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決してオススメしない! ハイリスク投資から得た学び

前回は「トルコリラへの投資」について触れました。

今回はその続報です。トルコリラ投資は、高い政策金利による魅力と為替リスクの狭間にあります。実際、私も勉強のために10万円でトルコリラのFXトレードに挑戦しましたのでその学びを綴ります。


トルコリラFXの仕組みと結果

トレードはユーロとトルコリラのペアで行いました。1ユーロが約33トルコリラで、トルコリラを買うことで毎日1500円のスワップポイント、つまり金利収入が得られました。これは月利50%に相当し、非常に高いリターンです。しかし、トルコの為替相場は下落傾向にあります。ERU/TRYを1万通貨購入して1.5ヶ月後、約6.5万円の金利収入があった一方で、3.5万円の為替差損が生じました。結果的には3万円の含み益となり、10万円の投資で1.5カ月で3万円の利益を得たことになります。

トルコの金融政策と影響

トルコリラの金融政策はかなり不安定と言えます。例えば、2024年1月末には、政策金利が42.5%から45%に上昇しました。しかし、同時にインフレ率も65%に達し、物価上昇のペースが金利上昇を上回っています。

65%という驚異的なインフレ率に直面しているため、例えば、100円のトマトが翌年には165円になるような状況です。このインフレに対抗するため、トルコ政府は金利を引き上げて金融を引き締め、物価の上昇を抑えようとしています。

最低賃金の大幅上昇

物価の上昇に合わせて、トルコでは最低賃金も49%上昇しました。

具体的には、1日当たり最低賃金は666.75リラに引き上げられています。日本円に換算すると約3,200円であり、1000円近くの賃上げが起こったことになります。1年前と比較すると2倍になっているようでインフレに合わせてベアも実現していると言えます。
これは日本では考えられないレベルの賃上げです。しかし、高インフレの中では、これも必要な対応と言えるでしょう。
この状況を日本と比較すると、日本の給与水準のアップが必要であることが浮き彫りになります。物価上昇率が高まる中で、賃金の上昇が伴わないと、日本は国際的に見劣りし、下請けに甘んじるリスクが高まるでしょう。
※参考として、三井住友銀行は実質7%賃上げに踏み切っています。

トルコ中央銀行総裁の辞任: 不安定さの象徴

最後に、トルコ中央銀行のエルカン総裁が昨年4月の就任後、わずか8ヶ月で辞任したニュースがありました。これはトルコの金融政策の不安定さを象徴する出来事と言えます。

まとめ: トルコリラ投資の教訓

この投資から得た最大の学びは、高金利の魅力と為替リスクの現実です。トルコリラは政策金利が高い一方で、その価値は下落していく傾向にあります。この経験は、金融政策や経済ニュースに対する意識を高め、FX投資の深い理解に繋がりました。日本との比較を通じて、給与水準のアップや価値ある商品への投資の重要性を再認識できたのではないでしょうか。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。


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