農業×web3:新時代の農業革命を目指して
今回は改めて私が取り組む「農業×web3」をキーワードとした挑戦について、紹介します。
一見かけ離れているように見える農業とテクノロジーの世界。
でも、この組み合わせこそが、日本の農業の未来を切り開くカギだと確信しています。
農業に魅せられて:タイの農村での衝撃的な経験
私が農業に深く興味を持ったきっかけは、2008年の大学生時代にさかのぼります。
タイ北部のチェンライという過疎地域でのホームステイ経験が、私の人生の転機となったのです。
そこで目にしたのは、日本では想像もつかない現実でした。私がお世話になった家庭のお父さんは、4人の娘さんがいる比較的裕福な家庭でした。しかし、その裕福さの源は意外なものでした。
私:「娘さんたちは今どこにいるの?」
そう尋ねると、予想外の答えが返ってきました。
ホームステイ先の父:「みんなバンコクに出稼ぎに行っているよ」
4人の娘さん全員が、遠く離れたバンコクで働き、その仕送りで家族の生活を支えていたのです。冷蔵庫、バイク、そして家さえも、全て娘たちの仕送りで購入したものだと知り、私は衝撃を受けました。
農村で農業をしているのに、なぜ十分な収入が得られないのか。娘たちは本当は地元で暮らしたいのに、家計を支えるため都会に出ざるを得ない。この現実を目の当たりにして、私の中で一つの疑問が生まれました。
「どうすれば農業で、農村で稼げるようになるのか?」
この問いが、私のその後の人生を大きく変えることになります。
農業の課題:儲からない産業からの脱却
2021年8月、株式会社農情人を設立しました。
設立の背景には、農業や一次産業が「儲からない」という大きな課題がありました。この現状を打破し、持続可能な農業の仕組みを作ることが、私の使命です。
しかし、農業という産業には大きな壁があります。農作物自体に高い付加価値をつけることが難しく、収益性の向上が容易ではないのです。この状況を打破するには、従来の方法だけでは限界があります。
そこで私が着目したのが、新しいテクノロジーの活用です。
特に、web3、メタバース、そして生成AIといった最新技術を農業に掛け合わせることで、新たな可能性を模索しています。
Metagri研究所:農業×web3の実験場
私の取り組みの中心となっているのが、「Metagri研究所」というコミュニティです。ここでは、農業にNFT(非代替性トークン)を掛け合わせるなど、革新的なアイデアの実証実験を行っています。
NFTで農業に新たな価値を
NFTという言葉を聞いて、「難しそう」と思われる方もいるかもしれません。しかし、これは農業に新たな価値をもたらす可能性を秘めています。
例えば、農産物を購入した方にNFTを発行することで、その人が農業にどのように関わっているかを可視化できます。さらに、消費者と農家さんが直接つながる仕組みを作ることも可能になります。
これまで、スーパーで農産物を買うだけでは、消費者の声が農家さんに届くことはあまりありませんでした。しかし、NFTを活用することで、両者の間に新たな関係性を構築できるのです。
コミュニティの力:農家と消費者をつなぐ
現在、Discordというチャットツールを活用して、農家さんと消費者、そしてさまざまな分野の専門家が集まるコミュニティを運営しています。
このコミュニティでは、以下のような活動を行っています:
農家さんの販売戦略の検討
新技術を活用した農業モデルの実証実験
全国の農家さん同士の情報共有
農業以外の専門家からの新しい技術や知見の提供
都会にいなくても最新の情報や知見を得られる、そんな環境づくりを目指しています。
未来への展望:持続可能な農業モデルの構築
Metagri研究所での活動は、まだ試行錯誤の段階です。
しかし、この2年半の経験を通じて、少しずつではありますが、新しい農業モデルの可能性が見えてきました。
今後は、これまでの実証実験の成果を横展開し、農業関連組織や企業にパッケージとして提供していくことで、収益化を目指していきます。
具体的には:
コミュニティづくりのノウハウ提供
web3、メタバース、生成AI活用のコンサルティング
新技術を活用した農業モデルの導入支援
私の目標は、持続可能な農業の仕組みを作ることです。
そのために、常に新しい技術をキャッチアップし、コミュニティメンバーと共に実証実験を重ねていきます。
将来的には、カンボジアやインドネシア、タイ、ベトナムなど東南アジアへの展開も視野に入れています。
あなたも農業革命の一員に
農業×web3という新しい取り組みについて、どう感じましたか?
もちろん、すぐに結果が出るようなプロジェクトではないですが、活動に参加してみたい、もっと詳しく知りたいという方は、ぜひ「Metagri研究所」のDiscordに参加いただけると嬉しいです。
常に新しい仲間を募っています。
あなたのアイデアや経験が、日本の、そして世界の農業を変える力になるかもしれません。
新しい農業の形を、一緒に探っていきませんか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。