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戦コン内定者思考解説 [フェルミ推定編]
戦略コンサルを目指す全ての人に読んでいただきたいです。
初めまして。私は今年の4月から戦略コンサルで働くものです。
入社先を決めてからは、選抜コミュニティでのメンタリングや、大学の直接の後輩のケース対策指導を行い、彼彼女らの多くがMBB、Tier2等のオファーを獲得しました。
この記事は、戦略コンサル就活生が効率的にフェルミ推定を面接通過レベルまで到達させるために書きました。
私自身、元々怠惰気味の性分であることに加え、戦略コンサル就活を経験したことで最適化に対するこだわりは人一倍強く持っています。
是非こちらを読んでいただき、皆様には無駄な道を通ることなく、フェルミ推定を攻略していただきたいと思っています。
皆様の就活に貢献できていましたら、いいねと拡散お願いいたします。
さらなる記事作成のモチベーションになります。
これより先は常体で記載していきます。
本noteの位置付け
────戦略コンサル内定レベルのアウトプットはどのような水準なのか?
書籍(東大ケース本等)にて、「前提確認、現状分析、立式、数値の設定、計算」という一般的な進め方は学んだ上で、
戦略コンサル内定者も実際にこのような順序で思考を行っているのか?
各ステップで何を意識すれば良いのか?
どのような時間配分で進めれば良いのか?
上記の疑問を持つ人が多いと思う。
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本noteは「30分」で、
・フェルミ推定にて目指すべき水準
・フェルミ推定における戦略コンサル内定者の実践的な思考法
・ギャップを埋めるためのトレーニング法
を学べるように作成した。
特に26卒は早期から就活を始める層が増えていると見受けられるが、対策量において優位性があっても、
正しい方向性*効果的なトレーニングでなければ、犬の道を歩むことになる。
誤った方向性の対策は内定レベルへの到達を遠ざけることすらある。
このような状況に対し、本noteは正しい方向性の理解、ギャップの認識、効果的なトレーニングの提供を軸とし、"効率的に"フェルミ推定の実力を内定レベルに到達できるよう作成している。
────具体的には、下記を意識し構成した。
・戦略コンサル本番面接での実際のアウトプットを修正せず記載し、戦略コンサル内定に向けて目指すべき水準を可視化
・戦略コンサル本番面接の緊張感、実際の思考の流れを再現
・抽象的、一般的な解説だけでなく、コンセプトを用いる具体の文脈をセットで記載
・具体的な時間配分、進め方の細かいテクニック等、フェルミ推定全般に適用可能なTipsの提供
自身が、就活時代の経験+メンタリング経験(50回以上)から得た学びを多分に含めている。
市販の書籍と比較し、戦略コンサル面接本番という環境及び、フェルミ推定の初級者、中級者が躓きがちなポイントへの解像度の高さという観点では格段に上回った内容となっている。
────また、推奨する読み方は次のようである
「国内のピアノの年間販売台数を算出せよ。」を3分で解く。
下記の問いを意識しながら、読み進める。
戦略コンサル内定レベルのアウトプットはどの程度であるか?思考プロセスはどのようなものか?→目指すべき水準の把握
上記の水準と読者のアウトプットのどこが異なるか?そのアウトプットの差分を生じさせている、思考の差分はどこにあるか?→理想と現状の差分の特定
上記の差分を埋めるために、具体的にどのようなトレーニングを行っていくべきか?→問題を埋めるための実行策の決定
メッセージは「戦略思考を『フェルミ推定を戦略コンサル内定レベルへ到達させる』という目標に向けても回すべき。」だ。
────内容は、以下の通り進めていく。
・フェルミ推定の思考の流れ
・「国内のピアノの年間販売台数を算出せよ。」を解いた際の思考の流れ(思考時間は3分の設定)
・汎用性の高いTips
自由にアップデート可能なことが、紙の書籍と比較してのデジタルコンテンツの強みだと思う。
今後もアップデート予定なので、加筆してほしい内容があれば是非コメントいただきたい。
2023 11/21
Xでも戦コン就活対策関連のツイートをおこなっていますので、是非Xの方もご確認いただきたいです。
1番好きなフレームワークはAIDMA
— Nova@新卒戦コン予定 (@nova_strategy) October 11, 2023
AIDMAは応用の余地が大きい
分析対象の商材特有の購買行動を想像し、足し引きできることや、具体度を上げられることが好きだ
基本的にステップ論系のフレームワークはかなり好き
課題の絞り込みの際、
— Nova@新卒戦コン予定 (@nova_strategy) November 22, 2023
市場が大きい、潜在顧客が多いといったボリュームのみで評価する方が多い。
同時に、そのボリュームの内、自社がどれくらい取れるか?も検討するべき。顧客のニーズと、他プレイヤー比較での相対的な強み弱みが根拠となる。
何らかのリアル店舗(家電量販店、本屋等)の売上向上で、
— Nova@新卒戦コン予定 (@nova_strategy) November 17, 2023
ネット販売の台頭にどのように対応すべきか?がイシューとなるようなケースは頻出。
ネット販売比較での、リアル店舗の強み弱みの検討、それらを踏まえてのリアル店舗が取るべき方向性のパターンを事前に整理しておくと良い。
メンタリングさせていただいた方の中で、成長スピードが一番早いなと思った人は、
— Nova@新卒戦コン予定 (@nova_strategy) November 5, 2023
FBを詳細に記憶し、意識的にPDCAを回している方だった
毎度、
"前回〜って言われたので、〜してみたのですが、客観的に〜の点の進展は感じられましたでしょうか?"
のように質問されていたのが印象に残っている
また、先日以下のフェルミ推定の効率的な習得法に関するツイートをしたので、こちらも併せて読んでいただけたら良いと思う。
フェルミは練習を積めば、ほとんどの人が通過レベルに達するため差がつきにくい。差がつくのはケース
— Nova@新卒戦コン予定 (@nova_strategy) November 4, 2023
ゆえに、フェルミは効率重視で、手間をかけず対策を済ませることが鍵
次のステップをお勧めする
①目指すべき水準の理解
内定者や社会人の方との壁打ちや、解答解説がなされているnote 続く
このポストに補足で、特に初期は目指すべき水準を正確に理解することが重要だと思う。ゴール、ゲームのルールを理解して、初めて対象に対して最適な経路を歩むことができる。
東大ケース本のアウトプットがゴールであり、東大ケース本でふまれているような思考プロセスを見せることがゲームのルールだと勘違いして始めると、真に目指すべき水準に対しては大きな迂回となる。
初期の段階で、目指すべき水準を的確に言語化されている方からの指導を受けることが何より重要だと思う。
こちらのゴールとゲームのルールを正しく理解できれば、そのゴール、ゲームに対して最適な経路を描き理解し、努力により自分の姿を近づけていくプロセスに移る。
その際の最適な経路のプランニングや現状の評価においてもメンターがいた方が良い。一方で、自分から動かないと指摘をもらえないこともあるため、自身で仮説を持って能動的に質問していくことが重要だと思う。
フェルミ推定の思考の流れ
大まかに以下のステップで思考を進めていた。
前提確認
現状分析(アプローチ仮説、切り口仮説の幅出し)
因数分解
数値の仮置き及び計算
詳細な分解
数値の修正
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この先を読み進める前に、
「国内のピアノの年間売上の推定せよ」というお題に取り組んでみてほしい。
以降本お題を例とし、思考の流れを解説していくので、現状の自身の思考とのギャップを特定することを意識して、読み進めると良い。
前提確認
まず、前提を固める所から始まる。
────このフェーズを形式的なものとして捉え、軽視している人を多く見かける
そもそもロジカルシンキングとは、
目的、全体観(どこまでが検討範囲、どこからがアウト)を前提として、
その目的に到達するための手段を因果関係、ファクトをもとに選定していく思考である。
全体観の決定及び、その中での優先順位の決定にもなる前提確認を怠ってしまうと、────つまり、偽の全体観を前提条件として、合意の取れていない優先順位のまま進めると────どうしても詰めが甘くなる。
前提確認の重要性を再度噛みしめていただきたい。
では、この「前提確認」は、具体的に何を行えばゴールなのか。
・言葉の定義の明確化
・計算範囲の選択
上記2点をゴールとして、前提確認が十分か否かを判断すると良い。
────まず、言葉の定義の明確化は、
お題文に含まれる要素は何で、含まれない要素は何かという境目を明確にするプロセスを指す。
「ピアノ」を例にすると、
ピアノというと、グランドピアノ、アップライトピアノ、電子ピアノ等、様々考えられるが、どれを含み、どれを含めないかという議論だ。
また、年間販売台数という単語は、新品、中古販売どれを指す言葉なのか、のような議論も想定される。特にピアノは竹本ピアノのCMが流れている様子を見ると、中古マーケットが賑わっている可能性も大いにありえる。
出題者との間で、その言葉が何を含んで何を含まないかの境目が揃ってないのは、その後の推論以前の問題であり、依頼に答えられていない無駄な思考と化す。
実際にメンタリングを行う中で、特に前提確認ミスが見られるのは、1企業の売上向上がお題で、複数のマネタイズポイントがあるケースだ。
例えばJリーグの1チームの年間売上推定を出題した際に、「チケット代、食事代で~億円です。」というのが具体的な例である。
具体的に想像していただいたらわかると思うが、広告収益や、放映権収益等も含まれるはずだ。
常に具体的には何が含まれて、逆に何が含まれないのか、と思考を回し、
言葉の定義の厳密さにこだわるべき
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────続いて、計算範囲の選択と集中は、
定義された要素を与えられた時間と自身の能力という制約条件下で、どこに注力して計算し、どこは計算しないのかという境目を明確にするプロセスを指す。
言葉の定義の明確化との関係性は以下の通りだ。
・言葉の定義の明確化→全体像の確定
・計算範囲の選択と集中→全体像の中から、時間内で計算する箇所の確定
「ピアノ」を例にすると、
言葉の定義の明確化にて、グランドピアノのみをピアノと定義した後に、音楽教室、公民館、学校、個人世帯等様々な購入主体が存在するが、
・思考時間
・自身の計算スピード
という制約条件下で、
「どこに注力して計算するのが、解答の正確さに対するインパクトが大きいのか?」
という議論だ。
戦略コンサルは総合コンサルと比較し、蓄積情報、割ける人材が少なく、情報戦では戦えない。
そのため、早めにアウトプットのイメージを設けて、論点を絞り込み、効率的に調べ詰めていく必要がある。
この思想との親和性が見られる一つのポイントが、適切な選択と集中ができているかだと思う。
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制約内で目的達成する上で、何が重要で時間をかけるべきポイントかの
見極めを常に行う
────これらの2つのゴール到達に向けて、私が意識して行っていたことは、
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