初めての海外からのお客様
今回は初めての海外からのお客様として、アルゼンチンからのご家族が宿泊されました。
予期せぬ遅れと待ち時間の工夫
チェックインの予定時間を過ぎても、ご家族はなかなか到着されませんでした。最初は1時間、次に2時間と待ち続ける中、少し心配になりながらも、その時間を有効に使おうと室内の英語表記を整えることにしました。普段は日本語のみの案内ですが、急遽いろいろな場所に英語表記を貼り、海外のお客様でも安心して滞在できるよう準備を進めていました。
遅れて到着、そして和やかな雰囲気へ
夜になり、ついにご家族が到着。しかし、少し怒った様子でした。後で聞いたところ、代表電話に連絡を試みたものの、電話もテキストも繋がらず、困っていたとのこと。海外用への電話の設定の問題だと思うのですが、話をするうちに少しずつ和やかな雰囲気に。彼らの長い旅路やその間のエピソードを聞く中で、お互い次第にリラックスしていきました。
旅のプランと車での大移動
アルゼンチンからのご家族は、東京に滞在した後、運転好きのお父様の運転で車で三原まで来られました。普段は日本と反対の左ハンドルの右車線運転なのに、長時間運転なんて驚きでした。のどかで2泊滞在され、その後は車で大阪、京都に向かい、再び東京に戻るという壮大な旅程を計画されていました。長距離の移動にも関わらず、旅を心から楽しんでいる様子が印象的でした。
宮島でのエピソード:Tシャツに笑われた?
次の日、彼らは宮島を観光されましたが、その帰りに少し気落ちした様子で私に相談されました。彼らは「東京」と書かれたTシャツを着ていたところ、日本人に笑われたと感じ、バカにされたのではないかと心配していたのです。私も海外で様々な経験を持つ者として、すぐに彼らの気持ちを理解しました。
もちろん、笑った人がどんな意図で笑ったのかは分かりませんが、私は「きっと、日本の文化が好きでこのTシャツを選んだ外国人に対して、微笑ましく思っていたのではないか」と伝えました。日本は「おもてなし」を大切にする国として知られていますが、もしも悪意があったとすれば、とても残念なことです。私自身も仕事やプライベートで多くの国を訪れましたが、言葉や文化の違いに戸惑いながらも、多くのことを学んできました。
海外からの訪問者への優しさを願って
特に、異国に一人でいるということはとても孤独です。グループであっても、異文化の中ではどうしても「周囲に溶け込めない」ように感じてしまうことがあります。だからこそ、私たち日本人も、海外からの訪問者に対してもっと優しく接してほしいと思います。移住者も同じだなと感じました。新しい文化(移住者にとっては)や環境に馴染もうと努力している人々に対して、現地の人々からのちょっとした優しさが大きな救いになります。
アルゼンチンのご家族は、2泊の滞在を満喫され、感謝のメッセージもたくさんいただき、彼らの旅が良い思い出になったことを知ると、とても嬉しい気持ちになりました。これからも「高坂の郷のどか」で、さまざまなお客様との心温まるエピソードを積み重ねていきたいと思います。