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日本現存の48型団地行ってきた。静岡市羽衣団地

さて、48型団地の歴史的な価値について勝手に凄いんだなあということは分かったのですが、何せ耐用年数のある公的な建築物ですから、戦後80年にもなろうという現在、1948年建設のこれらの建物は、明治期の近代建築物のような歴史的建造物としての保存をするにはインパクトが薄く。そういった流れの中で2024年6月に発表された、日本検知学会技術報告集の中で研究論文として発表されている
1948 年度着工のRC 造公営集合住宅の建設・生活実態に関する研究」

https://www.jstage.jst.go.jp/article/aijt/30/75/30_867/_pdf

を参考にすると、全国で建設された48型住宅は、14都市で74棟、そのうち現存しているのが静岡市2棟、広島市1棟、下関市1棟、福岡市1棟、長崎市1棟の5か所、6棟のみとなっている。つまり68棟は解体済みということ。

で、今回長崎市の1棟である旧魚の町団地が不在となったまま取り壊すのでなく活用する方向性で動いてもらえたことで今回県から団地を借り受け
合同会社ココトトさんが実施する「魚の町+」https://coco-toto.jp/

のようなプロジェクトが進むことが出来、その動きは地元のテレビなどでも紹介され、

長崎県ではそれなりにこの団地の存在は知られることとなった(はずです。)

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1190604


で2024年の12月に同様の48型団地で現存する静岡市の羽衣団地がテレビ放映された。静岡朝日テレビらしいのだけど、情報はyahooニュースで知った。


さらにこの団地、静岡市さんでは「団地マニア」向けのツアーまで実施しているという。

残念ながら改装の為現在はツアーは休止しており残念。

さて、唐突で何のことやらなのだけれど、私の仕事の関係で、下関の百貨店の催事にあわせ商品を運ばなければならないというトラブルが発生したのだ。つまり山梨から下関までドライブする必要が生じた。

そして、48型団地が下関市にも残っている。残りは、福岡と、広島と、静岡

もしかして、48型団地を訪ねる旅が出来るんじゃ・・・あ、団地マニアだ

ということで、お仕事の都合に合わせて、山梨から高速道路を走らせながら48型団地を訪ねる旅を楽しむ事にしたわけ。

で、山梨から中部横断自動車道を静岡方面に向けて走らせること約1時間
静岡市の羽衣団地に到着


静岡市に残る2棟の48型団地羽衣第1団地と羽衣第2団地

48型団地羽衣第一団地


48型団地羽衣第一団地

到着した第一印象は、き、綺麗じゃないですか。ぜんぜん日本最古という雰囲気がありません。いろいろ改装しているとはいえとても80年近い建築物には見えない団地でした。今でもかなりの世帯が暮らしている様子が見て取れます。今も生きている団地なのです。

中の様子は静岡市営住宅のYoutubeでもアップされています


いい雰囲気ですね。


羽衣第一団地北面

配管が外側に走っているのが分かると思いますが、外観から浴室の構造は分かりませんでした。HPとか見ると、地下室に浴室が作られていたようですが、現状のお住まいでその浴室が使われているとは思いませんし、室内を改装して浴室が作られているのかどうかは分かりませんでした。


48型羽衣団地正面入り口

48型住宅は、階段を上って正面が玄関ドアになっているのが特徴。

この団地は4棟連続して建設されていますが
西側から新通団地(49型)羽衣第二団地(48型)羽衣第一団地(48型)駒形団地(49型)と並んでいて、48型と49型の違いもわかる貴重な団地でもあります。49型は階段を上って左右に入口が付きます。


49型団地入口

入口から下に降りる先には地下室があります


地下室の窓かな?

長崎の魚の町団地だと、地下倉庫みたいになっていました。こちらではどう使われているのでしょうか?

さて、静岡の団地見学を済ませて、お次は一路、広島市の平和アパートに向かいます。(途中岡山市内のゲストハウスに宿泊した。)続く


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