オンライン五月祭の舞台裏(中)
雨ですね。雨は嫌いです。ソフトボールができないから。
ということで、前編に引き続き、五月祭を振り返っていきます。
今回は本番前の調整について。オンラインで同様の催しをしようとする人も参考になるかもしれません。
配信練習
8月に入り五月祭が近づく中、我々は必死にYouTube Liveでの配信練習をしていました。
残念ながら企画構成員にYouTuberはいません。Vtuberもいません。配信をしたことがある人間なんていないのです。そんな中、手探りで進められる練習。様々な問題が発生しました。
⑴ 音が配信に載らない
パソコンから出てきてイヤホンに届く音。この音、デスクトップ音声と言うらしいのですが、この音がどう頑張っても配信に載らない!
↑これは配信ソフトのスクリーンショットです。「デスクトップ音声」という項目があって、いかにもちゃんとデスクトップ音声を配信してくれそうでしょう?でも、全然載らないんです。「マイク」が音を認識してバーが動いているのに対し、「デスクトップ音声」は全然反応していないのがわかると思います。
これはMacユーザーの間では割とメジャーな関門なようでした。Macでは、デスクトップ音声はそのままだと載らない!!
メジャーな関門だったおかげでインターネットに解決方法がいっぱい落ちていたので、比較的すぐに解決することができました。Blackholeという仮想オーディオドライバ(?)を使う方法です。
普通、デスクトップ音声の出力先は、イヤホンだったり内臓スピーカーだったりに設定します。が、ここをBlackHoleという仮想の場所に一度出力する。そして、BlackHoleにきた音をOBSが受け取って配信に載せる、という形です。まわりくどい!!
こうやって出力をBlackHoleにして・・・
こうじゃ!!
できました。ふぅ。これでやっと、BGMを流したり、通話音声を流したりできる。
と、一息ついたのもつかの間。次の問題が襲いかかってきます。
(2)通話しながら配信すると高負荷すぎる
私たちは、zoomで参加してくださる企業さんと通話しながら、その通話音声と画面を配信に乗せるという形で企画を行おうとしていました。そのためには、zoomで映像つきで通話しながら(この時点で高負荷)、配信もしなければなりません。
通話&配信テスト開始から10分も経たないうちに、MacBook Airのそんなに強くもないファンが「サーーーーーーーーッ!!!!!」というすさまじい音を出しはじめます。キーボード部分から熱を感じるレベルでPCが熱い。
嫌な予感がする中、CPU使用率を確かめてみます。当然、使用率100% 。放送される映像はカクカク、映像と音声のズレも激しい。
「これはちょっと・・・ダメだね」
練習配信アーカイブを見ながら絶望の声が出ました。
結局、MacBook Airからこの方法で配信することは無理だと判断し、高性能PC探しに奔走しました。運良くiMacをお借りすることができました。本当に良かった・・・。貸してくださった方、本当に本当にありがとうございます。感謝してもしきれません。
高負荷になりそうな配信をする際には、GPUが搭載されたPCを使うのが良いらしいです。参考にどうぞ。保証はしません。
⑶ウィンドキャプチャずれまくり問題
OBS studioには、ウィンドキャプチャという機能があります。zoomで言うところの画面共有みたいなものです。
こんなふうにzoom画面を配信画面にのっけることができます。
このままでは、チャット部分など載せたくない部分も載ってしまうので、トリミングします。Alt (option)を押しながら赤い枠部分をマウスでドラッグするとトリミングできます。最後にサイズや位置を合わせて完成。
こんな感じ。
当初私たちは、zoomで通話しながら、通話相手にzoomの画面共有機能を用いながらプレゼンしてもらい、その様子を丸々配信画面にキャプチャして載せるという方法をとろうと思っていました。
ミスさえしなければこれでうまくいくはず。しかし、こんなミスが多発するんですね・・・。
トリミングし終えた私「さて、じゃあ画面共有でスライドを共有してもらって・・・あっ!!そうだ!!画面共有されるとzoomが全画面表示になるんだった!!いかんいかん、これではOBSをいじれない。まずいぞ。ちょっとzoomには一回引っ込んでてもらって・・・って、あっ!しまった!zoomウィンドウのサイズをかえてしまった!!せっかく綺麗にトリミングしたのに、ずれちゃう〜〜〜!!」
はい。これでもう画面ズレズレです。配信中にこうなったら、修正している間は放送事故状態です。
この程度の放送事故は許容できるなら別に良いのですが、企業さんをお呼びしての配信ということで我々は非常に緊張しており、どんな放送事故もなるべく避けていきたかった。だから、これは大問題でした。
加えてもう一つ…
(4)画質の問題
zoomで画面共有してもらうという段階で画質が数段落ちる。共有してもらったスライドをキャプチャするところでさらに数段落ちる。最後に、配信に乗せるところでも数段落ちる。画質が落ちるステップが3つもあるんですね。そうすると、ライブ映像にのるスライドはファミ○ーコン○ュータもビックリのダメ画質になってしまう。
これらの問題点から、zoom画面共有プレゼン方式は断念し、講義パートも録画した映像を流す方式となりました。本当は、講義中にもコメント出来た質問に答えられるよう、ライブで講義をしたかったんですけどね・・・。苦渋の決断でした。
ということで、少し長くなりましたが、ここまでが本番前に経験した技術的なトラブルの全容です。初めてって大変ですね。
今回はここまで。
次回でラストになるかなと思っています。