
【全文無料】ユキメノコ・ワークショップ④【ポケカ】
はじめに
こんにちは。サッタと申します。自分のまとめとして始めたこのユキメノコ・ワークショップも4回目。じっくりとユキメノコとその周辺事情についてまとめてきましたが、いよいよ、ユキメノコの「これから」について考えていこうと思います。興味をもたれた方はぜひ、過去の記事もどうぞ。
にらむべき新環境
バトルのスピードダウン
テラスタルフェス環境とはスボミー環境であり、スボミー環境とは、「とりあえずスボミー」と昭和のサラリーマンのビールくらい雑にバトル場に現れ、グッズ使用をロックされる環境、ということです。グッズの使用が制限されることで、ベンチへのポケモンの展開が遅くなり、サイドの動き始めも遅くなります。
既にサポートによるポケモンの呼び出し手段が用意されており、それこそまさにスボミー環境下の構築として定着しているのを感じます。「ジニア」「カキツバタ」「シアノ」といったカードが採用されていたり、「ボウルタウン」のようにグッズ・サポート以外でのポケモン呼び出し手段を用意していたり、「博士の研究」の採用枚数が増えていたりといったトレンドがあるように思います。

また、ポケモンカードゲームが、「好きなポケモンと一緒にバトルしよう」ということを掲げている以上、制作者側にとって、バトルがスピードダウンし、様々なポケモンを活躍させやすくなるこの環境こそ、望ましいものであると考えます。もしかすると、制作者側からすると、「50%がリザードンex」だった時期は反省すべきものなのかもしれません(たとえリザードンが超人気ポケモンであったとしても)。そして、この仮説が正しければ、今後の拡張パックでも革命的にバトルのスピードを上げるカードが出るとは考えにくい、と自分は考えます。
「カイ」→「ペパー」でいいのか?
カイがいなくなるのは寂しいです。ユキワラシ+なかよしポフィンで序盤の盤面を作ったり、ユキメノコ+カウンターキャッチャーで反撃の糸口を探ったり・・・ あぁ、サーチ系サポートのエース格。さようなら。さて、そんなサーチ系サポート(いわゆる横引き)といえば代表格がペパー(ポケモンのどうぐ+グッズ)ですが、他にグッズがサーチできるサポートはありません。とはいえ、ペパー4枚だけでは、サーチ力が心もとないですね。もちろん、ポケギアを採用することで、ペパーにたどり着きやすくするという手もありますが、スボミー環境には不向きですね。おたすけベル? う〜ん、1ターン目限定すぎません? それにジャンケン負けて、後攻取られたら、いきなり使えないカードになりません? それってキツくないですか?

と、なると、サポートの種類を充実させて展開力を確保しないといけないわけです。あくまで横引きにこだわるなら「アクロマの執念」でスタジアムをサーチして、「ボウルタウン」や「テーブルシティ」でベンチを充実させたり、「エキサイトスタジアム」で耐久を上げて、マシマシラの「アドレナブレイン」使用回数を増やすのもいいアイデアかもしれません。特殊エネルギーから……とも思いますが、「ギフトエネルギー」なき環境では、必要と思える特殊エネルギーがないというのが現状ですかね…。
しかしながら、カイの役割はデッキの安定感の向上だったわけですから、グッズはサーチしたい。となると、カキツバタが最優先候補になるでしょう。7枚・・・7枚かぁ。迷います。素直に「博士の研究」たくさん入れたほうがいいのかなぁ。
天敵たちのゆくえ
さてさて、ポケモンカードは対戦相手があるもの。ユキメノコ採用デッキが対戦相手による得意・不得意が大きなデッキである以上、どんな相手と当たるのかは大きな問題です。(もちろん、どんな相手ともある程度戦えるのが強いデッキだというのは分かりますが、それができるのなら、とっくに使用率の高いデッキになっているわけでして、ハイ)そこで、新環境でも変わらず警戒すべきポケモンをざっとおさらいしておきましょう。

1体出てこりゃ盤面崩壊。非exポケモンの不倶戴天の敵。「きらめく結晶」「テラスタルオーブ」による補助もあり、新環境でも単体で変わらず活躍し、強者としての振る舞いを存分にすることでしょう・・・。こちらができるのは、「ていさつしれい」ドロンチの間にいくらかダメカンを乗せて、「アドレナブレイン」→「ワザマシン デヴォリューション」くらいですか、対策らしいのは。

非exポケモンやその愛好家トレーナーからすれば、輪島や北尾、朝青龍すらかくやという稀代の悪役力士。「ごっつあんプリファイ」はサイドの進行を2倍にし、ユキメノコたちに時間を与えてくれません。ミライドンやルギアデッキなどに採用されている現環境ですが、ルギアはともかく、ミライドンはどうなるか。優秀なパートナー(「ライトニングロンド」ライコウV、「ダイナミックスパーク」ライチュウV)を失いますが、シンプルな速攻デッキとしての強さは変わりません。パートナーを変え、残るでしょう。また、「ごっつあんプリファイ」に必要な雷エネは1つだけ。また新しいデッキスタイルが生まれれば、サブアタッカーとして常に候補に挙げられるはず。こちらは、基本エネルギーを確実に破壊するトレーナーズが無い以上、結局、できることは、ただエネルギーがつかないことを願うのみ。エレキジェネレーターが外れることを願うのみ・・・。なのでしょうか。

テラスタルフェス環境がスボミー環境と言われるのであれば、ナイトワンダラー以降はヨノワール環境ですよ、と言いたい人は多いのではないでしょうか。爆弾テロの悲しい犠牲者になったマシマシラ、ユキメノコ、モルフォン、かがやくゲッコウガ・・・の思い出は1つや2つや3つではくだらないでしょう。スボミー環境とはいえ、ヨノワールが猛威を振るう中盤から終盤はスボミーが退場した後。これまで通り「ふしぎなあめ」からの爆発が繰り返されることは想像に難くありません。こちらは・・・ 「エキサイトスタジアム」を貼れば、マシマシラを守ることはできますが・・・。
ユキメノコたちはどう生きるか
少し悲しい気持ちになってきました。ユキメノコはカイというパートナーを失うも、天敵たちは変わらず健在。それでもできるだけ、生きる道・生き抜く道を探していこうと思います。ちなみに、採用枚数など、デッキ構築についてはラフスケッチくらいに思っていただけるとありがたいです。
万能選手、ゲッコウガex

いろいろな対戦相手に対応しなくてはならないのなら、対応できるポケモンを採用すればいいじゃない! というわけでゲッコウガをパートナーに選んだデッキです。新しい拡張パックで使いやすいカードが出れば、それをサッと加えられることができるし、ダブルターボエネルギーなき後の「ぶんしんれんだ」のために力の砂時計を加えるのも一案です。半ば溺れるようにカードプールを泳ぎ、バリエーション豊かなプレイングを楽しみ、感想戦で「あー! そこで持ってくるのはアレだったか・・・」なんて終わらない後悔をするのも、このデッキの楽しみ方!
害悪の本懐、バクガメス

どんな強力なわざだって、エネが足らなきゃ打てないわけよ。理屈の上では。というわけで、Vポケモン無き環境で、「こがしつくす」バクガメスが相手のexポケモンについたエネルギーを破壊します。クラッシュハンマーを振るえば、さらにエネ破壊加速。遅れに遅れた相手のポケモンには「いてつくとばり」と「アドレナブレイン」のダメカンが。対戦相手の「・・・ちゃんとカードゲームしましょうよ・・・」という声が聞こえてきます(私は言われたことがあります)。落とし穴だって、掘らなきゃ誰もハマらない。だから、自分で掘りましょ落とし穴。こういうデッキでしか得られない喜び、ありますよ。
はい? 古代バレット? さて、何のことをおっしゃっているのか私にはさっぱり・・・。
強力なわざの煌めき、ブイズバレット

テラスタルフェスで充実した進化後イーブイたち。それらが持つのはどれも一癖ある個性派のわざばかり。また、特性をもつポケモンも少なく、ユキメノコとともにトリッキーに戦ってくれそうです。強力なわざに怯えるばかりで先へ進めるでしょうか。いや。思いっきりこちらから特別なわざを打っていこうじゃありませんか。と、考えたのがこのデッキです。「いてつくとばり」+「アドレナブレイン」でダメカンを届けつつ、ブースターでエネを付けたり、ニンフィアで耐久したり、エーフィで盤面・手札を崩したり、ブラッキーでサイド取ったり・・・。もちろん、これは、ラフスケッチなので、イーブイの進化先をもっと広げたり、絞ったりしてもよいでしょう。ブイズの彩りは、もしかしたら、ユキメノコの福音となるかもしれません。
おわりに
というわけで、①から③の内容をもとに、ユキメノコのこれからを考えてみました。今回は紹介しませんでしたが、モルフォン+ユキメノコやマシマシラ+ユキメノコはほぼ変わらず健在です。特性に頼らない(頼れない)構築やプレイングの面白さを是非多くの人に感じていただけたら書き手としてこれほど嬉しいことはありません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは皆さま、よいポケカライフをお送りください。