真のNFTの使い方は「経歴証明」にあり!
NFTといえば、アートを販売したり、投機的に価値をつけたりするものだと考えられがちですが、実は「経歴証明」こそがNFTの本命の使い方なのではないでしょうか。今回は、NFTを活用した経歴証明の事例を2つご紹介します。
事例1:Xハッカソンでのキャリア証明書発行
Xハッカソンとは?
Xハッカソンは、筑波大学や慶応大学の学生が参加する1Dayのワークショップイベントです。参加者はディスカッションを重ねながら、最後にアウトプットを出すことが求められます。
Xtraveler主催イベント「X Hackathon」にて、参加学生にキャリア証明書を贈呈
キャリア証明書の内容と意義
参加学生には、イベント終了後に「キャリア証明書」がNFTとして発行されます。この証明書には、学生のアウトプットやスキルが記録されており、学生はこれを就職活動等で活用することができます。
キャリア証明書発行の意義は以下の3点です:
ハッカソンでの経験と学びの最大化
就活機会への橋渡し
ハッカソン参加への動機付け
今後の展望
現在、キャリア証明書のNFT化はまだ一般的ではありませんが、今後こうしたイベントでの発行が増えていけば、学生にとってキャリア証明を持っていないことがリスクになるかもしれません。一方で、良い経歴を持つ学生にとっては、第三者に認められた証明書は信用担保になるでしょう。
事例2:レストランでのWeb3来店証明
Web3来店証明とは?
「Web3来店証明」は、高級レストランで特別な時間を過ごしたことを証明するNFTです。これまでに、いくつかの有名フレンチレストランで配布が行われています。
web3来店証明を配布
参加レストランと料理長
Web3来店証明の配布に協力しているのは、以下の3店舗です:
「モナリザ」(料理長:河野透氏)
「Restaurant Ryuzu」(料理長:飯塚隆太氏)
「ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座」(料理長:星野晃彦氏)
いずれも、フランス料理界で高い評価を受けている著名シェフが料理を手がけています。
Web3来店証明のメリット
一般の方が行きづらい高級レストランでのWeb3来店証明は、NFTを受け取る側だけでなく、発行する側にもメリットがあります。
発行者側のメリットとしては:
特別な時間を提供したことをブロックチェーンに刻める
リピーターの獲得やVIP待遇の提供が可能
グループレストランでの特典提供にも活用できる
NFTは「買うもの」から「体験を証明するもの」へ
NFTは単に買うものではなく、自分が体験したことを証明するためのツールとして活用されるべきです。Web3来店証明は、お金があれば買えるというものではなく、実際にレストランに行って体験したことを証明するものです。
期間限定の価値
Web3来店証明の発行は期間限定で行われており、いつ行ってももらえるわけではありません。定期的に行かないと逆にもらえないという点も、NFTの価値を高めています。
NFTの未来:活動記録をブロックチェーンに刻む
農業×Web3の取り組み
私自身も、農業とWeb3を組み合わせたNFTやFTの発行に取り組んでいます。
今の時代、NFTを発行しても簡単には売れませんが、農家さんの活動を応援してくださった方々に、Web3的に証明していくことは大切だと考えています。
長期的な価値の創出
NFTには、いつ誰が発行したかという情報がブロックチェーンに刻まれています。今すぐに価値があるかどうかは分かりませんが、時間が経つほどその価値は高まっていくでしょう。
例えば、10年後にMetagri研究所が大きくなった時、10年前にその活動を支えてくれた方々の記録は、ブロックチェーン上に残っていて、大きな価値を持つはずです。
コミュニティへの恩返し
ブロックチェーンを活用することで、コミュニティに参加してくれた方々や運営を支えてくれた方々に、新しい取り組みへの参加機会や感謝の気持ちを提供していくことができます。事業を継続していけば、コミュニティへのリターンを設計することも可能になるでしょう。
おわりに
NFTは、経歴証明やコミュニティへの恩返しなど、まだまだ可能性に満ちたツールです。私たちは、NFTを単なる投機の対象ではなく、活動記録を残し、長期的な価値を創出するために活用していくべきだと考えています。
皆さんも、自分の活動をNFTで記録に残してみてはいかがでしょうか。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。