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思い出×web3で創出する新たな価値~「おもいでむすび」から考察~
私たちの生活の中には、市場価値では測れない大切な思い出や品物があります。
初めて子どもに着せた服、受験勉強を支えてくれた参考書、人生の転機となった思い出の品々。
そんな「思い出」という無形の価値に着目し、革新的なビジネスモデルを展開しようとしているのが、株式会社RCが準備を進めるサービス「おもいでむすび」です。
今回は、そんな新たなサービスにweb3を掛け合わせた新たな可能性を交えて紹介していきます。「思い出×web3」の融合がもたらす、未来のリユース市場の可能性について探ってみましょう。
リユース業界に新風を吹き込む「買いクル」の挑戦
「買いクル」は、無店舗型の出張買取専門サービスとして、これまでリユース業界で独自の地位を築いてきました。特に、他店で断られた品物でも積極的に買い取る姿勢や、国内外の幅広い販路を活用した事業展開が特徴です。
その買いクルが新たに手がけるのが「おもいでむすび」です。
このサービスは、2024/11/28放送のカンブリア宮殿でも取り上げられました。
まだ構想中の段階のようですが、私は非常に可能性を感じました。番組では、東大合格時に使用された鉛筆や、人生の記念となる品々を、単なる中古品としてではなく、その背景にある「物語」や「思い出」とともに取引する新しいビジネスモデルとして紹介されました。
「おもいでむすび」が描く新しいリユースの世界
「あなたの思い出は誰かの宝物」
そんなコンセプトのもと、「おもいでむすび」は従来の買取相場に「思い出」という新しい価値基準を加えます。
例えば、市場価値としては数十円の鉛筆でも、東大合格という輝かしい成功体験が付随していれば、その価値は大きく上昇します。これは、モノそのものの価値だけでなく、そこに込められた物語や達成の証としての価値を認めるという、画期的なアイディアです。
その他、赤ちゃんが生まれて初めて着た服や、人生初めてのディズニーランドチケットなど、一見すると無価値の中古品でも、そこに秘められた特別なストーリーによって、新たな価値が生まれるのです。
商標出願にみる事業展開の方向性
2024年5月22日、株式会社RCは「おもいでむすび」の商標を出願しました。
[商願2024-53976]
— 商標速報bot 6号 (@trademark_bot_6) July 25, 2024
商標: [画像]
OCR: おもいで / むすび
出願人: 株式会社RC (東京都大田区)
出願日: 2024年5月22日
区分: 40類(デジタル写真のプリント,デジタル写真画像の修正,…), 42類(アナログ写真のデジタル化), 45類(遺品の整理) pic.twitter.com/LknwGfajne
この出願は第40類(デジタル写真のプリント、デジタル写真画像の修正など)、第42類(アナログ写真のデジタル化)、第45類(遺品の整理)に分類されています。この出願内容からは、単なるリユース事業を超えて、思い出に関連する包括的なサービスを展開する意図が読み取れます。
サービス概要:思い出という新しい価値基準
「おもいでむすび」の具体的なサービス内容は以下の通りです:
思い出価値を加味した買取査定
従来の市場相場に加えて、商品に付随する思い出やエピソードを価値として評価し、査定額に反映させます。ストーリー付きリユース販売
買い取った商品を、単なる中古品としてではなく、そこに込められた思い出やストーリーとともに販売します。デジタルアーカイブサービス(予想)
写真のデジタル化や修正、さらには遺品整理まで、思い出に関わる包括的なサービスを提供することで、大切な思い出を未来に残すお手伝いをします。(※本項目は筆者の予想に基づきます)
しかし、このビジネスモデルには一つの大きな課題があります。
それは、商品に付随する「思い出」の真正性をどのように証明し、その価値を担保するかという問題です。
そこで活用できると考えている技術が、ブロックチェーン技術です。特に、「NFT(非代替性トークン)」を活用することで、思い出の真正性を証明し、新たな価値の循環を生み出す可能性が見えてきています。
web3がもたらす「思い出」の証明革命
NFTによる思い出の真正性証明
ブロックチェーン技術を活用したNFTは、デジタルデータの証明を得意とします。「おもいでむすび」にこの技術を導入することで、商品に関連する思い出やエピソードの信頼性を担保することが可能になります。
例えば、東大合格時の鉛筆であれば、東大の合格証明書のデジタルデータをNFTとして発行し、商品と紐付けることができます。
※参考:既にいくつかの学校では実証されています。
これにより、単なる「使用済みの鉛筆」ではなく、「確かな合格者が使用した鉛筆」として、NFTとセットにすることで、その経歴を客観的に証明できます。
思い出のマーケットプレイス
従来の中古品売買プラットフォームとは異なり、「おもいでむすび」をweb3と掛け合わせたマーケットプレイスでは、物理的な商品とデジタルストーリーが一体となって取引できます。購入者は商品の状態だけでなく、そこに込められた思い出の真正性もブロックチェーン上で確認することができます。
未来へつながる思い出の継承
このように、web3技術の導入により、「おもいでむすび」は単なるリユースサービスから、思い出と価値を未来へと継承するプラットフォームへと進化できると考えます。物理的な商品の価値とデジタルで証明された思い出の価値が融合することで、新しい価値の循環が生まれるのです。
📚 さらに深く学びたい方へ:NFTがもたらす未来社会の展望
本記事で紹介した「おもいでむすび」とweb3の融合は、NFTが私たちの生活や社会をどのように変革する可能性があるのか、その一例を示しています。
しかし、これはNFTがもたらす可能性のほんの一部に過ぎません。
NFTの可能性をより深く理解し、未来社会の具体的なビジョンを描きたい方は、著書『シンNFT戦略 最強のアイディア図鑑』(宝島社)を併せて読んでいただけると幸いです。
本書では、単なる技術解説に留まらず、教育、流通、不動産、旅行など、様々な産業でNFTがもたらす具体的な変革の可能性を、豊富な事例とともに解説しています。
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特に第6章「NFTがもたらす未来の社会」では、本記事で触れた「思い出の価値」のような無形資産の取引から、日常生活における様々なデジタル証明の仕組みまで、NFTが実現する新しい社会のあり方を具体的に描いています。
「おもいでむすび」のようなイノベーティブなビジネスモデルの背景にある考え方や、その先にある可能性を理解する上で、必読の一冊と言えるでしょう。
NFTという技術は、単なるデジタルアートの取引手段を超えて、私たちの社会に新しい価値交換の仕組みをもたらそうとしています。その可能性に興味を持たれた方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
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