タイ・ベトナム旅2023~その前に~
私にとっての旅とは
私は2010年に立上げメンバーの一員としてBackpackers’Japanを起業し、toco.、Nui. HOSTEL & BAR LOUNGE、Len Kyoto Kawaramahi、CITANの開業に携わりました。
現場に立っていたのはCITANの開業くらいまでで、がっつり立っていたのはNui.くらいまでだと思いますが、現場を離れてからは現場をサポートする現場統括を担っていました。
私が現場統括として、当時スタッフに日々伝えていたのは「The DAY」という言葉。
私達にとって行き交う人々の景色や、ゲストとの出会いは日常かもしれない。けれどゲストにとっては特別な1日。その1日を預かる身であることを忘れず礼をもって迎えましょう。と。
格好つけるわけでもなく、本気でそう思っていたし、一方で続ける大変さも同じくらい感じていたように思います。
そんな中2013年に会社でtrip offという制度がスタートしました。
1年の中で2週間のまとまった休みを取ることができるという制度で、
私はこの制度を使って最初にアラスカに行きました。
起業してから長期の休みを取ることがこの時初めて。
引継ぎをして休む(仕事をしない)ことが約束だったので、直前まで仕事や引継ぎをして旅の計画は立てられず1泊目だけ決めて出国。
長いフライトを終えてアラスカに着いた途端話す相手も、やるべき仕事もない。
滞在中は朝ランニングをして、昼はトレッキングに行って、夜はひたすら読書。という毎日を過ごしていました。
2週間のアラスカ滞在は充実していたし、自分にとってとても大事な時間でしたが、でもやっぱり寂しかった。
ご飯も1人だし、いい景色を見ても共感してくれる相手がいない。
不安もリスクも全部自分で抱えてどうにかしていかないといけない。
日本にいるときにはあまり必要のない”生きる力”を求められました。
私にとって海外を1人で旅するということは、”寂しさ”を感じる時間、そして自分の”生きる力”を確かめるための時間だったように思います。
The DAYを伝え続けることも大事だけれど、スタッフ自身が旅に出ることも大事。そのために始まった制度だけれど、その効果は私自身が身をもって感じていたように思います。
同じ場所にずっといたらどうしても荒んでしまうことってあると思うのです。だからこそ外に出る大事さをこの制度は伝えています。
私は非常勤役員になり、この制度を使うことはないですが、改めてまとまった期間離れる必要性を感じ今回旅に出ることにしました。