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『Alb(アルブミン)=低栄養の指標』その考えは危険かもしれません…

こんにちは!
今日も臨床BATONをご覧くださいましてありがとうございます(^^♪

佐賀の急性期病院で理学療法士として勤務しています『小徹』です!

今回は『Alb(アルブミン)』に関してお話しさせていただこうと思っています!

私は臨床実習のときに、指導者の先生から『Alb(アルブミン)=低栄養の指標』と教えていただき、栄養学を真剣に学ぶまでこの神話を信じ切っていました。

みなさんも臨床でこのAlb(アルブミン)に関して、よく目にすることがあるのではないでしょうか?

そして、この記事を読んでくださっている方にも『Alb(アルブミン)=低栄養の指標』と信じ切っている方が多いのではないでしょうか?

結論から申し上げます。
この考え方は、大きく間違ってはいませんが、単純に考えてしまうと非常に危険な時があります!

この記事を最後まで読んでいただけると、きっとAlb(アルブミン)に対する考え方が整理でき、多視点でアセスメントができるようになると思います!

それでは、臨床BATON「第294日目」スタートです(^^♪

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🔳Alb(アルブミン)について学ぼう

◉Alb(アルブミン)とは?

Alb(アルブミン)は、ラテン語のalbumen(=卵白の意味)から由来していると言われています。

人体において、アルブミン総量の約6割が血管外に分布しており、残りの約4割が血管内を循環しています。

この血管内を循環しているAlb(アルブミン)を、『血清アルブミン』といい血液検査で表記されるものとなります。

血清アルブミン基準値:「3.8~5.3g/dl」
半減期:「14~21日」

血清アルブミンは基準値3.8~5.3g/dlであり、施設によって多少前後するかと思いますが、3.5g/dl以下で低下していると判断されます。

ここで注意すべきは、半減期※が「14~21日」という点です

※半減期:「対象のものが半分まで減ってしまうまでの期間」
分かりやすく例えると、100のものが50まで減少するまでに要する日数

つまり、血清アルブミンは現在の状態ではなく、約2~3週間前の状態を示すものであるということは理解する必要があります。

後述しますが、仮に低栄養が原因でAlb(アルブミン)低下が生じていたとしても、それは約2~3週間前の状態を示しており、急性期で検査した結果の多くは病前の状態を示すことになります。

つまり、搬送直後に低アルブミンであったとしたら、病前より食事摂取量が少なかった可能性が示唆されるということです。


◉アルブミンの役割は?

アルブミンの役割は大きく2つあります。

1つ目は「浸透圧の調整」
2つ目は「結合した物質の運搬」

1つ目は「浸透圧の調整」です。

低アルブミンの方では、よく臨床でも「むくみ」「浮腫」の方に遭遇すると思います。

アルブミンが低下するとバランス(=浸透圧)を保とうとして、血液中の水が血管外の組織に移行します。そのために浮腫が生じるのです。

2つ目は「結合した物質の運搬」です。

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