痛みを読み解く：胸腰部の痛みの原因【腰部椎間関節の圧縮ストレス】
お疲れ様です。はらリハです。
本日は…
『胸腰部の痛みの根本的な原因：腰部椎間関節』について説明します。
前回までのおさらい
腰痛をはじめとする胸腰椎の痛み３選
腰痛をはじめとする胸腰椎の痛みを力学的ストレスから考えると…
□ 伸張ストレス
□ 圧縮ストレス
□ 剪断ストレス
の3つに大別することができます。
以下に、簡略的に説明します。
◯ 伸張ストレスは…
胸郭の重みで全方に倒れる力に対して、胸背部〜胸腰筋膜に伸張ストレスが生じる。
◯ 圧縮ストレスは…
椎体／椎間板部に直立立位や重いものを持ち上げる、回旋動作などにより圧縮負荷が増加することで生じる。
◯ 剪断ストレスは…
仙腸関節の安定性を高めている靭帯の張力が過度に高い状態の際に疼痛が生じる。
※ 詳しくは以下のリンク参照
https://note.com/nou_reha_com/n/n92e00315799d
疼痛が発生する解剖学的要因
椎間関節の関節包は、前方は黄色靭帯、背側は多裂筋と線維性に結合しています。
また、関節包の上端と下端には脂肪が存在し、関節面の保護を補助しています。
腰椎の伸展は、下関節突起が下位椎骨に衝突することで制限させ、圧縮負荷率が増加します。
この状態からさらに伸展すると、関節突起を中心に回旋作用が発生し、椎間関節の関節包を損傷させ、腰部椎間関節症となります。
※ 腰部椎間関節症
変形性腰椎症の一種。椎間関節の関節包が断裂（椎間関節捻挫）したり、挟み込みが起きることで生じる。
◯ 椎間関節の触診
体表から椎間関節を触診することは困難ですが、体表上からその位置を推測することは、他の疾患と鑑別するためにも重要となります。
椎間関節は棘突起の外側に位置するため、棘突起を触診し、その外側（1横指）に指を置き、縦方向に移動させます。
やや丸みを帯びた乳様突起に触れることができ、その内側を探る椎間関節に触れることができます。
◯ 評価方法
【椎間関節の疼痛誘発テスト：伸展／回旋運動】
□ 検査肢位
リラックスした直立位で目線は正面を向く
両下肢は肩幅程度に外転位、両上肢は体側に下垂させる
□ 誘導する運動
可能な限りの伸展／回旋
□ 判定
疼痛が生じたら陽性
□ 機能的意義
完全伸展位から回旋運動を行うことで、関節面に圧縮ストレスを加える
多裂筋の筋硬度が高いと、関節包を後方に引く力が弱まるため、疼痛が生じやすい
おわりに
ここまで読んで頂きありがとうございます。
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https://note.com/nou_reha_com/m/ma7a0a455d3e4