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web3版ココナラが生まれるのはまだ遠い夢? ココナラが普及するまでの苦労から見る現在地

スキルシェアプラットフォーム「ココナラ」は、日本で400万人以上のユーザーが登録する人気サービスです。

しかし、その裏には知られざる苦労の歴史がありました。今回は、カンブリア宮殿で明かされたココナラの挑戦から、web3版サービスの実現可能性を探ってみましょう。


ココナラの知られざる過去

6億円の資金調達とテレビCMへの挑戦

2017年、ココナラは6億円の資金調達に成功し、全国でのテレビCM放映を目指しました。しかし、多くのテレビ局からNGを食らう厳しい状況に陥ったのです。

当時、ユーザー間の価値交換や資金決済の仕組みに対する一般的な認知や信頼が不足していました。そのため、キー局はココナラのテレビCMを出すことに二の足を踏んだのです。

状況が変わったのは、テレビ東京が先陣を切ってCM放映を決めた時でした。これを機に、他局も次々とCMを受け入れ始め、全国放送への道が開けたのです。

ココナラの課題とweb3への期待

高い手数料がサービスの利用を阻む

現在のココナラでは、売り手は20%、買い手は5%の手数料を支払う必要があります。つまり、1万円のサービスを売った場合、売り手の利益は8割に留まり、買い手は購入価格の5%を余分に支払わなければなりません。こうしたプラットフォームビジネスにおける中間マージンは、物理的な課題と言えるでしょう。

一方で、高い手数料にも関わらず400万人ものユーザーを抱えているということは、日本市場において、ココナラが提供するサービスが強く求められていることの表れでもあります。

審査制度がもたらす安心感

ココナラでは、社員による厳格な審査が行われており、サービスの質や継承法違反のチェックが徹底されています。このような仕組みがユーザーに一定の安心感を与えていることは確かです。

web3版ココナラの実現可能性

法定通貨決済とweb3ウォレットの違い

現在のココナラは、クレジットカードや銀行振込といった法定通貨での決済が主流です。一方、web3版のココナラのようなサービスづくりにおいてメタマスクなどのweb3ウォレットや暗号資産の利用が前提となります。

テレビ局の懸念はより大きく

暗号資産は「危ない」というイメージが根強いため、テレビ局がweb3版サービスのCMを流すハードルはさらに高くなると予想されます。
ココナラですら苦労した現状を考えると、web3版の全国展開は容易ではないでしょう。

金銭トラブルや法的な観点

web3とスキルシェアサービスを組み合わせ、ココナラ並みのプラットフォームを作ろうとしても、手数料の安さだけでは不十分です。景表法や金銭的トラブルの防止、サービス品質の維持など、web3版であっても必要不可欠な要素が数多くあります。このような現状を考えると、web3版ココナラの実現は一朝一夕にはいかないでしょう。

NFTの活用が切り開く未来

しかし、ココナラがNFTの考え方を取り入れることで、新たな可能性が広がるかもしれません。現状では、売り手がココナラで積んだ実績や評価がプラットフォーム内に閉じてしまっています。これはweb2的な発想であり、web3の良さを活かせていません。NFTの良さは何と言っても、経歴証明をプラットフォーム横断で実現できる点です。

もし、ココナラの実績をNFT化し、ポータブルで汎用的なもの(オープンバッジのような仕組み)にできれば、売り手にとっても大きなメリットになるはずです。

ブロックチェーン技術の普及が進む今後5~10年の時間軸で考えれば、こうした取り組みはココナラの生き残り戦略として非常に重要な意味を持つでしょう。

まとめ

ココナラの事例から、革新的なサービスが社会に浸透するには様々な障壁があることが分かります。私自身、NFTのようなweb3関連サービスが普及し始めた2022年においては、web3版のココナラが出てくるとかなり期待していました。
しかし、web3版サービスの実現には、技術的な課題だけでなく、"一般の理解"や"信頼"を得ることが重要なカギを握ります。現在の成長の裏には、様々な努力と工夫があることを再認識しました。そのため、web3版のココナラのようなサービスが普及するには、さらに時間がかかりそうです。
一方で、NFTの活用など、新たな技術を取り入れることで、より持続可能な事業づくりやサービスへと進化していく可能性は大いにあります。ココナラの今後の挑戦に期待が高まります。

また、ココナラの挑戦は、困難な状況でもあきらめずに前進することの価値を示してくれました。web3の未来を切り拓くためには、同じような粘り強さが求められるのかもしれません。
私も粘り強く、農業web3事業は地道に続けて実績につなげていきます。

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

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