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脳卒中後のリハビリにおいて最も重要なこととは?

皆様こんにちは!脳卒中専門リハビリステーションの作業療法士、中西誠です。

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以前のニュースで、横浜市立大と富士フイルム傘下の富山化学工業(東京)などの研究グループが米科学誌サイエンスに発表した内容で、脳卒中後のリハビリ効果を大幅に高める可能性がある薬を見つけたと取り上げられていました。

https://mainichi.jp/articles/20180406/ddm/012/040/047000c

今回の発表内容はマウスとサルの動物実験での効果であるが、この薬は脳卒中で損傷した部分に効き、リハビリと併用すると脳の情報伝達を司る「受容体」の働きを増やす効果があるとされています。

現在は、化学の進歩により様々な機器や薬品が開発されていますので、我々脳卒中のリハビリに関わるものとしてもそういった脳卒中に関する情報を集めることを積極的にしております。

このように新しい新薬が開発され、地域で悩んでおられる患者様・利用者様が少しでも良い状態になるチャンスが出来るのは、脳卒中によるリハビリ難民を救いたいと願う私たち『脳卒中専門リハビリステーション』にとっても本当に嬉しいことですので、また定期的にこういった情報を取り上げていければと思います。

今回の新薬でも、ただ薬を投与するだけではなく、リハビリとの併用がないと結果が出ていないとのことでしたが、脳卒中の改善にとってはやはりその方の症状に応じた適切なリハビリの提供(リハビリの質と量の担保)は切っても切り離せないものだと私は捉えています。

では、なぜ脳卒中後遺症に対してリハビリが必要になってくるのかという理由については、様々な要因があげられますが、私自身は新薬でたとえ脳が回復しても、その回復した脳に対してもう一度効率よく使用していくという再学習(運動学習という考え方)が非常に重要となってきます。

脳卒中後遺症の方のリハビリをさせて頂いていて、時折遭遇することなのですが、情報の取り方によっては少し解釈が違った形としての知識の理解となってしまう場合がございます。これは以前、脳卒中専門リハビリステーションに来られたお客様で実際にあったご相談だったのですが、「ボトックス治療で注射打ってもらったのに手が動きません。」「TMS(磁器刺激治療)を受けたけれど、あまり変わりませんでした。」といったお話を聞くことがありました。

どちらも、対象を間違わなければ、そしてリハビリと併用すれば、非常に有効な治療法だと思います。重要なことはどんな治療法にも、対象となる症状があるということと、リハビリを併用する必要があるということです。ではここで、ボトックス治療を例に少し考えてみましょう。

ボトックスで使われるボツリヌス菌ですが、これは、手を動くようにする薬ではありません。手が動かない原因には、運動麻痺・筋肉の張りの調整・感覚がわからない・体の認識が悪い等、様々な原因がありますが、ボツリヌス菌が効果を発揮するのは「筋肉の張りが強すぎて動かしにくい」といった症状です。

ボツリヌス菌の効果は筋肉の張りを緩めることにあるので、注射を打ったから動くといったものではありません。注射を打つ筋肉をしっかりと見定めて適切な場所に打たなければ、動かしにくくなることもあるのです。そして何より大切なのは、注射を打って効果が出ている間にリハビリをして動かし方を思い出さないといけないと言う事です。

これをしなければ、結局効果が切れて元の硬さに戻ってしまいます。このようにどんな治療法でも、リハビリは非常に重要になってくるものだと思います。なかなか改善しない脳卒中後遺症でお悩みの方、脳卒中専門リハビリステーションでは初回の体験リハビリは無料で受け付けておりますので、是非お気軽にお電話して下さいね。

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