演習したいときはこっちのほうがおすすめ。分野別と、大学別で問題が別れてます。大量に演習するときはもってこいの教材です。
大学別では、東大、京大、東工大、一橋大、阪大、北大の過去問が25年分くらい閲覧できます。
http://k-kyogoku2.com/cn104/corner1889/pg51.html
他にも64年分(?!)の旧帝大と東工大の過去問が閲覧できるサイトもありますが、解説がないやつが多いのが難点です。調べたらあると思うので、気になる方は検索してみてください。
②他大学の過去問の使い方
いきなり東大はとてもじゃないですがキツイです。最初は、標準的ながら良問が多い東北大学や北海道大学がおすすめです。
あとは、近年易化傾向にある京都大学も基礎や標準問題の確認に役に立ちます。
名古屋大学は少しクセがあります。しかし東工大対策にはけっこう効くと思います。
大阪大学は、数学IIIの占める割合が東工大と同じく高いです。難易度は近年(2021-2023)は東工大より少し簡単めなくらいなので、やってみるのがいいと思います。それ以前は、難易度差が激しいので東工大の過去問をやるのがいいと思います。
やり方といっても、単純にサイトや過去問などで演習するだけなんですが、出来た出来なかったはどうでもよくて、演習で知らなかった解法は徹底的に吸収しましょう。
これだけです。これで全統模試で偏差値72くらいは固いと思います。あとは新数学演習や上級問題精巧などを余裕のある人はやりましょう。これだけで数学は安定します。点数でいうと210~240点くらいでしょうか。(当然年によって変わりますが…)
これで、どの問題もだいたい「こういう方針でいいのかな…」という方針立てができるようになります。
ちなみに私がやったので覚えてるのは、
青チャート1A/2B/3
旧帝大・東工大の過去問
2022年入試問題集(数研出版のやつ)
重要問題集
新数学スタンダード演習
数3プラチカ
駿台文庫 実戦模試演習「大阪大学への数学」
新数学演習
上級問題精巧
荻野の天空への理系数学
最高難度の理系数学
くらいですかね…
③化学も稼ぎやすい科目である
これまでずっと数学の話をしてきましたが、化学の話もすこししようかと思います。東工大の化学は、ほかの大学では見ないような形式になっています。時間も120分とたぶん入試のなかでは最長です。最初は慣れないですが、だんだん慣れるので焦らなくて大丈夫です。あと東工大模試の化学って普通にムズイんでできなくてもそこまで悲観しなくていいですよ。たぶん本試験のほうが簡単に感じると思います。
東工大の化学の形式に慣れない理由はだいたいは正誤問題なんじゃないでしょうか。正誤問題ってどう対策すればいいのかわからなくなりがちですよね。
結論を言うと、東工大化学最強の対策書は(おそらく学校で配布される)教科書と過去問です。東工大の化学は近年易化傾向にあり、参考書は、私の場合は
東北大の化学15か年
化学重要問題集
Doシリーズ(鎌田と福間のやつ)
東工大の化学20か年
教科書
有機化学演習
化学の新演習
くらいで事足りました。(あとは夏期講習で東工大化学をとってたくらいです。)
新演習は余裕があればやるといいです。まずは過去問を優先させてください。
で、正誤問題はどういう手順でやるかというと、至ってシンプルで、私の場合は、過去問を解く→教科書でできなかった部分の知識を補強
の順でやってました。あとは「無機化学」
「無機化学」をApp Storeで というアプリも移動時間などに使ってました。
あと計算問題などは前述したとおり東北大の過去問や重要問題集などで演習しておくといいでしょう。構造決定は、東北大学や京都大学の問題で演習するのがおすすめです。
④物理について
物理は私はあまり得意であるという自覚がないんですよね…ただ物理は、化学より他大学(たとえば京都大学とか)で演習する価値があると思います。
私がおすすめしたいのは、
北海道大学
東北大学
京都大学
東京大学
です。
⑤得点戦略は人それぞれ。自分にあったものをみつけよう
「数学は安定しない」なんてよく言われますが、十分な演習を積めばいくらでもそんなもの跳ね返せます。なのでそういう言葉に踊らされずに自分で得点戦略を試行錯誤してみるのがよいでしょう。得点戦略に正解はありません。
東工大は、だいたい1番難しい情報理工で460点くらい取れば合格できます。理学院、工学院は400点、環社、物質は380点、生命は370点くらいでしょうか。当然難易度によって変動しうるので詳しくは調べてみてください。
で、得点戦略に正解はないといっても、だいたい次のパターンに収束します。
1.数学でゴリ押し
東工大ではこういう人がほとんど…と思いきやこういう人って実際あんまいないんですよね()
たとえば数学-英語-理科で220-60-160とかでしょうか。これでも情報理工は厳しいですが理学院・工学院ならじゅうぶん合格圏内です。
2.英語で稼ぐパターン
120-130-160とかですかね?
3.理科で稼ぐパターン
120-100-230とか。物理or化学のどちらかが極端にできる場合とかは強いです。
4.バランス型
180-100-180とか。情報理工ではこれがいちばん多いと思う(ちゃんと調べたわけではないですが…)
この中で自分が近いものを探してみてください。
さいごに
これを見てくれている方はおもに東工大受験生の方かと思いますが、実は僕も来年再受験するので来年大岡山で会いましょう()
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