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IRインタビュー(Vol.1):取締役執行役員 営業本部副本部長 笹岡 知寿子

こんにちは。
株式会社ノバレーゼ IR担当の岩井です。

当社は、2023年6月30日に東証スタンダード市場へ上場しました。2期目を迎え、株主・投資家のみなさまをはじめ、ステークホルダーのみなさまから応援していただける企業であり続けるべく、日々事業活動に邁進しています。

当社では、四半期ごとの決算説明会や個人投資家向けWebセミナーの場において、代表取締役社長の荻野がプレゼンテーションを実施する機会を設けるように努めてきたものの、荻野以外の取締役や部門責任者が株主・投資家のみなさまに情報を発信する機会は設けられていませんでした。

そこで、今回から『IR note』では、株主・投資家のみなさまへ一層企業理解を深めていただくべく、当社の経営および事業活動を牽引する取締役・部門責任者を対象としたインタビュー記事を公開することといたしました。初回は、今年の3月に取締役に就任した笹岡です。

取締役執行役員 営業本部副本部長 笹岡 知寿子(ささおか ちずこ)


取締役就任前後での変化や気づき

ーーー取締役に就任されて約半年が経過しました。取締役就任前後の変化、感じたことや気づきがあれば教えてください。

取締役就任前は、エリア長として主に担当エリアにおける事業活動やスタッフのマネジメントに携わっていました。取締役就任後は外部との関わりが増え、社外の方々から意見をいただいたり、ブライダル業界全体の現状や動向を深く理解する機会をいただけるようになったと感じます。また、婚礼衣裳部門のトップとして、当社のドレスブランドが世の中からどう見られているかを、よりリアルに感じるようになりました。

人材に対しては、依然として高い評価をいただいています。高いホスピタリティを持つ、優秀なスタッフをご評価いただく機会がとても多く、創業以来、私たちが大切にしてきた人材へのこだわりは承継できているのだと実感しています。

また、ブライダル業界は業界全体で見ても女性役員がかなり少なく、まだまだ『男性社会』であることを実感しました。女性特有の感性や家庭的な目線が、ブライダル業界のビジネスに新しい視点をもたらすことができると考えています。従来の経営陣が得意である論理的な思考や戦略に対して、私なりの多角的な視点や感性、女性や母親としての立場を活かした提案や意見を述べることを、いまでは心がけています。

ーー社外の方々との交流では、具体的にどのような学びがありましたか。

私たちが思っている以上に、ドレスブランドの『ecruspose』が世の中に認知されていないことを実感する機会が多くありました。また、もうひとつのドレスブランド『NOVARESE』については、昔のブランドイメージが更新されていないという気づきもありました。他社のドレスショップは積極的なPRや広告宣伝により新規顧客層の支持を集めるなか、当社が出遅れている状況にあると認識しています。

一方で、当社の婚礼プロデュース部門におけるサービスのクオリティやゲストハウス(婚礼施設)のデザイン性に対しては、競合他社と比較しても高い評価をいただいています。ドレスブランド単独でも、婚礼プロデュース部門やゲストハウスと同程度の認知、評価を目指します。

ーードレスブランドの価値向上という点においては、できることがたくさんありそうですね。

実際、さまざまな取り組みが実り、少しずつ『ecruspose』のブランド価値は向上しているように思います。一方『NOVARESE』は、コロナ禍により広告掲載やPR活動を縮小したことが影響し、メディアの露出が減少したことが尾を引いています。広告掲載にはコストがかかるため、まずはPR活動の強化など、自社内で取り組めることを実行していく予定です。それらの取り組みにより、他社施行における来館数および受注率の向上も図りたいと考えています。

従前は、唯一無二のインポートドレスを数多く取り扱う独自性で、多方から注目を集めることができていましたが、現在は他社も同様の取り組みを行っています。他社のドレスブランドの成長や発展に伴って、当社も変革が必要となっていると感じます。

また、法人営業活動も強化する必要があると考えています。新規提携先の開拓や既存提携先との連携、より良い関係性の構築については改善の余地があり、積極的に取り組みます。

婚礼衣裳部門の現状と今後の取り組み

ーー自社施行の取扱組数や受注率の状況に対して、どのように考察されていますか。

自社施行においては、新規来館組数と受注率の両面に課題があると認識しています。婚礼衣裳部門における平均組単価は伸長していますが、SNSの普及などが影響し、他社ブランドの衣裳の持ち込みが増加しています。新郎新婦のおふたりに、より魅力的に感じていただける衣裳やアイテムの開発を強化することによって、受注率の向上を図るとともに、前撮りやロケーションフォトの販売促進にも引き続き注力します。

  • 前撮り:結婚式より前の日にウエディングドレスや色打掛を着用し、記念写真を撮影すること。

  • ロケーションフォト:フォトスタジオや披露宴会場など特定の施設内ではなく、屋外や観光スポットなど、あらゆる場所で実施する写真撮影のこと。

ーー自社施行の受注率向上には、スタッフの教育研修や組織の状態などの要因も、少なからず影響すると思います。実際にどのようなことに取り組んでいますか。

自社施行における送客率と受注率の向上を目指し、スタッフの成長促進と商品ラインアップの充実化を並行して進めています。また、営業担当である店舗のドレスコーディネーターと、衣裳制作・企画担当部門スタッフとのコミュニケーションをより密にするため、現在はエリアマネージャーや他部署も連携し、双方の交流や意見交換を円滑にするよう努めています。

データ活用の強化も積極的に進めています。これまでは存在しなかった、ドレスショップごとの持ち込み率、平均組単価の推移、1施行あたりの平均着用数など、衣裳に関するこまかいデータをわかりやすく可視化することで、定量的な観点から施策を講じられる体制となっています。

今後の展望・ビジョン

ーー婚礼衣裳部門における中長期的なビジョンについてお聞かせください。

あらゆる点で思い描いていることがあります。例えば、売上高について。婚礼衣裳部門は、年間売上高30億円の壁をこれまで一度も突破できていません。その現状をブレイクスルーし、年間売上高50億円を目指せるようなステージに到達したいです。そのためにも、『NOVARESE』『ecruspose』双方のドレスブランドの価値を徹底して上げていき、業界内で当社のドレスショップの地位を確立していく必要があると考えています。

お客様が「結婚式場を決めてから、その式場に合う衣裳を選ぶ」のではなく、「ノバレーゼの衣裳が着たいから、その衣裳に合う会場を選ぶ」と思っていただけるようなドレスブランドにすることが目標です。

ーー最後に、当社全体の成長や発展に対するビジョンについてお聞かせください。

笹:次世代を担う人材の教育・育成に引き続き注力し、優秀で魅力的な人材が揃う当社だからこそ、グローバルな企業を目指して事業展開もさらに加速させたいと思っています。スタッフがもっと自由に発想し、チャレンジできる環境を提供することが、役員としての私の使命だと感じています。


今後も定期的に、取締役・部門責任者のインタビュー記事を公開する予定です。次回の記事も、楽しみにお待ちいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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