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ADLを理解するために必要なこと〜トイレ動作から考える〜

皆さんおはようございます🌞
412日目を担当する理学療法士のシミーです!

私の記事では、臨床10年の経験をもとに、患者様のことをどのような視点で考えていくのかということをメインにお伝えしています。How toよりも、“考える”という部分にフォーカスした内容になっております。私自身が臨床で理解できなかった経験からどのように考えていけば解決の糸口が見えてくるのかということをお伝えしていきます!興味がある方は是非最後まで読んでください。


先月は、『前鋸筋』についてまとめました。
・なぜ、前鋸筋が必要なのか?
・どうやって前鋸筋にアプローチしていくのか?
これらのことが気になる方は下記のリンクより覗いてみてください!


本日は、ADLに着目してまとめていきます!

私たちセラピストは「できるADL」を「しているADL」に変えていくことが目的の一つです。そのためにADLをどのように分析していくのかが重要になります。
身体機能が改善することで、なんとなくレベルが上がることがあるかもしれませんが、それだと再現性に乏しいのです。
今回は「トイレ動作」を使ってADLを分析していきます。

◇トイレ動作の重要性

私はADLの中でも特にトイレ動作を重視しています。

なぜならば、ADLの項目の中でも頻度が多いこと、排泄というできる限り他人に関わって欲しくない行為であり、自尊心に大きく影響するからです。

さらに、急性期ではベッドから離れるタイミングとしてトイレがあり、離床という観点からも重要となります。

回復期〜生活期でもトイレ動作が獲得できることで、介助量が減り、自宅を目指すことのできる方やご家族の介助量が減るといったメリットに繋がります。

また体の機能から見ていくと、体内の老廃物(要らなくなったもの)を体外に排出することであり、生物が生きていく上で欠かすことのできない行為なのです。身近な例で言うと、便秘の方が体調を崩すというように、体の正常な働きを阻害してしまう原因になりかねないのです。

このように私たちが何気なく、している行為は生きていく上でも、社会の中で生活していく上でも欠かすことのできないことであり、それを再獲得するということは私たちセラピストに求められていることだと思います。


◇トイレ動作を整理する

トイレ動作を「運動」「動作」「行為」で整理してまとめました。

細かい部分は変わってくるかと思いますが、正常範囲で考えていくとこのような項目になるかと思われます。

今回は、下衣の上げ下げに着目して必要な要素を抜き出しました。

このように整理していくことで、「トイレに行く」という行為でどのような要素が必要になるのかということがはっきりします。

なんとなく抜き出すことは可能ですが、それだと抜けが出てしまいますので、一度文字にして整理してみることを強くオススメします!


◇要素の関係性をまとめる

「運動」の項目で抜き出した要素は関連性を持っています。

「一つの要素が独立して動作が成り立っているわけではなく、要素と要素は影響し合っているのです。
これを3つのタイプに分けて整理してみます。
「連続タイプ」「階層タイプ」「展開タイプ」と分類します。

連続タイプは時系列で進んでいくことです。どの要素がどのような順番で動作が成り立っているのかをまとめることができます。難しく書いてしまいましたが、私たちが日頃からしている動作観察と同じです。これはどの時に問題が出ているかをはっきりさせることができます(エラーの検出)。

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