農家ならではの人間関係克服法について
こんにちは。農業界を明るく照らす「農テラス」です
今回は、
私がこれまで悩んできた5つの人間関係についてお話しようと思います。
私が運営している農ビジ会(農業ビジネススクール)では
毎月セミナーを開催したり
オンライン懇親会をやっています。
ほとんどの方が意識高い農業者の方々ですが、
悩みがないわけではありません。
主な悩みや課題は栽培、経営、戦略などですが
実は人間関係の悩みについてお話いただくことも。
このように、関係性が深まると表面的な相談だけでなく、
本質的な相談を受けるようになります。
例えば従業員を雇ったけど思ったような働きをしてくれない、
支持しないと動かない指示待ち族ばかりが集まって聞くるんです。とか、
取引先が、「市場相場が高くなる」とたくさん発注してくるのに
「安くなる」と、とたんに注文を減らされるんです。とか。
他にも近隣の農家が草刈った後の処理をやってないせいで水路が詰まっちゃう。
なんてことも。
このように、農家の本質的な悩みやご相談の第1位は
「人間関係」「対人関係」なのです。
そして、その悩みを大きく分類してみると次の5つに分けられます。
・働きの良くない社員を辞めさせたい(社員・従業員)
・わがままな客と縁を切りたい(顧客・取引先)
・やたらと隣の農家が邪魔をしてくる(近隣・地域)
・いちいち口をはさんでくる親がうざい(親・身内)
・頑張ろうとしているのにパートナーがやる気をそいでくる(パートナー)
実は私もこの5つに振り回されてきました。
そこで、まずは私がどのような人間関係で悩んできたかについてお話しようと思います。
社員、従業員との関係
人を雇い始めたのは20代の頃。もちろん最初からいい人に巡り合いません。
当時は農業をやりたいとか、農作業をやりたいってアルバイトや社員希望者のほとんどは会社や組織で嫌気がさしたアウトドロップ型人間の駆け込み寺みたいな感じでした。見るからに社会で通用しないような人ばかりが門を叩いてきてました。
結果、手を入れたに一行に楽にはならず、逆に忙しくなり、私の所得は減る始末。
今思えば、その人達が悪いのではなく、私や私の農園のレベルが「低かったからだ」とわかりますが、当時は「なんでうちにはダメなやつしか来ないんだ!って悩んでいたのです。
顧客・取引先との関係
農協共販部会から離脱して自ら青果業者と取引を始めた30代。ビジネスやら商売がわからない農業しか知らない私は青果業者の言いなりに。当時若い農家で素直な私はいいカモにされていました。とはいえ、売上を作らないと食べていけない。毎日お客様のわがままに
振り回されていました。
後である人から教わったのですが、
「お客様」のわがままは対応すべきですが、「わがままな客」とは付き合ってはいけません。
この「客のわがまま」と「わがままな客」を見分けることができるようになるまで、
私はずーっと振り回されていきました。
そして、このイライラする取引先と縁を切っても
経営が成り立つにはどうすればいいのか悩み続けていったのです。
近隣・地域組織・部会・協議会など身近な人との関係
近所の先輩はとにかくややこしい。何かにつけて絡んでくるし、地域の会合には必ず来てる。そういう輩に限って地元ではなぜか権力があり、周りから一目置かれているんです。
地域では同じ人がずーっといるので何気に序列ができ上っています。そして声の大きな人に皆が気を使い、なんとなくその地域の秩序が保たれる。
当時、私みたいな若手農家は恰好の餌食。自分の権威を高める材料に利用されました。
そういう人って支配力が強くその地域からは絶対に外に出ないのに地元ではちやほやされています。いわゆるお山の大将ってタイプの人です。
今思えば、まったくもって忖度などする必要がなかったのに、そのころはそういう知恵も逆らう勇気もなかったのでそこから抜け出すのに結構苦労しました。
親・兄弟・親戚・血縁関係など身内との関係
親はいつまでたって親なのだ。だから55歳の私に82歳の母は「ちゃんとご飯食べているのか?」と心配してくる。今思えば母の愛情だが、20代30代の時にはそうはいかない。
とにかく過干渉の両親にはことのほか参った。
家も同じ、仕事も同じ、近所や付き合いも同じの空間からどうやって逃げ出そうかと、
農業どころではなかった。さらに困ったことに親は全く悪気がないから「たちが悪い」。
迷惑かけているなんか微塵も思っていないし、
子供が心底嫌がっているなんて気づく余地もないのだ。
おかげ様で私の両親は80過ぎても健康で健在である。たまに昔話をするが
悪気を帯びている気配はない。今、親子関係で悩んでいる農家いるとするならば、
あきらめろ。それは親が死ぬまでついてくるぞ。と言いたい。
実は家業を継いだ農家はこの親子関係が一番手ごわいのです。
夫・妻などパートナーとの関係
パートナーを悪く言いたくはない。なぜなら自分で選んだパートナーだから。
ただ、神様のいたずらでパートナーは凸と凹がセットになるようにできている。
つまり全く形や性格が違うもの同士がくっつくのだ。
そのことに気が付くまで「夫婦のいがみ合い」は続く。
なんでお前はそんななんだ。なんであなたはそうあるの?
この水かけ論が骨肉の争いに発展し、そしてやがて二人は別々の道を歩む。
わが家はかろうじて「子がかすがい」となって現在も夫婦が継続されているが
夫婦は愛情で出会い、家族ができると「絆」が生まれるが、長続きするには
互いが「尊敬」まで発展しなければならない。
こういうのを学校で教えてほしかった(笑)
これに気づくまで私たちは25年くらいかかった。おかげで互いに傷だらけになった(笑)
さいごに、人間関係の克服法について私なりの答えをお話します。
結論は、「良質な未来を描くこと」です。
なんだかまどろっこしい言い方になりましたが、
具体的には、
まず人間関係や対人関係で悩んでいること自体が「おかしい」と思わなければいけません。
なぜ、自分にだけそんな不幸が訪れるのだろうか?と。
今回のnoteを読んでくださっている読者の方で
私のように5つも人間関係に悩んでいる方は珍しいかもしれません。
なぜなら、そんなに人間関係で悩んでいない人ばかりじゃないからです。
人間関係や対人関係で悩んでいる人は、
意外とそれらで「悩んでいない人」がいることを知りません。
正しくは悩んでいないというより、
「あまり気にしていない」という方が正しいかもしれません。
人はもっと幸せに生きていいのに
悩みがあって当然、悩み苦しんで当たり前って思っちゃうのです。
これがそもそも間違いで
人は皆幸せに生きるようにできているのだ。って
いちいち考え方を変える努力をやるのです。
トラブルが起きたり人間関係がつまずいたりしていることは
「何かがおかしい」
「自分はもっと幸せに生きることができるのに」と。
私も、この考え方を変える努力をやってきました。
なんだか、今回は「精神論」になってしまいましたが、
私がこれまで実践してきた人間関係克服法は
「考え方」を変えるだけ。
だから、それが克服できていないのであれば
それはあなたが引き寄せている
「トラブル」なんだということなのです。
長くなりましたのでこの辺りで終わりますが、
より深く掘り下げたい方は動画配信しています。
是非こちらもご覧ください。
私がこれまで悩んできた5つの人間関係とその克服法(20分くらいの動画です)12月2日19:00~公開予定です
https://youtu.be/IXvR7Oejw1k
農業界を明るく照らすためには
農家の心の奥底にある潜在的な悩みにまで入り込んでいかなければとの思いで書きました。
農テラスでは「表面的な悩みの解決」だけでなく「内面的な悩み」も解決したい。
なぜなら、
それが私の使命(ミッション)だと思っているからです。