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山の上の小さな農園の話
桃と葡萄の栽培を始めたのは約3年前の話。
そんな桃や葡萄たちを、今年の秋初めて味わうことができました。
産地じゃないからこそ前例がないからこその壁
本当にこの土地でできるのかという声
3年前から今に至るまで
大変だと感じることもたくさんありました。
いろいろな面で思ってたのとちがうってことも多々あるし
打ち込みきれない状況で葛藤もたくさんあるけれど
前を向いてやれることをやりながら進んできたと思います。
自分たちが作ったものがこんなにも尊いものだと知れた瞬間。
自然に囲まれた土地で、美味しい空気を吸いながら、山から湧き出る湧き水で水分補給、昼夜の寒暖差、様々な要因のお陰さまで、育った作物は力強さと奥深さを感じるモノとなりました。
まだまだ発展途上ではありますが、大切なあの人に、お世話になったあの人に、送りたいと思えるものが作れる予感がしています。
そして今に至るまでに様々な視点からたくさんの方々のお手伝いや助言をいただきながら進んできました。私たちだけの力ではできないことも、たくさんの方々の手が加わり実現できたことに、感謝しかありません。
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私たちがまだ県外に住んでいた頃、母の「この町を消滅させないために新たな特産品を作る」という唐突で大きな目標の元、私たちの小さな農園は始まりました。
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山の上の何もなかったこの土地が少しずつ、だけど着実に変化して“今”があります。
この小さな農園の発端者である母は田舎の自動車整備工場の社長をしながら農園の主軸となっています。師匠の心を掴んだのもきっと、母が母だったからだと思います。
そして、農園の柱である父は定年退職をしてからずっと農園の縁の下の力持ちとして活躍しています。父のオールマイティな力無くして、今の農園の姿はないと断言できます。
私たちも葡萄栽培や桃の栽培を習いに県外に行ったり、旅をしたり、自由に過ごしながらも共にこの小さな農園を微力ながら手伝ってきました。
農家で学びながらの暮らしは決して楽なものではなくて、さまざまな感情が湧き出るものがありました。
だけど、そんな暮らし、生き方に後悔はないと思えるのは共に巻き込まれてくれ、歩んできてくれたパートナーのお陰です。
“今”に至るまでは長いけれどあっという間で、自分たちができたことはたいしたことじゃないかも知れないけれど、関われていることが誇りで自慢です。
減農薬栽培で、作り手にも買い手にも優しい、美味しいものづくりを目指しています。
課題はたくさんあるけれど、今年の実りに感謝して、一年一年実験だと思って楽しんで、工夫しながら進んでいこうと思います。
これから山の上の小さな農園の話を発信していけたらいいなぁと思います。
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#農業 #果樹栽培 #田舎暮らし #高知県