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育児は育自だった

現在息子は、とっくに成人済みの社会人です。子どもを育てているつもりが結局、私が育ててもらっていたなと感じた話しです。

子育ては、親が自分と向き合うチャンスだった

子どもはかわいいです。存在そのものが喜びであり幸福であり、生まれてきてくれてありがとうという気持ちです。

ですが、大変ですよね。まあ、色々ありますよ。ええ、ありましたよ(笑)

息子が小学校低学年の頃、考えさせられたんです。
私はこの子をどんな風に育てたいと思っていたんだっけ?と自分に問いかけました。

出産した頃、この子のいいところを伸ばしたいと思ったことを思い出したんです。

それは今も変わらない。
だったらどうしたらいい?と、更に自分に問うのでした。

その結論が、私のエゴを捨てることでした。それを大切に持ったままではマズイ!と、気付いてしまいました。

生まれてきたのはこんな子だった

特大の元気印がついている男の子。常にハイテンションで、友達とワイワイしているのが好き。丸出しの好奇心。目立ちたがりだし、なんでもやってみたいらしきおしゃべりマシン。にぎやかで落ち着きのない子どもでした。

不思議でした。子どもの頃の私と真逆でしたから。夫もそういうタイプではないので、誰に似たんだ?と、よく話してました。

連絡帳には先生からその日にやらかしたことの詳細が頻繁に書かれていたり、時には電話がかかってきたり。

道場での稽古では、あまりの落ち着きのなさに正座させられていたこともありました。他のお友達の集中力を削いでいく我が息子。

負の連鎖は断ち切ると決めた

当時の私は、息子をよく怒っていました。そんなある時、衝撃的な情報が目に飛び込んできました。

人は、自分が親にやられたことを子どもにする。
虐待をする親は、昔自分も親に虐待されていたという話しでした。

私が虐待されていたかどうかという話ではありません。親が私にした通りのことを私も息子にしていると、気づいてしまったんです。

「自分がやりたくて始めたんだから、稽古は真剣にやれ!」と怒鳴ったら、息子が言いました。

「オレは、いつも真剣にやっているつもりなんだ。でも怒られる。真剣て、どうすればいいのか知らないんだ…」

愕然としました。
確かに、真剣とはどういうことなのか、教えたことがありませんでした。教えてもいないことができてないといって怒鳴り飛ばすのは、私もそうされたことがあって理不尽さはよくわかっていたはずなのに。

だから、この子をどう育てようと思っていたんだっけ?と、自分に問い直したのでした。

私は開き直った!

よく考えてみろよ、私。

そもそもこの未熟な私が育てているんだから、息子が立派な優等生であるはずないだろ。(自己肯定感の低さが珍しく役に立った瞬間)

うまれて7~8年やそこらの幼い子どもに、私はどんな立派な人でいろと強要してるんだ?

怒る前に、大切なことは伝えてやれよ。

この子の良いところを伸ばしたいんだったよね?いきなりなにもかも失敗なしにうまくできるなんて思ってないよね?

この子の性格を考えたら、トラブルが何もないなんてあり得ない。

じゃあどうする?

ええい、もういいや!野となれ山となれだ!
息子が何かしでかしたなら、私が頭をさげに行くよ。だって私の息子なんだもん。

息子にも伝えた

「その元気さは、長所なんだよ。だから、そのままでいいよ。必要な時は、おかあさんが一緒に謝りに行く。それでも、学校でもどこでも、けじめのある態度が必要な場面はあるから、少しずつ気を付けていこうよ」

確か、こんなことを伝えました。息子は、ニッコリしてました。

ここでも面白い経験をしました。
ちゃんとやれよ!と感情的になっていた頃はうまくいかなかったのに、そこを手放したら、息子が意識するようになったのです。

当時の担任の先生が、個別懇談で言ってました。
「充分です。今でも注意する場面は1日に何度もありますけど、毎日自分で意識してちゃんとやろうとしてくれてますから。」

私が手放したもの

私は、「立派に子育てもできるデキた母親」という称号を人から欲しがるのをやめたのでした。

それより息子ののびのびした笑顔の方が大切だと思ったから。

そして覚悟もしています。
口に出そうが出すまいが、息子が私のことを毒親認定したとしても、私はそれを受け入れようと思っているんです。どんな母親だったか決めるのは、私じゃないですから。

特大の元気印を背負っていた子どもの頃の息子の、明るさや甘えてくる様子に、私は癒され救われてきました。

今は、特別なことじゃない日常のふとした瞬間に、息子のやさしさが伝わってくるので、こころがあたたかくなります。

育てさせてくれたというのが、私の気持ちです。息子は私に、自分と向き合わせてくれました。
現在の息子は、すっかり落ち着き払ってます。


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