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[全文無料]ユキメノコ・ワークショップ②[ポケカ]


はじめに

こんにちは。
この記事はポケモンカードゲーム・スタンダード環境におけるユキメノコの魅力・実力に注目し、それを開花させようと登場以来、試行錯誤してきた自分(サッタといいます)がそのまとめとして書いているものです。
ワークショップ①は、以下にあります。(ユキメノコのおおまかな紹介になります)

というわけで、2回目の今回は、ユキメノコと相性がよい/組み合わせたいポケモンについてまとめていきたいと思います。

ユキメノコと組み合わせたい

特性によらず、ドローを助けてくれるポケモン

ワークショップ①でも書いたように、ユキメノコを採用したデッキではドローを補助してくれるシステムポケモンが採用しにくいです。「はたらくまえば」ビーダル、「さかてにとる」キチキギスなど、ドロー補助能力のほとんどが特性によるものであるからです。しかしながら、特性によらない/わざによるドロー補助なら、問題なく採用することができます。代表的なポケモンがピィと、闘テラスタルのゲッコウガexです。

ゼロエネ、逃げゼロ。永遠の後攻フレンド。

「にぎにぎドロー」です。ドローをサポート類にたよるユキメノコ採用デッキにとって、イグニッション・スイッチにもなるポケモンです。うっかり対戦相手の先1に「どく」や「タキオンビット」を受けて、流れ星より速くきぜつすることになっても、場合によってはそのままバトルごと種切れ負けになることになっても、このポケモンの重要さは変わらないでしょう。2枚採用するプレイヤーもいます。3枚引ければ、3ターン分のドローの先取りになるのです。バトル終盤にうっかりベンチでぼんやりしていたピィが「ワザマシン デヴォリューション」で試合をひっくり返す、なんて展開もあります。

とはいえ、上か下かで迷っているようでは勝てんのです。

上技「しのびのやいば」がドロー補助にあたります。水1エネというコストの安さに対し、170の中打点。そこにさらに加わるのが、「山札から好きなカードを1枚選び」というわざの効果。持ってくるカードの定番は、次のターンに下技「ぶんしんれんだ」を打つための「ダブルターボエネルギー」、次のターンに相手のキーポケモンをきぜつさせるための「ボスの指令」などの呼び出し札、自分の盤面を盤石にするための「カイ」「ペパー」などのサポート類、サポートやグッズでは呼び出しにくいスタジアム類でしょうか。

あ、定番って書いたくせに、4パターンも出てしまった。

そんな感じで選択肢が多く、プレイミス(後から思えば、ですが)が発生しやすいというデメリットがあります。また、あくまでわざでのドローであるため、サーチしたカードが「使えるのは次のターン」なのは大きなデメリットです(「ナンジャモ」などの手札干渉によってご破産になる)。そして、ダメージ計算のルールミスが起こりやすいことも注意してください。(「しのびのやいば」で相手バトルポケモンがきぜつする場合、ダメカンを乗せる→わざの効果(カードをサーチ)→きぜつする→サイドを取る、が正しい手順です。サートより先にサイドを取ったら、警告対象! 注意! )

特性をもたず、中〜高打点を出してくれるポケモン

環境デッキと呼ばれるような大きな結果を残しているデッキは1度で300近い高打点を出せるシステムを有していることが多いです。バトル終盤の悪リザードン、ルギア/チラチーノ、最近では「カースドボム」サマヨール/ヨノワールを使って、その打点まで届けさせるデッキも多くなりました。ということは、いくらダメカンが確実に乗り続けると言っても、ある程度の打点は確保できないと、勝負にならないということになります。このジャンルのポケモンはある程度のバリエーションがあるため、各プレイヤーの頭の悩ませどころではあるのですが、自分が面白いなと思うのは、ハッサムとアグノムです。

もう1エネよりたくさん付けたくないという気持ちになる環境ですよね。

注目はもちろん上技「バニッシュシザー」。相手の場の特性持ちポケモンの数だけ打点が伸びるというものです。相手のベンチに特性持ちがずらりと並べば1エネ310点! そんな夢みたいなことは起こらなくても、210点(4体)くらいのダメージがあれば、ユキメノコ「いてつくとばり」も合わせて、まずまずの打点が与えられます。HPが220〜280のVポケモンやVstarポケモンには十分なインパクトでしょう。スボミー、モルフォンといったグッズロック草ポケモンに対してきぜつしないのもいいです。進化前のストライクは逃げゼロ、HP70(ポフィン圏内)の「アシストスラッシュ」がおすすめです。

しかしながら、VやVstarポケモンも、「アシストスラッシュ」ストライクもレギュレーションFのため、長く活躍はできなさそうです。それとは別に、特性持ちによく効くユキメノコと同じく特性持ちによく効くハッサムは「得意な状況を、より得意に」という組み合わせであり、60枚という限られたデッキ枚数のなかで、そのための組み合わせを選ぶか、というのはまた別の問題になります。


HP70のたねポケモンから200点オーバーが飛び出す衝撃

ユクシー、エムリットと同時に登場したアグノム。「いたみのきおく」ユクシーも1エネでたくさんダメカンがばらまける優秀なポケモンなのですが、「マインドキネシス」によって、200点オーバーの打点が出せるアグノムに注目していきたいです。「いてつくとばり」によって、ベンチにいる相手のシステムポケモンに乗ったダメカンを利用することでバトル場の相手アタッカーをきぜつさせることができます。タケルライコ、ルギアあたりに勝つためには大切なわざです。しかしながら、意外とネックになるのが、必要エネ。手張りしかエネルギーをつける方法がないユキメノコ採用デッキでは、手張り権は後述するマシマシラに使うことが多く、なかなか2エネつけるのが難しいです。アグノムを採用する際には、「カウンターゲイン」が必須になります。
同じようなわざをもつポケモンとして、Fレギュの「ワーストギフト」ミミッキュがいます。こちらは、1エネで相手をこんらんさせる「まどわす」というわざを持っており、バトル場に出れば何か仕事をしてくれるナイスなポケモンです。レギュレーションチェンジの前にぜひ、お試しを。

ダメカンをコントロールできるポケモン

マシマシラです。

その身を削って助けてくれる。ユキメノコの心の友。

ユキメノコにとって相棒、といえるポケモンがいるとすれば、それはマシマシラでしょう。特性をもつゆえに、ダメカンが乗っていきますが、そのダメカンを特性「アドレナブレイン」によって相手に乗せ替えてしまうというサイクル。これによって、特性をもたないポケモンにダメカンを乗せたり、HPの異なるポケモン同士のきぜつするタイミングを揃えたりします。マシマシラのダメカンの乗せ先こそが、1番の悩みどころで、25分をあっという間に超えてしまう理由であると思います。また、前述のアグノムのように超ポケモンを採用していれば、下技「サイコトリップ」で相手のリズムを狂わせることもできます。こんらんで時間が稼げれば、負けの流れを断ち切ることもあるでしょう。

他にも「ユークレース」グレイシアexや「アイシクルソウル」アマージョex、「うちとる」ドドゲザンなど、ダメカンによって、さまざまな戦略がとれるポケモンはいくつかあります。いろいろと試してみたくなりますね。

「このわざを受けたポケモンは逃げられない」わざをもつポケモン

ポケモンカードゲームにおいて、速さは強さ。捲りが強いデッキというものが存在し、大きな結果を残しているといっても、そのアタッカーのわざが1ターン速く打てるようになったら、当然その方が強いというのは、ドラパルトexの例を見れば明らかです。また、オーガポンみどりのめんexというエネルギーを加速してくれるポケモンを得たことによってレジドラゴVが息を吹き返したのも記憶に新しいはずです。繰り返しますが、速さは強さ。
しかし、ユキメノコを採用したデッキは「いてつくとばり」による相手ポケモンのきぜつを狙うので、どうしても時間がかかります。ターンは双方に平等に流れますので、こちらのポケモンチェックだけを何回も行うというのは不可能。ならば、相手のスピードを遅くするための手として思いつくのが、カウンターキャッチャー、ボスの指令など呼び出し札と合わせて、「このわざを受けたポケモンは逃げられない」わざで、相手のアタッカーをバトル場に立たせないという手です。いわゆる「縛る」、ですね。その代表として挙げたいのが、「あまいわな」クチートとオーガポンいどのめんexです。

クチートのカードは数あれど、わざの名前も効果も、すこし不穏。

特性をもたず、「縛る」ことができるポケモンとして、カビゴンデッキなどにも時折採用されています。1エネ起動も嬉しいですが、ポイントは何よりダメージがないこと。うっかり相手を気絶させてしまい、縛るつもりがバトル場交替・・・となってしまったら、意味がありません。近年「スカイライン」ラティアスexの登場もあり、入れ替え札を採用しているデッキは多くありません。「あまいわな」で縛っている間に、「いてつくとばり」で相手が凍りついていくのを見るのは、いかにもユキメノコ的で素敵な戦い方だなと思います。

オーガポン界のジョーカー。あまり見ないけど、出てきたら、怖い。

こちらオーガポンいどのめんexも特性を持たず、1エネで「縛る」ことができます。ダメージも20点であるなら、リスクは小さいです。相手のキチキギスex、イキリンコex、ラティアスexあたりを呼び出せば、しばらく一方的にダメカンを乗せられるのではないかなと思います。また、このポケモンは水ポケモンで、テラスタルでもあるため、サポート「カイ」でサーチすることができたり、スタジアム「ゼロの大空洞」でベンチを広げたりという戦略の幅をもたせることができます。水エネルギーメインの構築なら、ダメカン乗せてのトドメの「げきりゅうポンプ」という選択肢もあるかもしれません。そんなオーガポンいどのめんexですが、最大のネックは、exであること。きぜつしたときにサイドを2枚取られてしまえば、バトルを遅くしたいというこちらの思惑とは正反対に進むことになります。HPもたねexの中では低めの210。ハイリスク・ハイリターン。非常に攻撃的な選択肢として、オーガポンいどのめんexは面白いチョイスだと思います。

ほかにも、「にげられない」でカード検索すると多くの「このわざを受けたポケモンは逃げられない」わざを持っていることがわかります。数あるカードの中からベストを見つけていくのも、デッキづくりの楽しさですね。

「手札からグッズを出して使えない」わざを持つポケモン

スボミー、ジュペッタex、モルフォン。
サポートがターンに1回しか使えないポケモンカードゲームにおいて、バトルの高速化を担っていたのが、種々のグッズ類でした。そのグッズを止めることで時間を稼ぐことが目的になります。

いまやスボミー環境と言われるほどのインパクト。

後攻1ターン目からのグッズロックを安定して行うことで、バトルのテンポを落とすことができます。先ほどのピィとどちらを出すか、相手デッキや自分の手札と相談の上で考えたいものです。
また、スボミーの登場と、採用デッキの増加により、グッズロックを見越したデッキ構築や、プレイヤーのグッズロック慣れによって、以前ほどグッズロックが効きにくくなっているという状況があります。モルフォン/ユキメノコデッキなどは、グッズロック+「いてつくとばり」+こんらんによる遅延で、相手がサイドを取り切る前に、サイドを取るというコンセプトなのですが、以前ほど勝ちにくくなっている印象があります。グッズロックは未だ有効な手段ですが、絶対ではないというくらいのつもりでいくのが現実的かなと思います。

まとめ

このように、ユキメノコという軸を決めてカードプールを眺めると、いわゆる環境とはやや違うカードが浮かび上がってきます。では、どのカードを選び、どんな勝ち方を目指すのか。そのための60枚とは……。といったところで、本日のユキメノコ・ワークショップは終わりにしたいと思います。次回はいよいよ、先人たちのチャレンジなども振り返りつつ、デッキ構築へと進めていきたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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