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next to normal

こんにちは のっぽです。
前回までフランス旅行について語っていましたが
またミュージカルや舞台の感想を綴ります。
それでは2025年一本目!



以下ネタバレが含みます。読みたくない方はここで止めて下さい。


2025年1月上旬に兵庫県立芸術文化センターで
next to normalを観てきました。

初耳の人もいるかもしれませんが、日本では2度再演されている。
読み方は、「ネクスト トゥー ノーマル」普通のとなり。
のっぽも2022年に観劇でこの作品を知りとても衝撃を受けた。

このミュージカルは演者が6人
主人公のダイアナとその夫ダン
そして、息子で大学生のゲイブと娘の高校生ナタリーの4人でグットマン一家
娘の同級生ヘンリ―、ダイアナの主治医ドクター・マッデン/ドクター・ファイン(主治医は一人が二役演じる)
主治医。主人公のダイアナはとある事がきっかけで双極性障害に苦しむ患者なのだ。

この物語は、双極性障害を治療しようとする患者とその家族そして、その周りにいる人によって繰り広げられる作品となっている。

2022年に観劇した時に衝撃を受けた作品。
2025年に観た時も新しい発見があって凄く大好きなミュージカル。
だが、文字にしてしまうとnext to normalの面白さ・素晴らしさが伝わらない様な気がしてnoteに書けずにいたのだ。
なので究極を言うと、この作品は実際に観て体感して欲しい!!
言葉にするとチープになってしまうので・・・

でも、ここは言葉を絞りに絞り出して魅力を語りたい。笑


この作品一言にまとめると、
「相手を思っての気持ち・行動が、上手く作用しないもどかしさがリアル」

実は、ゲイブは1歳で病死しておりこの世には存在しないのだ。しかし、ダイアナは亡くなったはずのゲイブと会話を楽しんでいる。
ゲイブはダイアナの頭の中で生きている成長した大切な息子なのだ。

そんなダイアナを救えるのは自分しかいないという夫ダン。
兄の事ばかりで自分が透明人間だと反抗的な態度をとりながらも、母の事を心配するナタリー。そんなナタリーに好意を持つ友人ヘンリ―。主治医としてダイアナに治療する二人のドクター。

ゲイブが亡くなっても忘れない母親と
ゲイブの名前を一度も口にしない父親と
そんな家庭環境に悩むナタリーが
バラバラになっていく様を見る事しか出来ないゲイブ


全員が誰かの心配をしていて気に掛ける優しさの矢印が向いているのに、その思いが実らないのだ。そんな状況に疲弊し家族関係が崩壊していく。
登場人物が少ないので、相手に対してどう思っているのかが丁寧に描かれていてそれが、とってもリアルなのだ。

家族なら良くなって欲しいと思う事は ”普通” なはずなのに、どうして上手くいかないのだろう。もしかして「良くなって欲しいというのは此方のエゴなのだろうか。」そもそも、”普通”って何だろう・・・
そんなことを終演後もぐるぐる考えてしまった。

答えのない物事をミュージカルにしているのがめちゃくちゃ最高なのだ。衣装やセットもシンプルなので、観ている側が想像力をフルにしてグットマン一家の行方を見守る。そして、音楽。家族が同時に違う歌詞を歌うナンバーも多い。どの役がどんな事を吐露しているか耳を澄まして前傾姿勢で聴く事ができるのだ。
あと曲調もロックでカッコいいのだ!!


因みに推しの甲斐翔真くん演じるゲイブが歌う、I'mALive。亡くなった人が歌う、私は生きていると歌う曲の破壊力はたまったもんじゃない。因みに私はI'mALiveのリプライが特におすすめ。何ど聞いても身体に電流が走るのだ。

またいつか再演はされそうなミュージカルなので
気になった方是非とも観て頂きたい!


最後まで読んで頂きありがとうございました。

のっぽ

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