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IRインタビュー(Vol.2):営業本部 店舗開発ディビジョン 徳永 翼
こんにちは。
株式会社ノバレーゼ IR担当の岩井です。
前回から連載を開始した『IRインタビュー』。初回の記事も、たくさんの方々にご覧いただき、大変ご好評をいただいています。
第2回は、新規出店や既存店の店舗改装を一手に担う、店舗開発ディビジョンの責任者を務める徳永のインタビューを公開します。ぜひご覧ください。
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2007年、ウエディングプランナーとして新卒入社。2013年にゼネラルマネージャーに昇格、数々の地区で責任者を務める。2017年、店舗開発ディビジョンに異動。2020年から現職。
ノバレーゼの出店戦略
ーーー当社の出店戦略における特長を教えてください。
一般的な街中の物件ではなく、その土地における唯一無二な立地への出店や歴史的建造物のリノベーション(再生)を、独自の開発ノウハウをもって実施していることが強みです。特徴的な立地や建造物への出店により、他社との差別化および付加価値の創造を実現することができるだけでなく、地方都市を中心とした出店戦略により、地代や出店コストを競合他社に比べて低く設定できています。
直近の事例であれば、2024年7月に開業した『青龍荘』(仙台市青葉区)はまさに好事例です。仙台市内で競合他社会場の立地を見ると、仙台駅付近に局地的に建てられていることがわかります。仙台駅から車で約10分の距離に位置し、仙台藩祖伊達政宗公の霊廟『瑞鳳殿』に隣接する風光明媚な場所に建設された『青龍荘』のような好立地には、ほとんど競合が存在していません。
また、地代などの固定費は、駅前の立地に対してはるかに安価な水準に抑えることができています。このような『低コストで差別化が図れる出店戦略』こそ、私たちの最大の強みです。
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リノベーション(再生)施設におけるノウハウが蓄積されていることも、競合優位なポイントです。例えば、料亭として長く愛されてきた『葵庭園』(和歌山県和歌山市)を再生する際、施設の機能や資材をどこまで残し、活かしていくかという判断は、数多くの歴史的建造物を再生させてきた経験があるからこそ、結婚式場として最良な状態にするための解を導き出すことができたと感じます。
また、歴史的建造物を再生した実績を数多く有する当社だからこそ、地方自治体や自治体から委託・相談を受けた各種民間企業から、新規案件に関するお問い合わせをいただく機会も増えています。
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ーーー当社の出店戦略において、過去から現在にかけての変遷を教えてください。
私が店舗開発ディビジョンへ異動した当時、用地選定手段は出店候補都市の不動産会社にアポイントを取り、当社の出店要項を伝え、情報収集量を増加させるという戦略でした。その後は、量より質を重視するためにも受け身の情報収集だけではなく、店舗開発ディビジョンのスタッフ自身が現地を赴く、能動的な情報収集も強化しました。
現在は、当社が出店候補の土地・建物を先に選定し、金融・建設業者・不動産会社・大手開発事業者など、あらゆる情報網を駆使して自らアプローチをしていく手法も採用しています。
また、これまで当社では試みることのできていなかった行政公募案件の情報収集や提案も、積極的に実行しています。また、建築費の高騰を鑑み、M&Aや業務委託など、新築出店に限らない案件も積極的に狙っていきたいと考えています。
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店舗改装における方針と情報収集
ーーー既存店競争力向上のための店舗改装の方針について教えてください。
従前は、世の中の価値観や顧客の需要の変化をタイムリーに見極め、予算を考慮しつつ適宜改装の判断をしていました。現在では、改装実施の基準となる時期や費用に明確なルールを設けることで、計画的かつ費用対効果の高い改装を実施できています。
また、これまでの店舗改装は、既存の施設や設備には手を加えず、家具や装飾などの備品を追加することで空間に変化をもたらす手法を軸としていましたが、『岡山モノリス』のチャペル改装の事例でもお分かりいただけるような、既存の空間自体に手を加えるような改装にも挑戦しています。
※ご参考:2024年12月期 第1四半期決算説明資料(P.26)
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顧客の需要に応えるための手段や方法は、常に新しいものを探し続け、改善し続けるよう心がけています。ただし、顧客の嗜好や建築におけるデザインの流行が変化しても、当社が大切にしてきた『低い投資額 × 高い費用対効果』という改装方針や、店舗のデザインや空間における『品格』は、今後も変わることなく大切にしていきます。
ーーー建築におけるデザインの流行や潮流について、どのように情報収集されていますか。
建築関連の雑誌やWebサイトを見ることも大切ですが、それ以上に人と人との繋がりから得られる情報にこそ価値があると考えています。日頃からお世話になっているお取引先のみなさまをはじめとした、特定の分野における専門家から得られる情報はとても有益です。
ただ話を聞くだけではなく、私たちからも積極的に質問し、率先してコミュニケーションを図ることで、さらに多様で稀少な情報を聞きだせるようにも努めています。
また、私たち開発スタッフ自身の実体験も重要だと捉えています。他社の施設や飲食店を利用、視察した際に気付いたことや感じたことを、「自社の施設に活かせる点はないか?」という視点で考えるよう常に意識しています。
今後の展望/当社の強み
ーーー現在の業界全体の出店状況や今後の展望について教えてください。
不動産関連企業や建設業者の担当者から「ブライダル業界の競合他社と比較しても、ノバレーゼさんは出店に積極的ですよね」と言われることが多いです。私が現場実務にあたるなかでも、競合他社の出店意欲は例年に比べて少し落ち込んでいるように感じます。また、当社ではM&Aの情報獲得にも意欲的に動いていますが、競合他社の不採算店舗の撤退に関する、結婚式場のM&A案件数は増加傾向にあります。
競合他社における新規出店の鈍化および店舗撤退の増加を好機と捉え、先述した当社独自のノウハウを活かし、収益性の高い施設の継続的出店を図りたいと考えています。ブライダル市場における当社の出店余地も、まだ十二分にあります。
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ーーー最後に、当社の競合優位性や強みだと感じることを教えてください。
対外的にもよく話していますし、自分自身の経験からも改めて感じることは、やはりノバレーゼは『人』が唯一無二の強みだということです。私たちが提供する施設や商品などのハード面においても、接客やサービスなどのソフト面においても、それらを創り上げているのは『人』です。
ともすれば、ブライダル業界や当社における人材への評価は、結婚式に係る接客力やサービス力に対するものに偏りがちな印象も受けますが、店舗開発や商品開発に携わる私たち『作り手』も、最前線で活躍する店舗のスタッフと同様に、想いと情熱をもって日々取り組んでいます。そんなノバレーゼの『人』の魅力を、これからもたくさんの方々に届けていきたいです。
今後も定期的に、取締役・部門責任者のインタビュー記事を公開する予定です。次回の記事も、楽しみにお待ちいただけますと幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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