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エベレスティングをした話。


こんにちは。福田です。今回はちょっと真面目にエベレスティングをした話をして行けたらなと思います。
本当に過酷なチャレンジでした…。




今回使用したコースは彩都あかね。道幅が広い上に路面は綺麗で勾配も5.5%とちょうど良い感じです。
土地柄どうしてもトラックが多いのですが、距離を取って追い抜いてくれるドライバーさんが多いので快適に走ることができました。



補給食はこんな感じ。正直ゼリー系がこれでも足りてなかったかも…




当日は近くのコンビニに3時に集合。車を止めて3時半頃からスタートしました。今回は福田、梶塚、そらまめ、そうご、なかともの5人で挑戦していきます。
このコースを70本走ることになるので大体7本ごとに休憩を挟みました。計10回の休憩ですね。


1〜7本目




勾配も緩やかなのでまったりみんなで談笑しながら走れます。ギア比にも余裕があり、これなら無限に登れるわーなんて思ってました。
あ、ちなみに僕のギア比は53-39、11-30です。
この時は3枚目とかで登ってます。



パワーはざっくり3.3倍を目安に登ってます。



8〜14本目




この辺りから陽が出てきます。
それに伴い徐々に気温が上がり始め、暑さによるダメージを食らい始めます。



僕はたまたま白馬クリテの時に暑さに慣れてたのですが、まめくんはフレーム割れて3週間くらい自転車に乗れてなかったから暑さには厳しそう…。
僕も13本目くらいから足が削られる感覚が出てきます。けどまだパワーはわりかし出てたかも。




大和さんが差し入れをくださいました。このラムネは最後まで僕を支えてくれました。ありがたい…。
たみさんも一緒に来てくださり、ラムネや体にかけるようの水のタンクを持ってきてくださいました。
お二人ともありがとうございます。



15〜21本目




この辺りでまめくんは暑さにやられDNF。
自転車に乗ってなかった上に鉄下駄に昔乗ってたフレームなら仕方ない…僕自身も3.3倍で踏んでいたのが2.7倍まで落ちてきます。つらい。
胃が固形物を拒否し始め、補給食をゼリーに切り替えます。一応パンも半分だけ根性で食べました。


参考にですが、このコースは上り降りで15分くらいなので4本で1時間くらいですね。
梶塚となかともは普通にペース速かったからそれよりもうちょい速そう。



22〜28本目



 最初はみんなで走ってたのですが、自分のタイミングで休憩をし始めたので、単独で走り始めます。そして、ここからは自分との戦いとなってきます。登る辛さと同じくらい一人で同じところを周回するのはなかなか辛いです。
エベレスティングの本当に辛いところは孤独との戦いだと思います。本当に。



頂上で黒金エモンダのにしむらまんさんが差し入れでハーゲンダッツを届けてくださいました。
すぐに降りちゃったからご挨拶できなかったのが残念…。
てか場所伏せてたのにどないやって分かったんやろ。Twitterの画像で場所特定したんかな?つよすぎる()


29〜36本目


ようやく半分。文章にするとめっちゃすぐなのですが、実際はクソきついし終わり見えへんし体力だけが奪われていきます。



とりあえずカップ麺を食べてカロリーを稼ぎます。塩分もありますし、すげぇ美味い。ラーメンしか勝たん。ただこの日は当たり前のように気温が30℃オーバー。一回止まったら動けなくなります。



ここでサーベロに乗った方が応援に来てくださいます。この方もエベレスティング達成者でひとつアドバイスをくださいました。



「5,000メートルまではあと富士山越えなあかんのかってなるけど、6,000メートルを超えたら惰性でいける」


しかし僕のその時の獲得はようやく4,000を超えた辺り。まだまだこのチャレンジが果てしなく長いことを実感します。


37〜43本目




出発して2本走るとフォイル乗りあるあるの(らしい)チェーン落ちが発生します。
これ普通にフレームガリ傷残るし、クランク外さないと治せないのでほんまに萎えます。この時すでに僕の気持ちはしょんぼりしてます。
そしてたまたまりくとすわぁんが応援に来てくれててすこし元気が出ました。知り合いつよい。




しかし、その心に追い討ちをかけるようにパワーメーターが反応しなくなります。接続し直しても反応しない。うだうだ考えてても仕方ないので速度で調整することにしました。
そういえば、この37本目から43本目の間あたりで軽い雨が降り、休憩も兼ねて一回休んだのですが、その時に鶏くんが会いにきてくれました。
初めて会ったけどおもろい子やった。名前通り鶏食うてたし。



軽い雨はやんだものの、この辺りから雲がますます重くなって来ます。鶏くんと話してた時に雨雲が近づいてるのは把握していたので、できるだけ雨が降るまでに回数を稼いで雨の間に休むことにします。



44〜50本目


強力助っ人のなおきさんが応援に来てくださいました。しかし…



案の定クソほど大雨が降って来ました。50mmを超える大雨で頂上付近でウェアが濡れ、下りで体が冷えた僕は体調が悪くなります。
チェーン落ちの傷や暑さからの寒さなどで心と体にダメージを受け始めます。メンタル勝負すぎるやろ。
強制的に雨宿りさせられるので1時間近くタイムロスになりました。つらい。




この辺りから気持ちが限界まで辛くなり、残りの本数ばかり考えてしまいます。残り20本で4本あたり1時間なので5時間は登ることになり、自分でメンタルブレイクを起こします。
いやだって長いもん。死ぬ。




51本目〜57本目



ごっちゃんさんとりなちゃんが応援に来てくれます。なんかカフェライドしてたみたい。




しかし僕は現実を見なければいけません。残り20本くらい。
開始4本は時間を巻き返すためにそこそこのペースで踏みました。が、そのあとの3本は普通にタレました。陽も落ち始め、時間的には日付を確実に跨ぐので焦り始めます。



ただその気持ちとは裏腹に確実に登る速度は落ちていきます。踏めない。踏もうとしてもパワーが出ない。カロリー不足もあったんやと思います。
あのカップ麺以降まともな食事はなかなか喉を通らなかったので…


58〜ゴール


何回か休憩挟んでますが、展開は似た感じなので一気に書いていきます。 


陽が落ちてから間違いなく自分を追い込んだのは睡魔でした。前日は3時間しか眠れず、半分頭が寝ながら自転車を漕ぐことになります。
エベレスティングのルール上、仮眠すら取ってはいけないのが辛いところ。なんで仮眠あかんねんってずっと思ってました。



なかともの顔が面白いのはさておき、ここでレフトのエース、もっさんが応援に来てくれます。
夜遅いからもうこやんと思ってたわ。やるやん。



残り3本くらいからはそうごと2人でゴールを目指します。
先輩やから頑張って前引こうと思って最後まで走ってたけど、多分この時にそうごに前出られたらそのまんま置いていかれてたと思います。


ついにラスト一本。何故かもっさんがイキって参戦してきました。しかし僕の体力はゼロ。もう踏む元気もなかったので、もっさんを倒してくれるようにそうごに全てを託します。結果どうなったんか知らんけど。



そしてついに完走。タイムは22時間47分。
途中トイレに行ったり、雨がなければもっと速かったと思います。




今走り終えて、僕が新たにエベレスティングに挑戦する方にアドバイスをするのなら、何があっても諦めないことだと思います。
僕はチェーンが落ちてフレームが傷ついたり、猛暑からの豪雨で体を冷やして体調を崩し、さらに体調が良くなっても睡魔に襲われたりと一人で走るたびに心が折れました。



ただ、僕がどれだけ萎えようが支えてくれたのはこのエベレスティングは時間制限がないことでした。
「ここまでやったのだから、どれだけ時間がかかっても成し遂げる。」そう思えたのが成功につながったのだと思います。



最後になりますが、応援してくださった皆様本当にありがとうございます。
特に工場長には朝の3時からサポートしてもらって本当に感謝しかないです。


これからエベレスティングに挑戦する方がこれを読んでくださっていたら光栄です。
頑張ってください。

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