冬至 陰極まりて陽に転ず
昨日12月21日冬至を迎えました。
今のお日さまはとても低いので、よく目が合います。
部屋の奥まで陽が差し込んで、その温かさをありがたく感じます。
一陽来復。陰気に振り切った大地がここから陽気に向かっていきます。
今年の冬はずっと暖かく、未だに葉を落としきれていない木々をたくさん見かけます。「木に力がないからや。」と知り合いのじいさまが言ってたけれど、寒くなりきらないと発揮できない力もあるのかもしれません。
東洋医学では、
「暑いときは思いっきり暑がり、
寒い時は思いっきり寒がる。」
それが養生の秘訣であるとされています。
私自身それを知ってからはなるべくそのように過ごしているのですが、なるほど年々暑さや寒さが怖くなくなっているのを実感しています。
ギャップが生まれるとそのギャップを無くそうとする力が働く。
そうしてこの世界は動いているといいます。
陰と陽、男と女、暑いと寒い、吸うと吐く、昼と夜。
それぞれ対となっているのにはそうすることで働きがあるからなのです。
生きる力。生命力。
とうとうと流れている清流の水が
なぜあんなに美しく美味しく感じるのか。
私たち人間もそのダイナミズムの一員です。
いきいきと生きている人は様々なギャップをしっかり受け入れて楽しんでいるのではないでしょうか。緩急を恐れず受け入れることで初めて、私たちは生きることを堪能していけるのではないかと思っています。
思考はそれを平均的にしようとしたがるけれど、それに従ってしまうということは、生きる醍醐味を削いでいく方向のような気がしてなりません。
一瞬たりとも動いていないものはいない。
変化しないものがこの世にあるとするならば、
それは「変化する」という事実だけ。
どんな変化があろうとも、
それをそのまま受け入れながら、楽しく生きていく。
軸を持って流れに身をまかせる。
そんな力がこれからの明るい未来を
作っていくように感じています。
さて、この一年どんなでしたでしょうか。
冬至あたりにこの一年を振り返るのもいいタイミングです。
年末年始のパタパタが始まる前の余裕があるときに思いを馳せてみると、余裕のある新しい年のビジョンが見えてきたりします。(経験談)
今年は本当に生まれて初めて経験することがいくつもありました。
だからこそ、そのときそのときそれぞれに、めいっぱい目の前のことに関われたように思います。その経験が全て今の私に力となって宿っているのを感じます。
総じて楽しいことばかりでした。
新しい年もひとつひとつをめいっぱい楽しんでいく。
その一点に尽きます。
どうぞみなさまもよい冬至、
よい新年をお迎えください。