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原作の大ファンが原作を盛りまくった結果がコミカライズ版『チー付与』ではないか




ここ最近私の中で『チー付与』のブームが凄く、絵を描いても文字を書いても消化しきれないので、ならばいっそ…と思い原作の1巻を購入し、つい先ほど読み終えました。

早速レビューをしよう!と思ったのですが、読んでいる最中あまりにもコミカライズがチラついて、原作単体のものとして見ることができませんでした。ごめんなさい。

でも原作レインが「D級です」なんて言ったら脳内で「言わない方がマシよそんなクソ等級」がどうしても再生されますよね。仕方のないことですよ、もう。


小説版「追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。」は間違いなくコミカライズ版チー付与の原作だったし、チー付与は間違いなく「追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。」のコミカライズ版でした。

素直に書くと、この原作を読んであのコミカライズが出力できる業務用餅先生に恐怖すら覚えましたね。人間って「凄い」を通り越すと「怖い」になるんだ。



私は普段あまり小説を読まない上、ラノベそのものも初めてでしたが、テンポが良かったのでサクサク読めました。
ギルドという概念をある程度理解していて、ファンタジーが全くの無知というわけでなければ楽しく読めると思います。




ここが良かった!あれが良かった!と長々と説明するよりも、コミカライズとの変更点・類似点を列挙した方が分かりやすいと思うので、簡単に挙げていきます。

※あくまで一部分です。全貌が知りたい方は原作を購入して確認してみよう!


変更点

・原作だと逮捕されるのはエルシーではなくバリオス
・『王獣の牙』には副ギルドマスターが3人いる
・グレンダが生きてるどころかコーネリアスも副ギルドマスター
・コミカライズではあっさりバリオス殺されたけど原作はずっとバリ虐が続いてる
→セカンドライフを謳歌してるレインとの対比は原作から練られてる
・ミラベルが金に執心してる
・暗殺の母は本当に存在しなかった
・『半分』と作中のバーナードさんと服は同じだが、顔が違うしそもそも『半分』なんて呼ばれるキャラは居ない
・マーガレットがリリィに尻尾振ってて可愛い

類似点

・セカンドライフのシビアさが描写されてる
・『王獣の牙』を辞めた冒険者がバリオスを笑いに行く
・剣が光る
・レインがずっと素人
・物語が進むにつれ強化付与の理解が進んでどんどん使いこなせるようになってくるけど、体術はずっと素人
・ミラベルが可愛い
・リリィの気持ちの強さに比例して言葉が強くなってしまう性格
・マーガレットが自分を過信して単独行動を取ろうとする
・燐光竜討伐でリリィがマーガレットの手を取ったのって原作の“これ”を持って来たの…?餅…?
・マーガレットが裏表のない性格(コミカライズ版でも隠さず常にチクチクしているから裏表“は”ない)



『チー付与』はあれもこれも原作にないんだぜ〜〜ギャハハ‼️‼️でバズりましたが、原作にある方が、描写が緻密で怖いということを知ってほしいです。


原作を読んでいると「え!?これってコミカライズのアレ!?」が定期的に発生します。
些細なところで原作に忠実になっていて、この数行を膨らませたの??この部分をあれの裏付けにしているの??どれだけ原作読めばこれを描けるの???と、業務用餅先生に恐れ慄くことになります。
読んでる最中マジであの人が怖かったです。




これは間違いなく言えることなんですが、原作を読めばコミカライズの、コミカライズを読めば原作の解像度が上がります。
コミカライズ版が大好きだと原作は必ず楽しめると思います。

原作はwebで読めると思いますが、原作マーガレットと原作リリィの馴れ初めが書き下ろしにあるので、購入をするべきです。
あとマルチナの水着もあります。書き下ろしの絵があります。マルチナの水着の絵があります!


それとあとがきで何でもないように宣伝が入るんですが、あさ先生の化け物じみた執筆スピードを見せつけられるのでオススメです。

あ、化け物の原作者と化け物の漫画家が組み合わさればこうなるんだ。というのを肌で感じることができました。



最後には「小説版とはまた一味違ったもう1つの『チート付与魔術師』をお楽しみいただけましたら幸いです。」というあさ先生の言葉もあります。原作改変で笑いながら原作者に何か言ってる人間は全員原作買ってあとがきを音読すればいいと思います。


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